都会に出れば美味しいものが食べられるのは当たり前ですが、地方で美味しいレストランを見つけたら、そのお店は地元の人にとって宝物のような存在です。今回ご紹介する「オリンピック飯店」は法隆寺近くの王寺という場所にあり、食べログに好意的な口コミ多数、しばしば雑誌にも掲載されるほどの実力がある中華料理店。三郷というお世辞にも賑やかとは言えない場所で、長らく地域のお客さんに愛されながら営業してきたようです…
オリンピック飯店|連日地元民で大盛況!家庭料理から本格的なメニューまで幅広く提供する、斑鳩の実力派中華料理店
実際、僕が訪店した日はごく普通の平日火曜日の夕方。18時頃に店に着くと、すでに入り口に15人くらい待っていました。そのほとんどが普段着の家族連れで、僕の後にも小さい子からおじいちゃんおばあちゃんまで、3世代一緒にやって来るお客さんも少なくありませんでした。
その後45分ほど待って入店。店内のスペースは狭いながらも、8人掛けの中華式円卓が2卓、4人掛けのテーブル席1卓。その奥に座敷席があって、8人掛けの円卓が1卓と4人掛けのテーブル席が2卓ありました。なるほど、家族全員でやって来るお客さんが多いわけですね…
一品料理も定食も…80種類にも及ぶ夜メニューの多くはハーフサイズやお持ち帰りにも対応
そんなオリンピック飯店の夜メニューですが、餃子や焼売、酢豚、麻婆豆腐、回鍋肉といった大衆中華料理の定番メニューは一通りそろっています。チャンポン定食やエビチリ定食などの定食・セットメニューが夜でも利用でき、お一人様にももちろんおすすめできます。その他調理場上に掲げられたボードには、季節柄、冷やし担々麺という記載もありますね…これらのメニューの多くはハーフサイズやお持ち帰りもOKのようですので(待ち時間中にテイクアウトで帰っていくお客さんもたくさんいました)、お気軽に店員さんに声をかけてみてはいかがでしょうか。
そんな豊富なメニューから今回僕が選んだ二品は、四川麻婆豆腐がたっぷり白ご飯の上にかかった「四川麻婆丼」と、斑鳩名物を謳った「竜田揚げねぎニンニクソース」。注文を終えてから、二品とも比較的すぐに運ばれてきました…
四川麻婆丼:山椒で舌が痺れ、汗ダクになりながらもレンゲが止まらない…辛いものが好きならぜひチャレンジを!
まずはこちらが「四川麻婆丼(お値段900円)」。下の画像をご覧の通り、ただでさえ燃えるように赤い麻婆の色が粉山椒で黒々と変わっています。これは相当刺激的な一品になりそうな予感しかしませんね…
案の定、この麻婆豆腐はかなりヘビーです。表層に浮き上がったラー油の量もさることながら、口に入れた途端一気に舌が麻痺するかのような山椒の刺激…真夏のクソ暑い日に汗ダクダクになりながら次々とレンゲを口に運ぶ姿は、親しい友人がいたらさぞかし滑稽に映ることでしょう。
でも、美味ければ何でもいいのです。汗でシャツがビショビショになろうが、山椒で完全に味覚をやられようが、ただ美味ければ後悔などするはずがありません。
竜田揚げねぎニンニクソース:ヘルシーに育てられた鶏の脂と香ばしいソースのマッチング…確実にご飯が進みます
そんな調子で麻婆丼を半分消費した頃に、もう一品「斑鳩名物竜田揚げねぎニンニクソース(お値段980円)」が運ばれて来ました…
紀州産うめ鶏を使っているというこの一品。調べてみると、和歌山のある地方では、体力の弱った鶏に梅から抽出した成分を飲ませる風習があったようですね。同じようにして育てられた紀州うめ鶏は臭いが抑えられヘルシーで、2008年には全国的なコンテストで最優秀賞を受賞しています。
そんな紀州うめ鶏のモモ肉を使った竜田揚げが5個。その上に、醤油ベースの香ばしいネギニンニクソースがたっぷりかかっています。
薄めでカリッと揚がった衣にかかったネギニンニクソースは、山椒で痺れて感覚の落ちた舌でも十分に美味さがわかります。ニンニクの風味がよく引き出されていて、熱を通して香ばしくなったネギ油がそこに加わって、さらに鶏モモ肉からあふれ出す豊富な肉汁…今回は頼んでいませんが、きっと白ご飯が止まらなくなるでしょうね、これ。かなり確信をもって言えます。
さて、こうして二品食べ終わって店の外に出たのが19:15くらいなのですが、この時間帯に来たお客さんには「もう今日は難しいかも…」と入店をお断りしていました。電話で予約もできるようなので、できるなら事前予約をおすすめします。
奈良が誇る中華の名店…オリンピック飯店へのアクセスは、最寄り駅の近鉄生駒線・勢野北口駅から徒歩20分
それでは、店舗の詳細です。
近鉄田原本線の新王寺駅からも徒歩20分と同じくらいの距離。ちょっとしんどいですが、車がなければ駅から歩いて行きましょう。
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