令和6年11月、「湯豆腐が食べたいなぁ…」という気分になって、京都嵐山の湯豆腐 嵯峨野というお店に行ってきました。昭和40年創業と60年ほどの歴史を持つお店で、嵐山名物・湯豆腐のランキングでは必ずと言っていいほど名前が挙がってくる名店。そんな名店で食べられる湯豆腐を楽しみにしてお店を訪れたのですが、このお店、湯豆腐の他にもう1つ大きなウリがあったんですよね…
建築界の巨匠が手がけた純日本建築の中でゆったり食事…湯豆腐 嵯峨野はこんなお店
湯豆腐 嵯峨野は京都嵐山の世界遺産・天龍寺の南側、観光客が集まる通りから外れた静かなところにお店を構えています。地図で見ると、紅葉の名所・宝厳院の向かいあたり。宝厳院で紅葉ライトアップをやっている期間はこの辺りもめちゃくちゃ混雑するのですが、それ以外の時期は比較的人通りが少なく、喧騒を離れてゆっくり食事したい時には絶好のロケーションじゃないかな…と思います。
その湯豆腐 嵯峨野に僕が到着したのがとある平日の午前11:15頃。この日はかなり冷え込んでいて、湯豆腐を食べるには最高のコンディション。予約なしで突撃を試みたので「ひょっとして満席で入店できないかも…」と心配していたのですが、実際行ってみると状況は逆で、店内で1人の男性店員さんが椅子に座って待機している以外に人の気配がしませんでした。
その様子を一目見て「おいおい、大丈夫か?」と逆の意味で僕は心配になったのですが、そんな僕をよそに店員さんは僕を店内に招き入れます。で、インカムで一言発した後に僕と一緒にお店の奥へ…すると、そこには立派な日本庭園を備えた大きな純日本建築がありました。この純日本建築、建築界の巨匠・村野藤吾氏が設計を手がけたんだとか。なるほど、そういうことですか。
実際、湯豆腐 嵯峨野には本館と新館の2つの建物があって、奥の本館の方には客席数が89席、入り口のある新館の方にはカウンター席8脚とテラス席20席の合計28席の客席があるのですが、もうすぐ冬…という寒い時期にテラス席なんか使いませんよね。一方の本館の方は暖房が効いていて温かく、純和風の建物が凄いだけじゃなく、ほんのり香るようにお香が焚いてあったりと、なんか格式の高さのようなものを感じるんですよね。こんな建物の中でランチできるなんて、ホント幸せですわぁ…小さな子供連れや貸切での個室利用も大丈夫。むしろ、こんな場所で食事ができたら、きっと子供の感性もいい感じに磨かれていくんじゃないかな…と思います。
この内容でお値段 税込4400円…湯豆腐 嵯峨野の唯一のランチメニュー・湯豆腐定食、実際試してみてどうだった?
それでは、この日の僕が湯豆腐 嵯峨野で注文したお店唯一のランチメニュー・湯豆腐定食をご紹介しましょう。この湯豆腐定食にはメインの湯豆腐の他に…
生麩のしぐれ煮…
こんにゃくの刺身…
温泉卵…
琵琶湖でとれたゴリの餡炊きと自家製の胡麻豆腐…
飛龍頭(がんもどき)、そして最後に天ぷらとご飯、デザートがつくという、内容盛りだくさんの定食になっています。これらのメニューに小魚と鶏卵が含まれているので、西山艸堂の湯豆腐定食ようにヴィーガン食・ベジタリアン食というわけではありません。ただ、アレルギー対応などはしてくれるようなので、はじめに店員さんに伝えておけばこれらの食材を除いてくれるのではないでしょうか。
で、メインの湯豆腐なんですが…画像では伝わりにくいと思いますが、1辺が5〜7cmくらいある大きめの絹ごし豆腐が5切れも鍋に入ってました。この豆腐は、嵐山吉兆を筆頭に京都の名だたる名店でも使われている嵯峨豆腐 森嘉製。箸でつまんだ時にギリギリ崩れずに持てるくらいの柔らかさで、口に入れれば大豆の風味を放ちながら溶けていくようにほぐれていき、その熱で身体の芯を温めながらスルリと喉元を通っていきます。味付けはオーソドックスな醤油出汁(プラスおろし生姜と刻みネギ)だけではありますが、このシンプルな料理が「日本人で良かったぁ…」と思わせてくれるんですよね。
ちょうど湯豆腐を食べ終えるくらいのタイミングで、天ぷらとご飯が運ばれてきました。天ぷらの具材は玉ねぎ、かぼちゃ、じゃがいも、紅生姜、レンコン、ししとうの6種類。衣がめっちゃ軽くて、薄皮がパリッと破けるような食感。天つゆも薄味系で、身体に優しい感じがしました。
最後にデザートの自家製豆乳プリンをいただいて退店。これだけたくさんの料理が食べられて、しかも静かで居心地の良い日本家屋でゆったり食事できてお値段 税込4400円…めっちゃ満足です。湯豆腐って全国どこでも食べられる料理ではありますが、京都嵐山で食べる湯豆腐は格別って感じがします。特に湯豆腐 嵯峨野の日本庭園を眺めながらの湯豆腐は、僕たちの心の奥に潜んでいる「日本人的な美意識」みたいなものを刺激してくれるような気がします。
紅葉鑑賞を兼ねて晩秋の訪店がおすすめ…湯豆腐 嵯峨野へのアクセスは、最寄り駅の京福電鉄・嵐山駅から徒歩7分
そんな湯豆腐 嵯峨野の敷地内にある立派な日本庭園、ちょうど僕が訪店した日には木々の葉が少し色づきはじめていました。これ、タイミングが合えば絶景になるんじゃないでしょうか?紅葉の日本庭園を眺めながらの食事…想像するだけでワクワクしますね。すぐ向かいには紅葉の名所・宝厳院があるし、晩秋に紅葉鑑賞を兼ねての訪店は特におすすめです。
それでは、お店の詳細です…
湯豆腐 嵯峨野 5点満点中
住所:〒616-8385 京都府京都市右京区 嵯峨天竜寺芒ノ馬場町45
電話番号:075-871-6946
営業時間:11:00-17:30
定休日:不定休
駐車場:あり
クレジットカード払い:可(PayPayにも対応)
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