新型コロナによる時短要請もあってか、最近ラーメン業界においても朝ラーメンを開始するお店が増えてきたように感じます。大阪でも人類みな麺類や鶏soba座銀など、すでに人気の確立された行列店も朝営業を始めていて、その経緯はともあれ、朝から好きなラーメンが食べられるのはラーメンファンにとっては嬉しい傾向ではあります。
北摂随一のラーメン激戦区・高槻でも、朝ラーメンを提供する人気店が去年の12月に誕生しました。かつて高槻駅エリアで圧倒的な支持を集めていながら、2017年に謎の無期限休業に入ってしまったあす流(あすりゅう)さん。再開後は朝昼営業のみ(注:令和5年5月現在、朝営業はやっていません)という、ちょっと平日には行きにくい時間帯の営業ではありますが、それでもお客さんはひっきりなしにやって来るようです…
セルフスタイルになって復活のあす流、微妙な時間帯でもお客さんが続々と…
復活後のあす流に初めて訪れたのは、ある夏の日の10時過ぎでした。モーニングとしてもランチとしても微妙で、しかも仕事や学校でなかなか抜け出せない時間帯。そんな時間帯でも、僕がお店についた時には外に2人のお客さんが待っていました。さすがに行列とまではいかないものの、この時間帯に入店待ちのお客さんがいるという事実は驚異的ではないでしょうか?
また、あす流さんは立ち食いスタイルを始めたことも知られています(一応、テーブル席も2卓あります)。店内に入って右側にある券売機で食券を購入し、そのまま奥にある厨房に食券を渡します。そのまま出来上がりまで数分待って、注文したラーメンを受け取ったら席に移動して麺をすする…駅の立ち食いそば屋的なセルフスタイルのお店になっていますが、不便というよりむしろお客さんの回転が早まってありがたい…というのが僕の率直な感想です。
チャーシュー塩ラーメン:しそが香る透明度抜群の清湯スープに歯切れの良い極細麺を合わせたあっさり系…これがダメなら朝ラーメンに向いてないかも?なレベル
そのあす流さんで食べられる基本メニューは塩ラーメン(お値段 税込800円)ただ1つ。今回僕は、塩ラーメンベースのチャーシュー塩ラーメン(お値段 税込1100円)をオーダーしたのですが…
とにかくスープの透明度がハンパないです。こういう透き通ったスープを塩ラーメンに求めている人、いませんか?いますよね?なぜなら、僕もそうだから。もう、美味い予感しかしません。
早速レンゲにとってスープを口に運ぶのですが…一言で表現するならば「ラーメンIQの高いスープ」。鶏や昆布、貝柱などから抽出された出汁があっさりながら奥深い味を出しているのですが、それもあくまで塩を引き立たせるために存在しているかのような、まるで「塩が主役なのわかってますよ〜」的なメッセージがスープから伝わってくる感じがするのです。
そして、控えめな出汁との対比効果で塩味がキリッと引き立って、塩辛くはないんだけどしっかりと塩を感じられる絶妙なバランスで味覚を爽やかに刺激してきます。ここに大葉の香りがふわっと加わってくるのですから、脳が完全に覚醒していない朝イチに食べたとしてもスープの味を堪能できるでしょうね。
このスープの味変アイテムとして塩辛干し貝柱と柚子胡椒、梅肉の3種類が用意されているのですが、スープの味を変えるのが勿体なさすぎて使えませんでしたね…
一方これに対する麺は、京都の有名製麺所・麺屋棣鄂製の高加水麺。プリプリもちもちの食感が味わえるだけでなく、細麺なので寝起きの胃に対する負担も少なく、さらに茹で時間が短いのですぐに食べられるという、朝ラーメン用としてはまさに良いこと尽くしの麺です。当然ながら、スープとの相性もバッチリです。
最後にチャーシュー。柔らかくしっとりした味わいの薄切りレアチャーシューが合計7枚トッピング。正直、チャーシューの食べ応えという面では少し物足りない感はありますが、朝イチで食べることを想定したらこれくらいのボリューム感がちょうど良いかもしれません。
高槻駅近辺で仕事をされている方なら、あす流の塩ラーメンを食べてから出勤という、関西のラーメン好きみんなが羨むような生活ができそうですね。朝イチから幸せな気分になれて、その日1日の仕事もきっと捗ることでしょう。
海老醤油ラーメン:あす流無期限休業前のレギュラーメニュー…朝から海老ラーメンは身体が受け付けてくれるのか?
こちらは期間限定メニューとして提供されていた海老醤油ラーメン(お値段 税込800円)。今のあす流さんは基本塩ラーメン一本ですが、無期限休業前はこの海老醤油ラーメンもレギュラーメニューとして提供されていました。今回食べた海老醤油ラーメンは、その復刻版という扱いでしょうか…
基本トッピングはレアチャーシュー3枚に刻みネギ。味玉トッピングはオプションで加えています(+100円)。
こちらのスープも塩ラーメンと同じく「IQが高い」と言いますか、海老の風味が前面に出て、醤油や出汁が全体でそれをサポートしている感じ。スープにしっかりと海老の風味が出ていて、普通の状態で食べるとちょうど良い濃度ですが、寝起きの状態で食べると少し濃いかも…なので朝ラーメンとしてイケなくもないですが、どちらかというと塩の方がおすすめです。
トッピングの煮卵を割ってみると、柔らかさを保ちつつ黄身にもしっかり熱が通っています。黄味とろとろの煮卵もいいですが、あす流さんの場合こっちの煮卵の方が絶品スープを汚さないので合っていると個人的に思います。提供前に煮汁でしっかり温めてくれるのも嬉しいところです。
というわけで、昔のあす流さんを知っている人も知らない人も、チャンスがあれば一度この海老醤油ラーメンも試してみてください。関西ではまだマイナーな海老ラーメンを楽しめる絶好のチャンスです!
通勤途中に寄ってく?あす流へのアクセスは、最寄り駅のJR京都線・高槻駅から徒歩4分
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
阪急京都線の高槻市駅からも徒歩6分で行けます。
P.S. 大阪で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
P.P.S. あす流のセカンドブランドとして始まったこのお店も、大阪で徐々に人気が高まっていますよ…
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