週末の夜に夕食を食べたくて何気なくネットリサーチをしていた時に、偶然「レアアジフライ」なるものを提供する酒場トやさい イソスタンドという名のお店があるのを知りました。本来このお店は系列農家の五十棲農園から届く新鮮な野菜を使った料理をウリにした居酒屋なのですが、どうもそれらの野菜料理を押しのけてレアアジフライが名物となってしまったようで…
ならば「そのレアアジフライを試してみようじゃないか!」と勝手に自らの気持ちを盛り上げて、お店のある四条烏丸へ向かったのですが…
おしゃれで雰囲気が明るい今時の居酒屋…酒場トやさい イソスタンドはこんなお店
酒場トやさい イソスタンドは、京都の大人気居酒屋グループ・五十家グループの6店舗目として2018年7月にオープンした比較的新しいお店。築70年の京町家を改装した店舗は今時のおしゃれ感満載で、1階には厨房と14脚のカウンター席、2階には貸切利用も可能なテーブル席があり、1階と2階を合わせて総席数は48席となっています。
この日の僕は、たままた1席空いていたカウンター席に案内されたのですが、座った瞬間から店内至る所でワイワイガヤガヤと賑やかなのに面食らいましたね。まあ、お酒の入ったお客さん同士で声が大きくなるのは仕方がないとして、店員さんとお客さんもよく会話しているし、厨房の中では店員さん同士も冗談を言いながらワイワイと楽しそうに仕事しているんです。
正直、新型コロナが完全に落ち着いていないご時世で「おいおい、こんなに騒いで大丈夫か?」と少し心配になったのも事実ですが、店内のみんながこんなに楽しそうにしているお店って、普通に考えて「当たり」ですよね。店員さんが楽しそうに仕事をしている雰囲気の明るいお店が「まずい」料理を作れるはずないですから。その意味では、料理を注文する前から僕はイソスタンドに全幅の信頼を置けました。
もちろん野菜だけじゃないイソスタンドのメニュー:ちょいとお値段高めに見えますが…
それでは、この日のイソスタンドのメニューをご紹介しましょうか…
系列農家から仕入れた新鮮な野菜がウリなはずの酒場トやさい イソスタンドですが、このメニューをポン!と見せられたら、とても野菜イチオシの居酒屋とは思えませんよね。肉も魚も、お酒のアテからメイン級までかなり充実したメニュー構成です。パッと見、一品の値段はちょいと高めに見えますが、これはイソスタンドの料理が基本的に2人前を基準に考えられているから。料理によってはお一人様にハーフサイズで出してくれますし、お通しがないことからもお値段的にもリーズナブルと言えるのではないでしょうか。
さて、この日の僕がオーダーしたのは全部で4品。この後出てくる品々を見ればすぐにわかりますが、この時の僕は完全に野菜のことを忘れてしまっていました。まぁ、それはどうやっても取り返しがつかない大失態ですが、何はともあれ、この日の僕が注文した料理を1つずつご紹介していきましょうかね。
ガスパチョ風水ダコの酢の物
まずは前菜として注文した「ガスパチョ風水ダコの酢の物(注:ハーフサイズです)」。冷たくコリコリした水ダコの身を噛み締めると、トマトと酢の酸味が軽く舌を刺激して、大葉とタイムの爽やかな香りがフワッと鼻に抜けていきます。夏の夜の前菜にピッタリ。夏バテで食欲がない時でもスイスイ食べられそうな気がします。
お造りでもイケるレアアジフライ
続いて目の前に運ばれたのが、本日のターゲット「お造りでもイケるレアアジフライ」。わさび醤油にトマトをブレンドしたオリジナルソースとレモン汁、塩の3種類で味付けしていただきます。
レアアジフライは見た目通り、鯵の刺身に薄く衣をつけて軽く揚げたもの。食感的には想像通りで、特に目新しいものは感じられませんでしたね。トマトわさび醤油も僕個人的にはあまりハマった感じはせず、率直に言って可もなく不可もなく…って感じ。これなら僕は普通にお造りで食べる方がいいかなぁ…その意味では、ちょっと期待はずれ感は否めませんでした。
ナスの辛子漬け
3品目は、「次の料理まで時間がかかるので…」と若き店長がサービスで出してくれた「ナスの辛子漬け」。これが出てきて、やっと僕はイソスタンドが野菜をウリにしたお店であることを思い出しました。
味はシンプルに、和辛子と酢。なすが両者を十分に吸収して、口の中でツンと刺激がある絶好のお酒のアテに変身しています。これは日本酒が欲しくなる味。呑兵衛にとっては危険極まりない一品です。
トマトとCheese Standのモッツァレラチーズのイタ飯リゾット
そして、この日の〆として注文した「トマトとCheese Standのモッツァレラチーズのイタ飯リゾット」。見た目でわかる通り、ピッツァ・マルゲリータをイメージしてメニュー化した、割とありがちなメニューなのですが…
こいつがとにかくヤバかった。レアアジフライの後の心のもやもや感が一気に吹き飛びましたね。まず、トマトが甘い!酸味よりも、甘味がずっと強いんです。そこにモッツァレラチーズの濃厚なコクとフレッシュバジルの清涼感ある香りが加わって、ある意味想像通り、だけどその想像を超えた美味さを携えたリゾットに仕上がっています。お茶碗4杯分くらいのボリュームがあるし、これだけ頼んでも十分お腹が満たされそうです。この一品のためだけにリピートしてもいいかもしれません。
京赤地鶏のもも焼き 甘夏おろしで
そして最後にご紹介するのが「京赤地鶏のもも焼き 甘夏おろしで」。本当はリゾットよりこちらが先に出てくる想定をしていたんですが、どうやらもも焼きの方が調理に時間がかかったようで…
炭火でじっくり焼いただけあって、皮目はとにかく香ばしい…一方で、もも肉だけどじっくり炙られている分余計な脂が抜けて、肉の旨味をしっかり堪能できるようになっています。この鶏もも肉に、絶妙な加減の塩と薄味ポン酢ベースのソースがかかっていて、夏らしくあっさりいただけます。正直、甘夏はいらないかも…と思いましたが、食後の口直しとして食べればよかったのかな?
以上4+1品、烏龍茶を1杯つけて、気になるお会計は5000円くらいでした。なんだかんだ言って、前菜以外はすべて普通の2人前のサイズで頼んだことを考えれば、お値段的にも妥当な気がします。
お一人様でも十分楽しめますが、多くの料理を楽しむならやっぱり2〜3人で訪店するのがベストかな。気心知れた仲間同士で飲みに行く時には特におすすめできるお店です。
やはり事前予約がベター…酒場トやさい イソスタンドへのアクセスは、最寄り駅の阪急京都線(京都市営地下鉄烏丸線・四条駅)から徒歩6分
こんな感じの酒場トやさい イソスタンド、運が良ければ予約なしでも入れますが、やはり事前予約をしての来店がベターですね。僕がお店に滞在していた約1時間、厨房では予約の電話がひっきりなしに鳴っていました。特に週末は競争率がグッと高まると想定されるので、事前に予定が立てられるのであれば、訪店前に忘れずに席の予約をしておきましょう。下に予約用のリンクを貼っておくので、もしよろしければご利用ください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
酒場トやさい イソスタンド (居酒屋 / 烏丸駅、四条駅(京都市営)、烏丸御池駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒604-8213 京都府京都市中京区姥柳町190−2
電話番号:075-585-5613
営業時間:平日 17:00-23:00 LO(土日祝は16:00開店)
定休日:無休
駐車場:なし
クレジットカード払い:可(PayPayにも対応)
P.S. 京都で居心地のいい居酒屋をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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