札幌で美味しい羊肉を食べたいけれど、松尾ジンギスカンのようなチェーン店に行くのはもう飽きた…そんなあなたに今回ご紹介するのが、狸小路にお店を構える士別バーベキューというお店。現在札幌のジンギスカン店で使われている羊肉の99.3%が輸入肉と言われている中、超希少な北海道産サフォーク種(顔と足が黒い品種)のラム肉に強いこだわりを持って「一頭買い+産地直送」で仕入れを行っているという、札幌市内でも非常に貴重なお店です。
では、サフォーク種の羊肉って僕たちが接する機会の多い輸入肉と比べてどれだけ美味いんだろう?そんな疑問を持った僕は、札幌への出張が決まったその日の夜に、滞在中のお店への訪問を堅く決意してソッコーでネット予約。予約した日の夕方5時に合わせてお店に到着すると…
厳密に言うと「ジンギスカン」ではないんだけど…士別バーベキューはこんなお店
士別バーベキューは札幌狸小路商店街の7丁目アーケード内で2012年にオープンしたお店で、現在は本店とすぐ隣の2号店・士別バーベキュー東口と合わせて1つの店舗として営業しています。正式な客席数は不明ですが、食べログ情報では1階、2階、テラス合わせて全部で62席。個室はありませんが、2階席は貸切で利用できるので、小さな宴会には向いています。子連れでの利用もOKで、カウンター席が6脚あるのでお一人様焼肉も全然問題ありません。
さて、ここで1つ大切なことをお伝えしなければなりません。それは…
ということ。店名にある通り、ここはジンギスカンのお店ではなく、バーベキューのお店なんです。これは、お店のオーナーの出身地・士別市ではジンギスカン鍋ではなく網焼きで羊肉を食べていたことに由来します。なので、ここでは羊の脂をたっぷり吸った野菜の旨味を楽しむことができません。代わりに…
パーソナル七輪で、余分な脂を落としたヘルシーな羊肉バーベキューを堪能することができるのですが…
ジンギスカンが食べられない士別バーベキューでは何が食べられるの?実はメニューが結構豊富なんです…
そんな「ジンギスカンが食べられないお店」士別バーベキューでは、一体どんなものが食べられるんでしょうか?実はこのお店、羊肉だけでもメニューが結構豊富なんです…
ラムロイン、ラムカルビ、ラムハラミ…牛の焼肉でもお馴染みの部位別メニューが全部で20種類!しかも、赤身肉だけじゃなくハツやタン、ホルモンなど内臓系の焼肉も楽しめるという徹底ぶり。羊肉でここまで細かい部位別メニューを揃えているお店って、全国レベルで探してもそんなにないんじゃないでしょうか?お店のFacebookに掲載されているメニュー紹介を見れば、きっとあなたも口の中にヨダレが溜まってくるんじゃないでしょうか…
士別バーベキューの北海道産サフォークメニュー例(値段は税別)
- ラムカワ 1080円
- ラムサガリ 1580円
- ラムミスジ 2280円
- ラムイチボ 2280円
- ラムフィレ 2580円
ちなみに、2015年 「オムライススタジアム 北海道大会」で優勝したというラム肉入りオムライスはメニューにありませんでした。残念…
北海道産サフォーク羊の美味しいところを厳選した士別バーベキューのサフォーク7種盛り合わせ、実際試してみてどうだった?
そんな士別バーベキューで「何から注文したらいいかわからない…」と困った時には、北海道産サフォーク羊の美味しいところを厳選したサフォーク盛り合わせはいかがでしょうか?盛り合わせは3種類、5種類、7種類の3段階で設定されていて、仕入れ状況により提供される肉の種類は変わるので、訪店するたびに違った部位の羊肉が食べられます。ちなみに、僕が訪店した日の7種盛り合わせ(お値段 6580円+税)はこんな感じで…
右手前から左奥に向かって豪州産ラムランプ、北海道産ラムイチボ、北海道産ラムスネ、北海道産ラムモモ、北海道産ラムセセリ、豪州産ラム肩ロース、豪州産ラムチョップの7種類。このラインナップを見て「あれっ?オーストラリア産ラムが入ってんじゃん?」と思われるかもしれませんが、これは北海道産サフォークがあまりにも希少で現時点では供給が追いつかないため。店長さんによると、今後仕入れが安定すれば北海道産サフォークで揃えたいとのこと。今後に向けて乞うご期待!ですな。
それにしても、さすが羊肉を知り尽くした士別バーベキュー選別の盛り合わせ7種…
比較的脂が豊富でジューシーな豪州産ラムランプ…
ラムランプとは対照的に赤身系でしっかり歯応えのある肉質の北海道産ラムイチボ…
ものすごい弾力で、噛むと程よい脂が断面からじんわりにじみ出てくる北海道産ラムスネ…
イチボより歯応え柔らかく、鶏もも肉とは違って赤身中心であっさりの北海道産ラムモモ…
弾力があってコリコリ食感、脂の乗りがしっかりしている北海道産ラムセセリ…
柔らかい肉質で、脂と赤身の旨みがバランスよく楽しめる豪州産ラム肩ロース…
ワイルドさ満点!焦げた脂が香ばしく、とってもジューシーな豪州産ラムチョップといった感じで、それぞれの部位で他と違った食感が楽しめるように計算されていてホントに見事でした。
また、こうして北海道産サフォークと豪州産輸入肉を食べ比べると、ほんの少しですが輸入肉の方が独特の臭みが強めなのもわかります。「羊肉の中でも脂が少なく肉質に優れている」と評判のサフォーク種、さすがです。産地の違う2種類の肉を比較できたという意味では、7種類の肉が北海道産と豪州産肉とのミックスで僕にとっては良かったかもしれません。とは言え、どちらの肉もクセはほとんど感じませんでしたけどね。豪州産のラム肉もすごく質が高いものを使っていると思います。
あとね、味付け調味料もいいんですよ。レモンポン酢、オリジナルハーブソルト、昆布出汁ベースの醤油タレの3種類が用意されているんですが、どれも羊肉に激ハマり。とりわけ、岩塩をベースにコリアンダーやオレガノなどがブレンドされたオリジナルハーブソルトの爽快感は突出してましたね。この日のお客さんでこのハーブソルトをお土産で買って帰った人もいましたし(残念ながら通販はやってないのですが)…
そんなわけで、この士別バーベキューのサフォーク7種盛り、僕はとっても満足でした。すでにタレで味付けされた羊肉じゃなく、肉そのものの味を楽しめるのは焼肉好きにとってはすごく魅力を感じるところではないでしょうか。網焼きで余分な脂が抜けるので食べやすいのに加えて、ヘルシーな感じもしますしね…「札幌でジンギスカンを食べたいんだけど、羊肉食べられるかなぁ…」と不安を感じている羊肉デビューの人は、羊肉の網焼きから入るのが僕としてはおすすめです。
最後に【おまけ】扱いするにはあまりにももったいない、この日の〆として注文したサフォーク丼(お値段 1200円+税)。〆としては多すぎるくらいのボリュームがあって、丼の表面には北海道産サフォークのラム肉がたっぷり!甘口の醤油ダレとラム肉の脂のマリアージュで牛肉の時とは一味違った焼肉ごはんを堪能できます。
中央に鎮座した卵黄を潰せば卵かけご飯(TKG)の雰囲気も出てくるし、紫キャベツのシャキシャキ感も気持ちよく、想定以上にいろいろな楽しみ方ができる一杯。この丼だけでもビール一杯は軽々いけちゃうし、このサフォーク丼をメインとして夕食にするのもありだと思います。
ランチタイムにはサフォーク丼がお得な値段で食べられます…士別バーベキューへのアクセスは、最寄り駅の札幌市営地下鉄南北線・すすきの駅から徒歩8分
そんな士別バーベキュー、ランチタイムには人気メニューの1つ・サフォーク丼が一杯900円(税別)とお安く食べられます。まあその分、肉はサフォーク種の羊肉じゃなくて豪州産のラム肉になりますけどね…
もしあなたがサフォーク種の羊肉に強いこだわりがないのであれば、士別バーベキューのランチはかなりお得と言えるのではないでしょうか。札幌で羊肉ランチを食べたくなったら、このお店の存在を思い起こしてみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
JR札幌駅から徒歩23分、大通公園のさっぽろテレビ塔からだと徒歩16分で行けます。
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