おにぎりぼんごとは、池袋から山手線で1駅の大塚で1960年に創業し、移転も経て現在60年以上の歴史がある老舗のおにぎり専門店。これを聞いてあなたが…
と思ったとしたら、その認識は今ここで改めなければなりません。何せこのお店、過去に6時間待ちの行列という恐るべき記録を残した超人気店。ここまで並ぶ必要があるお店って、全国くまなく探してもそうそう見つかるものではありません。もちろん「マツコの知らない世界」や「愛の貧乏脱出大作戦(注:達人の店として出演)」などテレビ番組への出演歴も多数。ネットでは乃木坂46の聖地巡礼としてお店を訪れたというブログも見つかりました。
でも、僕も正直言って「6時間待ちってたまたまでしょ?」とタカをくくっていた部分があったんですよね。そんな僕が訪店当日にどんな体験をしたか、気になったらぜひこのまま記事をお読みください…
おにぎりぼんご 大塚本店に開店の2時間30分前から並んでみたけど、実際の行列や混雑ぶりはどうだったのか?
今回僕は、おにぎりぼんご 大塚本店の開店時間11:30より2時間30分も早い朝9時からお店に並ぶことにしました。その日の午後にはどうしても遅刻できない用事があったからなのですが、それにしても開店まで2時間半も並ぶって異常すぎません?
僕も前日までは「せいぜい1時間前くらいに行ければ大丈夫っしょ。」と考えていたのですが、前日テレビ番組でたまたまお店が紹介されていて、その中で女将の右近由美子さんが…
なんて言うもんだから、確実に一巡目を押さえるためにこの時間に行かなければならなくなったのです。
で、とある土曜日の朝9時ちょうどくらいにお店に到着。お店はシャッターが半分閉まっていましたが、中の調理場から店員さんの声は聞こえてきます。そして気になる先客はゼロ。無事、ポールポジションをゲットです。
「そりゃそうだよな…」と思いましたね。まあ、仕方ない。ここから2時間半の待ち時間を受け入れて、この立札の前でおにぎりぼんごの本「ぼんごのおにぎり おいしさのヒミツ」を読み始めます。
でも、この日は結構寒かったんですよね。前日は「熱中症が出た」とニュースになったくらい暑かったのに、この日は逆にコートがいるくらいの冷え込み具合。その寒さに耐え切る自信がなくなって「一旦コンビニで時間を潰してまた来ようかな。」と思い始めたところで…
本当にお客さんが来たんですよ。朝の9時を数分過ぎたくらいですかね。テレビでの女将さんの言葉は嘘じゃなかったのです。それも1人や2人じゃありません。そこから30分の間で10人以上の行列に成長していて、これでおにぎりぼんご 大塚本店の総席数 10席をあっさり超えてしまいました。前の日にテレビを見といてよかったぁ〜。ホント、ラッキーでした。
僕が店頭に待ち始めてから約1時間、開店の90分前での行列はこんな感じ…
道路の向こう側にも人が並び始めているのがわかりますか?この人たちもおにぎりぼんごを目当てにやってきたお客さんです。そして開店時間の11:30頃には…
上の画像では見にくいとは思いますが、道路の向こう側の線路沿いに3〜40mくらいは並んでいるでしょうか(しかも三列で!)。白河ラーメンの総本山・とら食堂 本店に匹敵するくらいの凄まじい混雑ぶり。過去に待ち時間最大6時間を記録したというのは本当でしょうね。
これほど大盛況するお店なので、もしあなたが今後おにぎりぼんご 大塚本店に行きたいと思ったら、覚悟を決めて朝の9時から並ぶ方が良いと思いますよ。結果的にその方が待ち時間が短くなりそうですし…
心優しい店員さんが温かいお茶をサービスしてくれることがあるかもしれませんしね…
現在おにぎりぼんごでのおにぎりメニューは56種類!お持ち帰りなら事前予約可なので、テイクアウトの方が賢いかも…
そんなおにぎりぼんご 大塚本店のメニューは…
こんな感じ。具材(トッピング)によって1個300円から最高で1個600円までに分類されています。おにぎり1個の値段はパッと見「高い」と感じますが、ご安心を。後に出てくるおにぎりの大きさを見たら、きっとあなたもこの価格で納得すると思いますよ。
それにしても、僕がお店を訪問した令和5年4月の時点でおにぎりメニューの種類はなんと56種類も!こんなに種類があったら、何回お店に来れば全メニュー制覇できるのでしょうか…
さらに言うと、これらのメニューの多くはお客さんのリクエストから出来たものらしいです。ということは、今後も新しいお客さんのリクエストがあれば新メニューが続々誕生する可能性があるわけです。待ち時間を考えると、店内でこれらのメニューを全制覇するにはとてつもない時間と労力を要します。
幸い、おにぎりぼんご 大塚本店では、お持ち帰りに限り事前予約が可になっています(というか、事前予約も競争が激しく、駆け込みのお持ち帰りはまず断られます)。そんなわけで、イートインにこだわるよりテイクアウトにする方が賢いかもしれませんね。賞味期限は3時間とのことですので、条件が合うようであればぜひテイクアウトをご利用ください。
土曜日スペシャル:おにぎりぼんごの土曜日100食限定のセットメニュー、実際に試してみると…
さて、今回僕が注文したのは、おにぎりぼんご 大塚本店の土曜日限定、かつ1日100食限定メニュー・土曜日スペシャル(お値段 税込800円〜)。僕、最初「1日100食って、あまり限定の意味ないんじゃないの?」と思っていたのですが、この日の半端ない混雑ぶりを見たら、早く並ばないとこのお得なセットにありつけないことがよくわかりました。
注文してから待つこと約10分、目の前に登場した土曜日スペシャルは…
基本として1個300円のおにぎり2つに味噌汁、ゆで卵、お惣菜がセットになっているのですが、必ずしも300円のおにぎりの中から選ばなきゃいけないわけじゃなくて、差額分を支払うことでそれ以上の価格帯のおにぎりにグレードアップすることも可能です。
さて、それでは実食といきましょうかね。今回僕が注文したおにぎりは3種類…
卵黄の醤油漬け
まずはおにぎりぼんごのメニューの中でも人気度の高い「卵黄の醤油漬け」。しっかり醤油の味がついた卵黄がおにぎりの中に入っていて、口に入れるとねっとりとした卵黄が口の中にとろ〜っと流れ込んで、めっちゃ濃厚な卵かけご飯(TKG)のような味わいを楽しむことができます。TKGファンにはおすすめの一品。
明太マヨクリームチーズ
2つ目はもはやおにぎりの定番の具材となった明太子マヨネーズにクリームチーズをアドオンした「明太マヨクリームチーズ」。これも口の中に入れると明太マヨネーズが溢れるように中から出てきて、濃厚かつピリ辛のマヨネーズが口いっぱいに広がります。
一方、この明太マヨネーズにいくつか入ったダイス状のクリームチーズは口直し的な存在。まったりとしたクリームチーズ味が明太子のピリ辛を和らげてくれるとともに、味の変化を加えることで濃厚な味付けのマヨネーズソースにも食べ疲れを防ぐ効果もあるように思います。
ペペロンチーノ
最後の1つは、おにぎりの具材としては珍しい「ペペロンチーノ」。どんな具材なのか気になって一口パクリとやってみると、中には輪切りウインナーとキャベツが唐辛子と共に入っていました。それなりに辛味が強くて刺激的な味ですが、ニンニク臭はほとんどなくて、人と会う前でも安心して食べることができます。
おにぎりぼんごの土曜日スペシャル、実際試してみてどうだった?
上記3つのおにぎり、特にペペロンチーノのようなちょっと奇抜な具材も全然違和感を感じずペロリと食べられました。でも、「違和感がない」という表現には個人的にちょっと引っかかるところがあって…具材に対して「違和感がない」というよりも、「ご飯がどんな味も受け止めてくれる」と表現する方が正しいように僕は感じました。
新潟県岩船産コシヒカリを1時間じっくり浸水させて炊き上げたご飯は粒が大きく、ふっくらしていながらもしっかり芯を感じられる炊き上がり。このご飯をあえて強く握らず、香りが良い有明産海苔で包み込むようにして仕上げたおにぎりぼんごのおにぎりは、しっかりと手に持てるくらいの硬さはありながらも、口に入れた途端にご飯がハラッと解け、中の具材と混ざり合って一体化するような、非常に繊細なところで旨味を発揮する稀有な一品。その握り方は札幌のおにぎり専門店・ありんこのおにぎりも同じように柔らかめですが、食べやすさの観点も合わせて明らかにぼんごのおにぎりの方が上です。
さらに言うと、おにぎりの美味さに加えて、女将さんをはじめ店員さんが全員心暖かいんです。開店待ちの間のお茶に始まり様々な声かけや気遣い…この日は本当に寒かったんですが、おかげで待ち時間の苦痛がかなり和らぎました。お店でおにぎりを完食して退店するまで、なんか久しぶりに実家に帰ったかのような気分になれましたね。「6時間並んでもここでおにぎりを食べたい!って思う人がいても不思議じゃないな…」って、食べ終えてみると普通に思います。
板橋と新宿に支店あり…おにぎりぼんご 大塚本店へのアクセスは、最寄り駅のJR山手線・大塚駅から徒歩3分
そんなおにぎりぼんごは、今回ご紹介した大塚本店の他にも板橋と新宿にも支店を出しています。特に板橋店の方は本店と違って行列がないという噂もあり、行列に並ぶ時間を短縮したい人にとっては狙い目かもしれません。おにぎり専門店、やっぱり普通のおにぎりとは訳が違いますよ。お店の近くに行くことがあれば、ぜひ一度試してみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
お店の評価に客観性を持たせるために、他のブログの口コミも紹介しておきますね…
おにぎり3個のセットに掛かる1000円もあれば、もっと満足できる寿司や定食を食べられるところがたくさんあります。
正直に言うと、私は再訪はないと思います。でも、雰囲気を楽しむ観光目的や、おにぎり文化を知るためでしたら、食べに行くのもいいと思います。
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