元吉本芸人・アイドルの大端絵里香(おおはたえりか)さんが、2018年にオコメノカミサマ(お米の神様)という名前のラーメン屋をオープンしました。ある日ラーメンの師匠に出会ったのをきっかけにラーメン修行に入り、一旦別のラーメン屋を経営された後にこのお店をオープン。今では難波に焼肉専門店も並行して運営するなど、やり手の女社長としても有名です。
そんなオコメノカミサマでは、全国的にも珍しい「米白湯ラーメン」なるものが食べられるのだとか。一体どんなラーメンなのか、気になってある日の夕方に行ってみると…
カウンター席8脚の1階席は女性的な雰囲気…2階にはVIP客専用の客席もあり
オコメノカミサマは、地下鉄都島駅から地上に上がってすぐという絶好のロケーションにあります。夕方の営業が始まる午後5:30に近づくにつれてポツポツと人が集まりだし、開店と同時に僕を含めた4人のお客さんが一斉に店内に入りました。
店内は奥に向かって細長いスペースで、右手に厨房、左手にカウンター席が8脚あります(公式情報では、2階にVIP会員専用の席を設けているようです)。店内の照明は少し暗めにしてあって、プロジェクションマッピングで白い壁にいろいろ映し出される女性的な演出がされています。
ただ1つ気になったのが、カウンター席が厨房側ではなく、壁に面しているんですよね。普通ラーメン屋さんって、厨房に沿ってカウンター席を並べますよね。その方が丼の受け渡しもやりやすいし、実際の調理の様子を見れて待ち時間も退屈しなくて済むんですが、オコメノカミサマではお客さんが厨房に完全に背を向ける形になっていて、厨房と客席との間も高い壁でしっかり仕切られてます。
ちょっと変わっていますよね。まあ、1つ確実に言えるのは…
ということですね。ハイ、残念でした!
オコメノカミサマの基本ラーメンメニューは4種類:一部は通販やテイクアウトにも対応しています
そんなオコメノカミサマで食べられる基本ラーメンメニューは…
- 神様の贈り物ラーメン 880円
- 米白湯ラーメン 680円
- 名古屋コーチン醤油ラーメン 810円
- チーズタッカルビまぜそば 930円
の4種類。ここにおにぎりや釜炊きご飯といったご飯もののサイドメニューや、インスタなどで時々告知される季節限定ラーメンが加わります。
このうち、神様からの贈り物ラーメンと名古屋コーチン醤油ラーメンはテイクアウトができます。どちらも1人前660円、2人前1000円とお店で食べるよりずっとお得です。また、LIVE812(ハチイチニ)というスマホアプリを使って通販にも対応しているようです。「通販を試してみよう!」という人は、LIVE812アプリをダウンロードして「えりか」で検索してみてください。
神様からの贈り物ラーメン:米白湯ラーメンをさらにパワーアップしたオコメノカミサマの代表メニュー、そのお味はいかに?
今回僕が注文したのは、オコメノカミサマのメニュー代表格・神様からの贈り物ラーメン。レギュラーの米白湯ラーメンにお米のエキスをたっぷり追加したという、まさにお米まみれの一杯。実際僕の目の前に運ばれてきたものは…
こんな感じ。全体的に泡だった白濁スープに、各具材が浮き上がったようにトッピングされています。今回ラーメンと一緒におにぎりを2つセットで注文していますが、そのおにぎりについては後述します。
まずはスープから…濃厚鶏白湯スープのようなねっとりした舌触りで、そこに醤油ダレの味がしっかり乗ってパンチのある味です。一方で鶏・豚・牛の3種類からとったという動物系の出汁は、スープに溶け込んだお米の成分とも上手く調和していてまろやか。鶏白湯スープよりもずっと後味がスッキリしたスープになっています。
これに対する麺は…僕、ちょっと勘違いしていました。米粉「だけで」作った麺かと思って、タイ料理のクイッティアオみたいなのを想像してたいんですが、違いましたね。パツッと張りがある中細麺で、適度なもちもち感がありつつ歯切れが良い麺。どことなく人類みな麺類の麺に少し近いような気がします。
トッピングはチャーシューに水菜、白髪ネギ、ヤングコーン、レンコンチップ、おむすび型軟骨つくねの6種類。その選択や盛り付け方、そしてつくねをおにぎり型にするところなんかは女性的なセンスを感じます。
今、お米をテーマにしたラーメンって全国にどのくらいあるんでしょうね?少なくとも、大阪近辺ではオコメノカミサマが先駆け的存在であることに間違いなく、このまま米白湯が定着して、レジェンドとしてお店の名が残るようになればいいですね。少なくとも、ラーメン好きを自称する人にとっては、一度は食べておくべき一杯ではないかと思います。
特上おむすび:お米にこだわったラーメン店の提供するおにぎりはどんな味がするのか?
そしてもう1品、契約農家から仕入れたお米を使っているという特上おむすび。塩むすび2つにツナマヨ、肉味噌、シャケがついてお値段 税込280円なり…
おにぎりの1つの大きさは小さめで、コンビニのおにぎりと比べても一回りは小さいかなぁ…形は「手で握られた」というより綺麗に成形されている感じで、ところどころにちょっと角張った部分がありますね。
で、このおにぎりなんですが…こちらは正直満足度は低いです。まず、お米の表面がパサついてしまってます。焼きおにぎりを持っている感触に近くて、手で直に触っても一粒もお米が手につかないんです。
まあ、これだけなら「食べやすくていい」という解釈もできるのですが、実際のお米もかなり痩せている感じで、水分が十分に含まれていないのが口にしなくてもわかります。お米の美味しいところを十分に引き出せていないのが素人目にも明らかです。
お米の炊き方って、好みによっていろいろあると思うんです。例えば、京都の老舗米料亭・八代目儀兵衛の「外硬内軟」だったり、飯炊きん仙人のいる大阪・堺の銀シャリ屋ゲコ亭のような水分をパツパツに閉じ込めた炊き方だったり…
比べて今回食したオコメノカミサマのおにぎりは、タイ米に代表されるインディカ米をおにぎりにしているような感じがするんです。好みは人それぞれだと思いますが、僕個人的には「日本のジャポニカ米を使って、これはないな…」という感じ。「まずい」とまでは言いませんが、せっかくのお米の美味しさをもう少し上手く引き出して欲しいな…とは思いますね。
正直、雰囲気は良くない…オコメノカミサマへのアクセスは、最寄り駅の大阪メトロ谷町線・都島駅から徒歩0分
もう1つ言うとオコメノカミサマ、率直に言ってお店の雰囲気が良くないです。店長さんとフロアスタッフとの間にすら会話がほとんどなく(注文と会計の声だけがやたらと響き渡る感じ)、お客さんも黙々と麺をすすって、お店側も黙々と目の前の仕事をしているだけのような印象を受けました。
たまたま調理器具が床に落ちて大きな音が生じた時にも、何もなかったかのようにそのまま。結構ビックリするくらい大きな音がしたんですが、その場にいた全員がスルー…ちょっと異様な雰囲気でしたね。
こうした所作って、気になる人にはすごく気になるんですよね。別に1つ1つは取るに足らないことかもしれませんけど、カウンター席の配置の件も含めて考えると「店側が最初から接客を拒否している」と勘繰ってしまう人がいてもおかしくないように思うのですが…
そんなわけで、ちょっと締めづらい今回の記事。ラーメンの出来は素晴らしいので、かなりもったいないです。まあ、女性のラーメンファンが安心して食べられるという意味では良いお店だと思いますよ。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 大阪で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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