一乗寺のいわゆるラーメンストリートから東に外れた静かなところに、一乗寺屈指の人気を誇るつけ麺専門店・つけめん恵那く(えなく)がお店を構えています。大阪出身の店主が脱サラして2010年8月に創業したお店。サーファーの聖地・バリ島の言葉で「美味しい」を表すENAKが店名の由来なんだそうな。
その恵那く、前々から興味はあったんですが、現在営業がランチタイムだけなのもあって、なかなか行くタイミングが合わなかったんですよね。一乗寺まで行くのもなかなか労力が要るのもあり、ついつい近くのお店で妥協し続けていたところがあったのですが、つい最近「これではマズイ…」と思い直して、とある土曜日のランチタイムに「恵那くに行く日」と予定を立てておき、ついに訪店が叶ったというわけです。さて…
メインストリートから外れた閑静なエリアでもなかなかの集客力…つけめん恵那くはこんなお店
僕がこの日につけめん恵那くに到着したのは、開店時間30分前の午前11時頃。お店の周囲は小さな子供が遊ぶような公園があって長閑な雰囲気で、お店の前も閑散としていて先客ゼロ。難なくポールポジションゲットとなりました。メインストリートから1本東へ外れただけなのに、賑やかさは全然変わりますね。通り沿いにあるすぐ近くの中華そば高安にはものすごい行列ができてましたから…
この日は開店時間の数分前に準備が整ってお店を開けてくれたのですが、その時までに集まったお客さんは全部で4〜5人くらいでした。でも、食べログ情報で12脚ある恵那くのカウンター席の一番奥に座り、数分スマホをいじって改めて店内を見渡してみると、その時にはすでにカウンターは満席になっていて、しかも店内の待機スペースに5〜6名のお客さんが…どうやら、公式の開店時間と同時にお客さんがドッと集まってきたようですね。さすが一乗寺屈指の人気を誇るつけ麺専門店、閑静なエリアにあってなかなかの集客力ですね。
ノーマルとカレー、ピリ辛味…3種類あるつけめん恵那くのつけ麺メニューからあなたはどれを選びますか?
まずは入り口左手にある券売機で食券を購入しましょう。券売機によるとつけめん恵那くのメニューは…
- つけめん 850円
- 辛つけめん 950円
- カレーつけめん 950円
の3種類の味をベースとして(値段は税込)、これらに味玉(プラス100円)、チャーシュー(プラス200円)、両方(プラス300円)の追加トッピングでカスタマイズしていく形になっています(実は裏メニューあり。お店のツイッターチェックは必須です!)。
また、これらとは別に得製つけめん(注:「特製つけ麺」のミスタイプではありません)というものがあるのですが、これはノーマルのつけ麺を基準にして肉とメンマが倍量になっていて、味玉が半分入ったバージョンのようです。お値段は標準つけ麺からプラス200円。バランスよくトッピングを増やしたい時には得製にするのがいいかもしれません。
さて、3つの味のつけ麺から何を選びましょうかねぇ…気分的には3ついっちゃいたいところではありますが、残念ながら僕の胃袋はたった1つ。券売機を前にしてしばし迷った挙句…
玉肉つけめん:一見「またおま系」の恵那くのつけ麺、実際食べてみると…
今回僕がつけめん恵那くで注文したのは、ノーマルつけ麺の最上級バージョン・玉肉つけめん(お値段 税込1150円)。嬉しいことに、恵那くでは…
麺量が中盛りまで同一料金になっていて(大盛りはプラス150円)、燃費の悪い僕のような人でもしっかりお腹を満たせます。加えて、麺を温かいまま出すか冷やして出すかの選択も可能。店員さんに食券を渡すときに自分の希望をしっかり伝えておきましょう。
さて、注文を終えてから待つこと約5分、完成した玉肉つけめん(中盛)はこんな感じ…
麺の方はさすがのボリューム感がありますが、白濁したスープは濃厚豚骨魚介のいわゆる「またおま系」に見えますね。正直言えば、この時点でちょっとだけテンションが下がってしまったのですが…
実際にスープを一口飲んでみると、典型的なまたおま系濃厚豚骨魚介とは一味違った味でした。豚+鶏と野菜を煮込んだ動物系と鯖、カツオ、ウルメ、アジ、煮干し、牡蠣などを調合した魚介系のWスープで、魚粉ガッツリではなく豚骨の甘味が感じられる、濃厚ではあるけれどよりナチュラルな味。
でもそれで終わりではなくて、粉山椒(?)がデフォルトでしっかり振られていて、スープ全体の味がシュッと引き締まった感じになっています。そんなわけで、とろみがつくほどの濃厚スープとは思えないほどスーッと身体の中に入っていきますが、デフォルトの状態で結構辛いので、辛いのが苦手な人は要注意。
これに対する麺は、円町にあるビブグルマン獲得店・山崎麺二郎の協力のもとで完成させた自家製の極太麺。今回は温かいままで出してもらっているのもありますが、芯まで柔らかくてふわふわのもちもちです。どことなくうどんを食べているような食感があるんですよね。これにはちょっと驚きました。麺をすすった時に喉から鼻に抜ける小麦の香りも文句なしです。
一旦この麺を体験してしまうと、逆に何で巷のつけ麺は揃いも揃ってコシの強さ求めるんだろう…と不思議に感じてしまいます。実際、このふわふわな麺でも美味しく食べられますよ。濃厚スープがしっかり麺に絡んでくれるし、何より温麺なのでスープが冷めていかないのがいいですよね。僕、スープが冷めて中途半端な温度になるのがすごく気になってたので…
さて、話をトッピングに移しましょうか。トッピングの王様・チャーシューは、薄めにスライスされたものが5枚ありました。肉の断面を見るとしっかり脂身もあるのですが、食べてみると意外と脂を感じることはなくて、あっさりペロリと食べられました。
一方の味玉は、黄身までしっかり熱を通したオーソドックスなタイプ。最初から熱々スープに浸かっているので芯まで温かく、スープを吸った黄身がとろみを取り戻して舌に絡み、卵とスープの両方の旨味を一気に放出します。
そして最後のスープ割は、麺を食べ切ったところで店員さんにお願いして作ってもらいます。煮干しと昆布の出汁が加わってサラッと飲みやすくなるのですが、ここでも粉山椒が追いがけされるので、とっても香り高いスープ割になっています。スープ割の前と比較して和風な感じが強くなって、つけ麺の時とはまた違った味わいのスープを楽しむことができます。スープ割りで山椒の刺激は薄まるので、つけ麺をすすっているときに「辛いな…」と感じていた人もどうかご安心を。
こんな感じのつけめん恵那くの玉肉つけめん、一見よくある「またおま系」かと思いきや、実際に食べてみると他所のつけ麺とは明らかな違いがあるオリジナルなつけ麺でした。山椒を活用しているところなんか、京都っぽくて良いですよね。今のところ山椒風味のラーメン・つけ麺って全国的には多くなさそうだし、特に府外在住の観光客に麦の夜明けと並んでおすすめしたいですね。そのうち「京都のラーメンと言えば山椒」なんて流れができてくるのも面白そうですし…
お持ち帰りやウーバーイーツにも対応…つけめん恵那くへのアクセスは、最寄り駅の叡山電鉄・一乗寺駅から徒歩2分
そんなつけめん恵那くでは、つけ麺のお持ち帰りに対応しています。つけ麺って元々スープと麺が別になっているので、ラーメンと比べてテイクアウトがしやすくて良いですよね。また、ウーバーイーツ(Uber Eats)にも対応しているようなので、対応エリアにお住まいの方はぜひご利用ください。なんだかんだ言って、行列に並ぶのってしんどいですしね…
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
つけめん 恵那く (つけ麺 / 一乗寺駅、茶山・京都芸術大学駅、修学院駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒606-8185 京都府京都市左京区一乗寺高槻町20−2
電話番号:075-201-1931
営業時間:11:30-15:30
定休日:火曜日
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(食券制)
P.S. 京都で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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