とんかつを食べたくなった時って、ごはんやキャベツがおかわり自由のお店に行って、とにかく腹一杯食べる…そんな感じになりがちじゃないですか?普段の僕も同じような感じで、もちろんそれはそれでいいのですが…
やはりとんかつにも職人技があって、その技を追求している職人さんがいる…そう思うと、そうした職人技で揚がったとんかつを一度食べてみたい!という想いも、僕は同時に持ち合わせているのです。そんな職人気質のとんかつ屋、京都にもありました。とんかつで食べログ百名店2021に選出された、知る人ぞ知る隠れ家的なお店です…
店頭に「技」の一文字を掲げる老舗とんかつ店へは、ランチタイムのサービスメニュー狙いが吉
1968年に創業した老舗とんかつ屋・とんかつ山本は、河原町通りからちょっと西に入った閑静なエリアにあります。お店が通りに面していないのでちょっとわかりにくいのですが、「技」と書かれた暖簾がお店の目印。暖簾をくぐって中に進んでいったところに入り口があります。
店内は小さな割烹のような雰囲気で、右側の厨房で職人さん2人が黙々と作業をしています。その厨房を囲うようにL字型のカウンター席が13脚。その奥に座敷席もあるようですが、あまり使われていないみたいでした。
僕が今まで経験してきたとんかつ屋とは違う厳かな雰囲気があって、店に入った瞬間「あれっ、店間違えた?」と思ってしまいました。決して「無駄口禁止」を掲げるようなモンスター店ではありませんが、職人さんの仕事に対する姿勢が自然とお店の雰囲気に反映されるのでしょう。
さて、とんかつ山本のランチメニューは…
- へれかつ定食 2090円
- ろーすかつ定食 2090円
- 豚肉角煮定食 2090円
- へれびーふかつ定食 4400円
- みんちかつ定食 1650円
の全5種類(値段はいずれも税込)。一般的なとんかつ屋さんよりはちょいとお値段高めですが、実はこれでもかなりお得な値段設定。夜になると一気にお値段が跳ね上がるので、特に初めての方にはランチタイムの訪店がおすすめです。
ろーすかつ定食:創業50年以上こだわり続けてきた「技」、他店のロースカツと何が違うのか?
この日の僕が注文したのは、とんかつの定番・ロースを使ったろーすかつ定食。ご飯(おかわり可)と豚汁、切り干し大根、お漬物つき。キャベツが千切りじゃなくて、ちぎった葉っぱの状態で出てきたのには、ちょっと面食らいました…
一見シンプルなこのロースカツですが、実際味はどうなのでしょうか?一切れ口の中に入れてみると…
まずは衣に大きな違いがありました。とってもきめ細かくて、薄く均一な衣。おそらく歯とロース肉との距離は1mmくらいしかないのではないでしょうか。僕の経験上この衣の薄さは名古屋の名店・とんかつあさくらに匹敵しますが、衣が薄いながらもサクッとクリスピーな部分を残してくれているのがとんかつ山本オリジナルといった感じがします。
そして中のお肉の方は、断面にうっすらと、かつ均一にピンク色が残った絶妙な熱加減。だから分厚いお肉も柔らかいんです。ソースも含めて目新しいものは何もないんですが、昔ながらの作り方できちっとした仕事をしている…そんな印象を強く受けるとんかつでした。
最近のとんかつ屋ではレアとんかつが普通に出されたりしますが、子供の頃は豚肉をレアで食べるなんて危なくてできなかったよなぁ…なんてことを懐かしく思い出してしまうような、味だけでなく独特な雰囲気もあわせ持ったとんかつ山本のろーすかつ。とんかつ好きの若者はもちろんですが、昭和の時代を知っている世代にこそ食べてもらいたい一品です。
衣の繊細さは京都一!とんかつ山本へのアクセスは、最寄り駅の京都市営地下鉄東西線・京都市役所駅から徒歩6分
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 京都で美味しいとんかつをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
コメントを残す