食べログで全国一位を獲ったことがある東京の超有名店・麺屋一橙で修行された方が、4年前に地元大阪で自分の店を開きました。そんな期待度MAXの経歴を持って誕生したお店は、開店当初から長蛇の行列をつくる人気ぶりで、あっという間に大阪のラーメンの名店と呼ばれるに相応しいお店になりました。
普段関西で生活しているラーメン好きにとって、「東京のラーメンってどんなの?」と興味をそそられる存在じゃないですか?僕もずっと気になっていて、とある平日のお昼頃にそのお店・麺や福はらを訪問してみたのでした…
立地の悪さをもろともせず行列が…これぞ麺や福はらが人気店たる何よりの証拠
麺や福はらがあるのは、大阪の都心部から少し離れた大阪市生野区というところ。お店の周辺は本当に住宅地で、小さな商店が営業している以外に人が集まるような場所はありません。
そんな立地の悪さをもろともせずに行列を作ってしまうのが、麺や福はらが押しも押されぬ人気店である何よりの証拠。店の前に並ぶスペースがなく、できるだけ通行人の邪魔にならないようにバラけて並ぶお客さんの姿が印象的です。
もう一度言いますが、この辺りは近くに企業も大学もない正真正銘の住宅地。平日の昼間は閑散としていて当たり前なくらいの場所なんです。もしお店が福島や西中島辺りのラーメン激戦区にあったとしたら、待ち時間を想像するとゾッとしますね。
何を注文すべきか、それが問題…麺や福はらのラーメンメニューは塩・醤油・魚介の3種類
入店前に食券の購入を促され、一旦店内に入店します。店内には厨房を囲うようにしてL字型のカウンター席が合計8脚。みんな黙々と麺をすすっています。
さて、麺や福はらの基本ラーメンメニューは…
- 芳醇鶏そば(塩) 900円
- 芳醇鶏そば(醤油) 900円
- 濃厚魚介ラーメン 900円
の3種類(値段は税込)。このデフォルト状態から、
- 味玉 +100円
- 特製(味玉+チャーシューが2→4枚へ増量) +300円
- チャーシュー(チャーシューが2→6枚へ増量) +400円
とお好みでグレードアップをするシステムです。ここで問題なのは、何を注文すべきか…どれも美味そうで迷うんですよね。でも、ずっと券売機の前で迷っているのは後ろのお客さんに迷惑だし…こんな時はやっぱり券売機で一番上の角にあるやつですかね。
ということで、この日の注文は芳醇鶏そば(塩)に決定。でも、決めた後に「やっぱりチャーシュー食べたいなぁ」となって、最上級メニューのチャーシュー芳醇鶏そば(塩)のボタンをポチッと…鶏の香りがふわりと漂う上品な一杯を想像しながら、入店までしばしのお預けタイムを過ごします。
チャーシュー芳醇鶏そば(塩):想像を超えた次世代の鶏清湯スープにとにかく驚いた
食券を購入してから待ち時間約20分、注文したチャーシュー芳醇鶏そば(塩)の完成です…
半透明の清湯スープに、豚と鶏のチャーシューが合計6枚。これは想像通りの上品な味が楽しめそうだと、この時は思ってたのですが…
違うんです。このスープ、大堀史上最高レベルに鶏の旨味がガツンと来ます。その辺の鶏白湯ラーメンよりもはるかに濃厚。らーめん鱗の大阪的な薄味塩ラーメンとは対極的な、「やはり東京はこう来るのか!」と思わせるような、鶏の旨味が凝縮した濃厚スープです。
その秘密は何なのか?調理過程をさかのぼると、丼に何かプルプルした半透明なものを入れていたんですよね。きっと鶏から旨味と一緒に抽出したコラーゲンでしょうね。あの常温でプルプル固まって、温めると液体になるやつです。そりゃあ濃厚になりますよ。
大和肉鶏の旨味を極限まで抽出したスープはその名の通り芳醇で、その一方で雑味が一切感じられない透明感もあわせ持っていています。まさに次世代の鶏清湯スープといった感じです。
これに対する麺は、奈良県産の福飛鳥という銘柄の小麦を使った自家製細ストレート麺。パツっと歯切れの良い感じではなく、もっちりとした感じの穏やかな麺。もう少し自己主張が強くてもいいかなぁ…とも思いますが、これはこれで濃厚鶏スープにもよく合っています。
そして増量したチャーシューは、豚の肉々しいレアチャーシュー2枚に鶏のしっとりチャーシューが4枚。どちらも分厚くて食べ応え満点。個人的な好みから言えば「鶏そばなら鶏チャーシューだけでもいいかなぁ…」とも思うのですが、そんなどうでもいい話は抜きにして、チャーシューを食べ切った満足感は確実に得られます。
こんな感じで、大阪ではめったにお目にかかれないレベルの濃厚さを携えた麺や福はらの芳醇鶏そば。近くにお店があれば、間違いなくリピート候補です。強いて希望を言えば、最上級メニューでもお値段1300円はビミョーに高いかな…それでも、その金額を払ってリピートするだけの価値は十分にあると思います。
衛生面も大丈夫!麺や福はらへのアクセスは、最寄り駅の近鉄奈良線・今里駅から徒歩5分
最後に、麺や福はらの話で避けては通れない衛生面の話。2018年8月に、店員さんがつけ麺の盛り付け中に素手で鼻を触っていた動画がTwitterで拡散されてしまったのです。
当然ツイッターユーザーからは「汚い」「不潔」といったコメントが相次いで炎上…となったわけですが、それから3年経った今訪店してみると、そんな不衛生な様子は全く感じられませんでしたね。
その要因として、今はレギュラーでつけ麺をやっていないという事情もあると思います。ラーメンの盛り付けは箸を使ってやっていましたし、むしろ他のラーメン屋よりも丁寧に仕事をしているなぁ…という印象でした。なので衛生面についてはもう安心してもらって大丈夫だと思いますよ。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
麺や 福はら (ラーメン / 今里駅(近鉄)、小路駅(大阪メトロ)、新深江駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒544-0001 大阪府大阪市生野区新今里5丁目1−8
電話番号:06-7508-3649
営業時間:11:00-14:00、18:00-22:00
定休日:不定休(お店の公式Twitterで案内)
駐車場:なし(近隣のコインパーキングを利用)
クレジットカード払い:不可(食券制)
P.S. 大阪で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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