なぶら…主に「魚の群れ」を意味する漁師の言葉らしいのですが、この言葉を店名に掲げるラーメン屋が令和4年7月に京都の千本今出川にオープンしました。魚に関連した店名が示すように、このお店のメインを張るのは「鯖の竜田揚げがトッピングされた和風ラーメン」なんだそうな。それを聞いて「そういえば、昔サバ6製麺所っていうラーメン屋があったなぁ…」と鯖のラーメンが懐かしくなって、とある日の夕方に市バスに乗ってお店のある千本今出川に行ってきました。さて、そのなぶら 本店の鯖入りラーメン、どんな感じだったかというと…
35年間和食の料理人を務めていた店主がラーメン屋として独立…なぶら 本店はこんなお店
とその前に、まずは簡単にこのなぶら 本店というお店についてご紹介しておきましょう。お店は京都の歴史ある花街・上七軒の南側、上七軒交差点から七本松通を南に下った左側にお店を構えています。まだ創業3年目の新しいラーメン屋ですが、ご主人は独立してラーメン屋を始める前は35年間も和食の料理人を務めていたようです。このご主人のキャリアを聞くだけで、このお店のラーメンが「まずい」わけないと確信が持てますよね。
さて、京町家のような外観のお店の中に入ると、ラーメン屋としては割とゆったりした空間に、カウンター席が7脚と8人分のテーブル席が配置されていました。お店の奥側には小さな坪庭があって、ラーメンをすすりながら視覚的にも楽しむことができます。また、お店の構造がバリアフリーになっていて、車椅子も問題なく入れます。僕がお店を訪れた時には小さな子供連れの家族客もいたりして、どんなタイプのお客さんでも優しく受け入れてくれそうな包容力みたいなものを感じますね。
めっちゃ濃厚なんだけど身体に優しい感じ…なぶらのラーメン、実際試してみてどうだった?
それでは、この日の僕がなぶら 本店で注文した看板メニューのラーメンをご紹介しましょう。このラーメンには並(1玉)、中(1.5玉)、大(2玉)、特大(3玉)と4つのサイズがあるのですが、今回は胃袋と相談して並(お値段 税込940円)で注文しています。

注文してから待つこと約10分、目の前に運ばれてきたラーメンはこんな感じ。器が小さめで、見た目のボリューム的には一般的なラーメンの3/4くらいでしょうか。見るからにめっちゃ濃厚そうなスープの上に、噂のサバの竜田揚げがメイントッピングとして鎮座しています。そうそう、今回ラーメンを並にする代わりに、サイドメニューで鶏の唐揚げをつけました。この鶏唐2個をつける「鶏唐セット」は、注文したラーメンにプラス360円なり…

さて、早速スープをから一口…見た目通り鯖の旨味はギュッと詰まって濃厚。おそらくサバの身の部分もスープに溶け込んでいるんでしょうね…時々それっぽい粒が舌の上でざらっとした感触を引き起こします。その一方で、塩分濃度や脂は控えめですごく優しい味。このスープ、鯖と昆布のみで出汁をとっていて、完全無化調かつ魚粉も使っていないので、飲んでいて全然喉が乾きません。濃厚な旨味とヘルシーさの2つを実現したスープと言えますね。

一方、これに対する麺はちぢれのついた平打ち系の全粒粉入り太麺。麺についた縮れが濃厚スープをしっかり吸い上げるので、麺をすするたびに濃厚な鯖の旨味で口の中が満たされます。麺の茹で加減は硬めで、強めのコシがあって歯応え良好。でも不思議と重たくなく、スルスルと胃袋に収まっていって食後も胃もたれを起こしません。

そしてトッピングのメイン・鯖の竜田揚げ。竜田揚げとは言っても衣が極薄で、正直揚げ物感はあまりありません。味付けもほとんどなく、「鯖の味そのもので勝負!」って感じの竜田揚げになっています。そのままでも十分美味しく食べられますが、濃厚鯖出汁スープに十分浸して口に入れると…あとはご想像におまかせします。
で、卓上には味変用としてニンニク、胡椒、山椒、辛味噌の4種類が置いてあるのですが、お店のおすすめ通り山椒との組み合わせが最高でした。山椒を加えると和風度がさらにupして、山椒の清涼感を感じつつさらにスルスルと身体に収まりやすくなるんですよね。なぶら 本店のラーメン、これは当たりです。こんなに身体に優しいラーメンがこの値段で食べられるのであれば、家の近くにあれば連日通いつめたくなっちゃいますね。
なぶら 本店のその他のメニュー例(値段は税込)
- つけ麺(並) 980円
- サバ竜田増量 180円
- 煮玉子増量 100円
- 刻み九条ネギ増量 60円
- サバほぐしご飯 380円
- 自家製出汁醤油の卵かけごはん 350円
- 白ごはん 200円(おかわり一杯無料)
元田中にも支店あり…なぶら 本店へのアクセスは、JR山陰本線・二条駅から市バス206系統北大路バスターミナル行きで千本中立売バス停下車、徒歩7分
そんななぶらは、今回ご紹介した千本今出川の本店の他に、元田中の東大路通沿いに2号店・なぶら 元田中店も運営しています。こちらは令和6年5月30日にオープンした新店舗で、本店と同じ鯖出汁完全無化調が食べられます。距離の離れた京都の西と東でこのラーメンを食べられる場所があるの、すごく嬉しいですね。どちらか便利な方で、この完全無化調鯖出汁ラーメンを一度お試しあれ!
それでは、お店の詳細です…

なぶら 本店 5点満点中
総席数:15席(うちカウンター席7脚)
住所:〒602-8453 京都府京都市上京区笹屋町五丁目323−2
電話番号:075-432-7587
営業時間:11:30-22:00
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日火曜日)
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(食券制)
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