古本屋の街・神保町で1955年に創業し、今も圧倒的レトロ感がある店舗で営業を続けている老舗喫茶店・さぼうる。店名の「さぼうる」は「サボる」が語源なのかな?と思いきや、実はスペイン語のSAVOR(「味」という意味)が由来なんだとか。テレビドラマの撮影の舞台になるくらいのお店なので(人気ドラマ「相棒」の中でも使われました)、東京在住でなくてもこのお店の存在を知っている人は多いかもしれません。
僕はとある日の午後、夕方の予定までの時間潰しとしてこのさぼうるを利用しました。午後の2:30頃だったのですが、行列はできてなかったものの店内はかなり混雑してましたね…
絵本「なないろのクリームソーダ」の舞台に…喫茶店さぼうるはこんなお店
さぼうるは神保町で創業70年を超える歴史を誇る老舗喫茶店。店頭にあるトーテムポールと赤い公衆電話が目印で、お店の中も外もどこかの山小屋のような隠れ家的雰囲気が漂う、東京のど真ん中にありながらかなり味のあるお店です。
店内に入ると客席スペースが半地下と中二階に分かれる独特な構造をしていて、食べログによるとさぼうるの客席は全部で70席と、狭いスペースながらかなりの席数が確保されています。ただ、その分かなりキツキツな席の配置になっているので、大きな荷物を抱えている時などは利用を控える方がいいでしょうね。常に満席状態の店内はお客さんの声で賑やかですが、照明は薄暗く設定されていて山小屋感は満点です。壁のレンガには過去に訪れたお客さんによる落書きがたくさん残っていて、こんなところからもお店の歴史を感じさせてくれます。
その店内の一角には、一冊の絵本が…
この「なないろのクリームソーダ」という絵本、さぼうるを舞台にして描かれているんです。僕もこの絵本を読んでみましたが、店内の様子なんか本当にそのまんま。「このお店を舞台にした」というより、「このお店を紹介するために存在する」ような内容になってます。小さな子供にはとっても夢のある話になっているので、もしよろしければ一冊どうですか?
さぼうるの名物メニュー・7色のクリームソーダ、気になる最後の1色は…試してみた
この「なないろのクリームソーダ」の中で、さぼうるの名物メニュー・7色のクリームソーダが出てきます。物語の中で…
- いちごのあか
- そらのあお(ブルーハワイ)
- レモンのきいろ
- ぶどうのむらさき
- オレンジいろ(オレンジ)
- メロンのみどり
と次々に紹介されていくのですが、その後…
と、白いクリームソーダの存在を明かしています。結局、主人公はこの白いクリームソーダではなく別のものを頼むのですが、この白いクリームソーダが何なのか、気になりませんか?というわけで…
今回僕はさぼうるで白いクリームソーダを注文。お値段は税込800円と若干高めかな?でも、お店の雰囲気がたまらなくいい感じなので、普通の喫茶店でクリームソーダを頼むよりこっちの方が絶対いいですね。
では、この白いクリームソーダ、一体どんな味なんでしょう?ストローに口をつけてみると…もしかしたらあなたも勘づいているかもしれません。カルピスです。つまり、なないろのクリームソーダの最後の1色はカルピスソーダというわけです。
まあ、カルピスソーダ自体は普通に自宅で作れるわけです。その上に乗せるバニラアイスも買ってくればいいし、京都の人気店・喫茶ゾウのソーダのように特別なトッピングがあるわけでもないし、冷静に見れば至って普通のクリームソーダです。
でも、外からは見えない地味なところですが、中に入っている氷は自動で作られるブロックアイスではなく、店員さんが自ら砕いたロックアイスでしたね。こういう隠れたところで違いを見せるの、僕大好きです。あと、このクリームソーダについてくる大豆のつまみがいい感じに塩味効いてて良かったです。カルピスソーダの酸味にバニラアイスの甘味、その合間に大豆をつまんで、その塩味で水分が欲しくなってカルピスソーダに戻る…みたいな。この完璧なサイクルで、白いクリームソーダをあっという間に完飲してしまいました。なんかもう一杯、別の色でクリームソーダを追加注文したくなっちゃいました…
【おまけ】とは言っても、同じクリームソーダを注文するのもちょっと芸がないかな…と思い直し、2杯目はこれまたさぼうるの名物・いちごジュース(お値段 税込750円)を注文。見た目から濃厚さが伝わってくるようなビジュアルじゃないですか?
実際に飲んでみても、いちごのナチュラルな甘味と酸味、小さく残ったイチゴのすり身のつぶつぶ感、そしてそのいちごの風味をすべて吸収するミルクの味わいが…小さい頃に食べたイチゴミルクをグビグビと飲んでいる感覚になって、すごく懐かしい気分になれました。このいちごジュース、おすすめです。さぼうるのドリンクで何を注文するか迷ったら、とりあえずこのいちごジュースを頼んでみてはいかがでしょうか?
さぼうるのその他のメニュー例(値段は税込)
- アイスコーヒー 600円
- レモンジュース 700円
- ソーダ水(4色) 650円
- ミックスサンド(小) 800円
- さぼうるミックストースト 650円
- チーズケーキ 500円
- ケーキセット 950円
隣にはデカ盛りナポリタンで有名な姉妹店・さぼうる2が…さぼうるへのアクセスは、最寄り駅の都営新宿線(都営三田線、東京メトロ半蔵門線)・神保町駅A7出口から徒歩1分
今回ご紹介した老舗喫茶店・さぼうるの隣には、ランチタイムになるといつも長い行列をつくる人気店・さぼうる2というお店があります。さぼうるとさぼうる2の違いは、さぼうるが喫茶店なのに対して、さぼうる2は食事がメインのカフェレストランなところ。さぼうる2にもデカ盛りで有名なナポリタンやミートソースなど名物料理があるので、機会があればぜひ利用してみてください。ただ、さぼうるにいながらさぼうる2のメニューを注文したりはできないので、その点はご留意を。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
さぼうる 5点満点中
住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目11
電話番号:03-3291-8404(予約不可)
営業時間:11:00-17:00
定休日:日曜日(祝日は不定休)
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
JR御茶ノ水駅から徒歩9分、JR神田駅からだと徒歩15分の距離です。
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