西院駅から四条通りを西へ…駅周辺はローカルな雰囲気を残した歓楽街ですが、少し西へ外れると一気に飲食店が少なくなります。京都の中心部から次第に離れていき、見える景色が住宅街の様相を呈していき…10分ほどまっすぐ歩いたところに、最近鶏そばでランキングに載るなど人気急上昇中の一軒のラーメン屋があります…
麺処 鶏谷|豚と鶏、2種類のチャーシューが絶品と人気…ラーメンの域を超えたとも評される鶏そばのお味は如何に?
店内に入ると、奥に長く伸びる調理場に沿ってカウンター席が12席並びます。その手前に4人掛け?のテーブル席が1卓あるのですが、雰囲気的には友人同士で食べに来た人に向けた席ではなく、カウンター席の延長という気がします。内装はシンプルで明るく、客席間のスペースもゆったりとってあるので、あまりごちゃごちゃした雰囲気が好きではない人にも入りやすいのではないかと思います。
さて、さすがに店名に「鶏」がつくくらいですから、麺処 鶏谷のメニューは鶏肉が中心。でも、実際に提供されるメニューは日によって多少変わるようですね。お店のツイッターで発信されているので、鶏谷に行く前に一度チェックしておく方がいいかもしれません。
ちなみに、僕が訪れた時の鶏谷のフードメニューと値段はこちら…
- 鶏そば(あっさり醤油) 750円
- 鯖の塩鶏そば(あっさり塩) 800円
- 冷やしすだち鴨醤油そば 850円
- 豚しぐれ担々まぜそば 850円(+50円で〆ご飯付き)
- 熟成鶏そば(こってり醤油) 800円
- 熟成塩鶏そば(こってり塩) 800円
- 鶏とローストポークのバターご飯 250円
- 鴨と卵黄醤油のごはん 400円
- 鶏飯 250円
- 白飯 100円
熟成塩鶏そば:塩なのに醤油のように黒い…あんかけそばのような麺と2種類のチャーシューが絶品
このメニューの中から、今回僕は熟成塩鶏そばをオーダーしたのですが…
見てください。塩ラーメンにしてはスープがかなり黒くありませんか?これ、こってり醤油の熟成鶏そばとオーダー間違えません?でも、店員さんが塩だと言うので間違いではないのでしょう。だとしたら、この黒っぽい色の正体は何でしょうね…
スープは白濁ドロドロ系で、舌先に微かなザラつきを感じます。かなり塩分濃度は高く、好き嫌いが分かれるところでしょう。個人的には、ラーメンと同時に店員さんが渡してくれる粗挽きの黒胡椒を少量加えるのがおすすめ。胡椒の香りとピリリとした刺激でスープの味が引き締まり、こってりしたスープに最後まで飽きを感じずに食べ進めていけるようになります。
一方、麺は平たくまっすぐな細麺。モチっとした食感があり、つるっと喉越し良く胃袋に収まります。この麺にとろみのついた白濁スープがよくからむので、どことなくあんかけそばを食べているような感じもします。
そして嬉しいことに、追加トッピングなしでも豚肉のレアチャーシューとむね肉の鶏チャーシューが2枚ずつついてきます。豚の旨味が詰まった豚チャーシューと、あっさりしっとりの鶏むね肉…ともに食べるタイミングによってスープからの熱の加わり方が変わるので、肉の味の変化も楽しむことができます。
このチャーシューが、ネット上ですごく評判高いんです。食べログのコメントやフードブログで賛辞の嵐。中にはすでにラーメンではなく「鶏料理」の域に達しているとの口コミも…そんなチャーシューを思う存分味わいたければ、プラス200円でチャーシュー増しにできますので、ぜひご利用ください。
熟成鶏そば:色は黒いが醤油味はマイルド…あんかけそば様の麺とチャーシューの旨さは健在
さて、しばらく日を空けて鶏谷への2回目の訪問。近くを通ったときに熟成塩鶏そばの件を思い出し、醤油バージョンの熟成鶏そばの色はどうなのか?を確かめようと訪店を決めたのでした。
で、その熟成鶏そば(お値段 800円+チャーシュー増し 200円)はどうだったのか?というと…
ご覧の通り、熟成塩鶏そばより明らかにスープの色は黒いです。これで1つの疑問が解決してスッキリ!なのですが、もちろんラーメンはいただきますよ。
濃厚な鶏白湯とたまり醤油を合わせたこのスープ…粘度が高く、平打ち麺にもしっかり絡みます。見た目からは相当醤油味が効いてそうな印象を受けますが、ここはたまり醤油の為せる技。濃厚な鶏の風味に対して醤油味はかなりマイルドです。
とろみのついたスープは冷めにくく、一気に麺をすすると口の中をヤケドしてしまうかもしれません。くれぐれもご注意を。
そして最後にチャーシュー。器を一周するように、豚のレアチャーシューと鶏の胸肉チャーシューが合計10枚!確か前回は、チャーシュー2枚ずつだったはず。評判高い鶏谷のチャーシューが一気に6枚も…このチャーシュー増しは、チャーシュー好きならかなりお得なオプションではないでしょうか。
炙り鶏もも卵黄醤油まぜそば:平打ち麺を使った鶏谷オリジナルのまぜそば…鶏肉もたっぷり入って食べ応えあり
ここら辺で、まぜそばも1つご紹介しましょう。こちらは期間限定メニューの炙り鶏もも卵黄醤油まぜそば(お値段 900円)…
鶏谷のまぜそばには、他のラーメンと同じ平打ち麺を使用。ダイスされた鶏肉は直前にバーナーで炙られて、その上に刻みねぎと卵黄をトッピングして完成。
まぜそばって、何となくどこのお店でも太麺で出てくるイメージありませんか?(実は、麺を太麺にする理由がちゃんとあるみたいなんです。詳しくはこちら…)鶏谷の麺はその意味でちょっと特徴的なのですが、平打ち麺でも全然イケますね。元々麺にコシがあってもちもちなので、太麺に何ら見劣りするところがありません。
ちょっと濃いめの醤油だれもしっかり麺に絡みます。ちょっと塩気が強いかな…と思ったのですが、中央に鎮座した卵黄をつぶして混ぜるとジャストフィットな味に。後はつるつると麺をすすり続けるだけ!炙り鶏肉もたっぷり入っているので、とても食べ応えのある一杯です。
鶏だけではない…日々変わるメニューに時折現れる、鶏以外のラーメンも要チェック
冒頭にお伝えしたように、店名に「鶏」をつけるくらい鶏には強い麺処 鶏谷。だからといって、鶏しか出さないとか、鶏以外は味が落ちるというわけではありません。日々変わるメニューの中で、その時でないと食べられないラーメンが存在するのも、ある意味鶏谷の楽しみの1つ。狙って食べたいものがあるなら、やはり来店前のTwitterチェックは欠かせません。
鰹出汁豚そば:鰹出汁をしっかり効かせた醤油スープに、豚バラチャーシューから滲み出た旨味がプラス…もちもち平打ち麺も安定の喉越し良さ
例えば、これからご紹介する「鰹出汁豚そば(お値段 850円)」もその1つ。鰹出汁がガツンと効いていて、醤油の味と相乗効果で美味さが際立つ一杯です。
もちろん鶏谷に来たからには、ラーメンにチャーシュー増(プラス200円)をつけないわけにはいきません。ラーメン丼一面にわたって敷きつめられた、豚バラ肉のチャーシュー6枚に鶏チャーシューが3枚…あなたもチャーシュー好きなら、たった200円の追加で得られるこの悦びをわかってくれますよね?
その豚バラチャーシュー、上の画像で伝わるかどうかわかりませんが、かなりの厚みがあるんです。1枚1枚肉々しくてジューシーで、噛みしめて脳内にドーパミンがドバッと放出されるようなチャーシュー…もう、幸せ以外の何物でもありません。
スープには豚バラチャーシューから出た脂が浮いていて、鰹出汁に豚の旨味もプラス。濃厚すぎず、上品すぎず、一気にゴクゴク飲めてしまいそうなスープ。お馴染みのもちもち平打ち麺も安定の喉越しの良さで、あっという間の完食となりました。
ワンランク上の鶏そばを味わいたいあなたへ…麺処 鶏谷へのアクセスは、最寄り駅の京福電鉄・山ノ内駅から徒歩7分
麺処 鶏谷の最寄り駅は、地図上だと阪急京都線の西院駅ではなくて京福電鉄の山ノ内駅になります。この駅からだと徒歩7分、西院駅からだと徒歩9-10分の距離です。距離的にあまり変わらないので、西院駅からまっすぐ西に歩く方が行きやすいかもしれません。一方、JR線をご利用なら、西大路駅から市バス13番系統で西大路四条バス停下車、西へ向かって徒歩10分程度です。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 京都で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
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