マルシン飯店|翌朝まで営業の 京都の町中華…名物の天津飯を求めて夜も行列

By 大堀 僚介

祇園には場所柄夜遅くまで営業する飲食店が多く営業しているのですが、それをはるかに凌駕する「ランチタイムから翌朝まで営業する中華料理店」も存在します。翌朝まで営業と聞くとそれだけでなかなか強烈なインパクト…でも、結局そこに味が伴わないと、営業時間に何の魅力も感じません。

今回ご紹介するマルシン飯店は、本来は地元客をメインに扱う、いたって普通の町中華。でも実際は、テレビ番組「ぴったんこカンカン」で紹介されたり、AKB48の横山由依がお店を紹介したりと、全国からやってくる観光客にも有名な行列店(余談ですが、競馬騎手の武幸四郎が暴力事件に遭ったのも、このお店…)。そんなお店が夜通し営業しているという事実を知ったら、あなたもちょっと興味が出てきませんか?

マルシン飯店|京都の夜を支える東山三条の町中華…絶品天津飯を求めて夜遅くまで観光客が殺到

マルシン飯店は、東大路通と三条通の交差点南西角にある中華料理店。昭和52年創業のお店は外装も内観も昭和時代そのままで、その時代を生きてきた人にとってはなんとも言えない懐かしさを感じるお店ではないでしょうか。

店内には4〜6人掛けのテーブル席が合計6卓。サラリーマンから学生さん、カップル、子連れ家族など、幅広い客層でいつも賑わっています。混雑時には問答無用の相席になるので、そこはご留意を。

さて、マルシン飯店と言えば、最初に浮かび上がるキーワードは「天津飯(中華そばバージョンの天津麺もあり)」。食べログの口コミでも高評価、数々のフードブログでも紹介されるほどの人気メニュー…やはり天津飯について触れないわけにはいきません…

天津飯:ふわふわ卵ととろとろの餡のコンビネーションが秀逸!マルシン飯店に来たら、まずはこれ

というわけで、まずはその天津飯(お値段 税込750円)からのご紹介。このように、器からあふれんばかりの餡がかかった状態で出てきます…

マルシン飯店の天津丼

このボリューム感…過去に見たことがあります。記憶をたどると、行き着いたのは広島にある天津丼の名店・蓬莱。ここの天津丼も美味かったなぁ…

とはいえ、目の前にある天津飯は蓬莱の天津丼とはまったくの別物。頭をリセットして、フラットな気持ちになったところで実食と参りましょう…

マルシン飯店の天津丼出汁

まずは餡をレンゲにすくって一口…適度にとろみのついた醤油ベースの中華餡は、あっさりしていながらも出汁の味がしっかりしていて、これだけでもご飯が進んでしまう感じです。この餡も蓬莱の天津丼に負けず劣らず、何回食べても飽きの来ない味です。

そして、その中華餡にも溶き卵が使われているのも嬉しいところ。なんでも、この普通サイズの天津飯に卵が3個も使われているのだそうです。

マルシン飯店の天津丼実食

続いて、ご飯を覆うようにのった卵へ…この卵にレンゲを入れると、何の抵抗も感じずスーッとご飯まで到達します。レンゲ越しにもかなりふわふわにできているのがわかります。そのふわふわ卵がたっぷりあるので、レンゲですくった後のご飯の断面が卵で隠れてしまっています。

そのふわふわ卵の中にはにんじんとネギが混ざっており、口の中に入れると野菜のシャキッとした食感がふわふわ卵の中でアクセントとして働きます。とろとろの餡にふわふわ卵、そしてご飯のもっちり感…味だけでなく、食感の方もいろいろな感覚が楽しめる一杯です。

そんなマルシン飯店の天津丼、メニューにはなかったのですが、なんと大盛や特盛というものもあるようですね。特盛って、どれだけボリューミーなのだろう…機会があれば試してみたいと思います。

もう1つの看板メニュー・餃子と熟成豚肉餃子を食べ比べ

続いて、マルシン飯店のもう1つの看板メニュー…歌舞伎役者・市川九團次もお気に入りという餃子のご紹介。実はマルシン飯店では、通常の餃子(お値段 330円)と上位メニューの熟成豚肉餃子(お値段 420円)という2種類の餃子が選べます。そしてそれぞれに焼き餃子、揚げ餃子、水餃子のバージョンがあるので、餃子だけで合計6種類楽しめるということになります。

上位メニューの熟成豚肉餃子は、京都中勢以という有名な精肉店で作られた熟成肉を使った餃子。通常の餃子とどう違うのか、まずは焼き餃子バージョンで比較をしてみましょう。

外観はこちら。まずは通常の餃子…

マルシン飯店の餃子

そして、こちらが熟成豚肉餃子…

マルシン飯店の熟成豚肉餃子

どちらも綺麗に焼き色のついた餃子が6個ずつ。見た目を比べると、普通の餃子の方が皮から透ける青野菜の量が多いように見えます。

マルシン飯店2種類の餃子の比較

箸で餃子を割ってみると、熟成豚肉餃子(右側)には豚ひき肉が混ざっているのに対して、普通の餃子(左側)からは肉らしいものは見受けられません。普通の餃子は肉なし餃子ということでしょうか。

この2種類の焼き餃子に対して、今回は2種類のつけだれを用意しました。1つはマルシン飯店特製の餃子醬(別売 30円)。もう1つは、お店推奨の酢+胡椒のつけだれです。これらを2×2で食べ比べてみましょう…

と、その前に…まずは2種類の餃子をそのまま食べてみます。

まずは普通の餃子から。パリッと焼き上がった皮の食感が心地よいです。中の具材はニラ、キャベツ、ニンニク、生姜でしょうか。においはありますが、それほど刺激は強くなく、すんなりと胃袋に収まっていきます。

これに対して、熟成豚肉餃子は…うん。肉の旨味がしっかりと加わっています。豚肉自体はそれほど多く入っていないのですが、豚肉の風味が香味野菜に負けずに口一杯に広がっていきます。これが熟成肉の効果ですか…後述するようにつけだれの種類によっては熟成肉の風味が目立たなくなってしまうので、熟成肉の風味を十分に堪能したければ、たれをつけずにそのまま口に放り込むのがおすすめです。

それでは、今度は2種類のタレにつけて食べてみましょう。まずは餃子醬から…

マルシン飯店の餃子醬

普通の餃子を口に放り込み…

マルシン飯店 普通の餃子+餃子醬

続いて熟成豚肉餃子を放り込みます。

マルシン飯店 熟成豚肉餃子+餃子醬

とろみのついた白いつけだれは、強い酸味の背後に生姜の風味を感じます。その生姜の効果か、ニラやニンニクの刺激が打ち消されて、さらに食べやすくなる気がします。ただ、熟成豚肉餃子の熟成肉の風味も一緒に打ち消されるような感じもありますね。それなら、わざわざ熟成豚肉餃子を頼む必要はないでしょうね…

一口水を口に含んで味覚をリセットし、続いて酢+胡椒を試してみます。同じように、まずは普通の餃子から…

マルシン飯店 普通の餃子+酢胡椒

続いて、熟成豚肉餃子を口に放り込みます。

マルシン飯店 熟成豚肉餃子+酢胡椒

こちらはそのまま、酢の酸味と胡椒の香りがダイレクトに口と鼻を刺激します。こちらも熟成肉の風味が胡椒香りに負けるのは変わりはありませんが…胡椒、いいですね。自宅の餃子でも試してみたくなります。というか、京都でデフォルトの山椒もいいのではないでしょうか?新たな発見が得られたような気がします。

ちなみに、マルシン飯店では餃子専用のオリジナルクラフトビール「GYO-SEN」というのも売っています。酒好きにはこのビールを飲みながら餃子をつまむ…という楽しみ方もありますね。

天津飯と餃子だけじゃない!定番メニューも定食も…豊富な品揃えはさすが町の中華屋さん

もちろん、マルシン飯店で楽しめるものは天津飯と餃子だけではありません。A3サイズのメニュー両面にリストアップされた麺類やら丼物やら一品料理やら…このメニューの豊富さと手軽さは、さすが町の中華屋さん!という感じです。まったく観光客ズレしていないところも非常に好感が持てます。

そんなマルシン飯店のその他のメニュー、いくつかご紹介すると…

鶏の唐揚げ

まずは定番、一品料理の「鶏の唐揚げ(お値段 税込970円)」…

マルシン飯店の鶏の唐揚げ

形が不揃いの唐揚げが合計8個。大きな平皿にごそっと盛られて目の前に出されます。脂肪分の少ないむね肉には下味がついてなく、油でしっかり揚げてそのままの様相の唐揚げは、備え付けの塩をたっぷり振ってガツンと食らうのがいいでしょう。

ちなみに、鶏の唐揚げは夜の9時以降になると「夜のセットメニュー」でライスとスープ付きで注文できるようになります(お値段 980円)。

豚肉と玉子のピリ辛炒め

お次は同じく一品料理の「豚肉と玉子のピリ辛炒め」…

マルシン飯店の豚肉と玉子のピリ辛炒め

夜9時以降になると注文できるセットメニューの1つ(ライスとスープ付きで税込980円)。この「豚肉と玉子のピリ辛炒め」は、メニューを見る限りアラカルトメニューには載っていない模様です。

卵と豚肉の小間切れ、玉ねぎ、キャベツ、青ネギをササっと炒め、いかにも中華っぽい醤油だれで味付けした一品。ほんの少しだけ唐辛子が効かせてあり、わずかな辛味がついていますが、僕個人の感覚としてはほぼ無視できるくらいでした。

冷凍生餃子のお持ち帰りや通信販売もやっています…マルシン飯店自慢の餃子を自宅で食べたければ、隣の生餃子直販店へ

生餃子といえば、中華料理の中でお持ち帰りの定番メニュー。マルシン飯店でももちろん生餃子のお持ち帰りをやっています。

マルシン飯店の隣には生餃子販売専門の直販店が夜8時まで営業していて、近隣の住民はここでテイクアウト用の冷凍生餃子を買って帰っています。家が近くでなくても、冷凍生餃子の通信販売もやっているようなので、気になったら下のリンクから直販店のオンラインショップをのぞいてみてはいかがでしょうか?

マルシン飯店の冷凍生餃子販売

マルシン生餃子直配店
住所:京都府京都市東山区海子町431-2
電話番号:075-708-3756
営業時間:11:00-20:00
定休日:火曜日

マルシン飯店公式アプリでクーポンをゲット!マルシン飯店へのアクセスは、最寄り駅の京都市営地下鉄・東山駅から徒歩1分

最後に、マルシン飯店にはなんと「公式アプリ」なるものがあるそうな。このアプリをダウンロードすると、どんないいことがあるのかというと…

特典1:来店スタンプ10個で餃子1人前プレゼント or 生餃子直売店で100円引き
特典2:「食後のデザートプレゼント」クーポンが毎日もらえる

という2つの特典があるようです。マルシン飯店によく行く機会がある方は、インストールしておいてもいいかもしれませんね。

それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…

マルシン飯店

マルシン飯店 [star rate=”4.5″]
住所:京都府京都市東山区海子町431-3
電話番号:075-561-4825
営業時間:11:00-翌6:00(予約不可
定休日:火曜日
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)

東山駅からすぐなので、伏見方面からでもアクセス便利ですね。

ちなみに、天津飯をはじめとするマルシン飯店の全メニューは、容器代をプラスすればお持ち帰りも可能です。

P.S. マルシン飯店から東大路通を北上すると、同じ「マルシン」の名を掲げる食堂があります…

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大堀 僚介

学生時代からバックパッカーとして、主に東南アジア諸国を歩きまわる。これまでの訪問国数は20カ国以上。現在も出張を口実に国内外へ旅行して、ローカルフードを食べ歩くのを趣味としている。

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