大阪の焼肉好きなら誰もが知っていると言っても過言ではない、南森町に本店を構える万両(まんりょう)という焼肉屋さん。美味しいだけでなく、考えられないくらい安いことで有名で、連日当たり前のように予約で満席になり、店外に当日のスキマを狙って行列に並ぶお客さんも多数。その人気ぶりを反映してか、食べログの焼肉WEST百名店を2018年から6年連続で受賞中。こんな焼肉店、全国探してもそんなに多くないのではないでしょうか?
その万両 南森町店には僕ももちろん前々から興味を持っていて、たびたびネット予約を試みていたんですが、特に週末は2ヶ月先まであっという間に予約で埋まってしまうんですよね。仕方なく、仕事の休みが取れた平日の午後16:30からという、非常にビミョーな時間で予約を取りました。まあでも、実際行ってみて、それほどすごい人気になる理由がよくわかりましたね…
結構大箱なんだけど、かなり狭いので持ち込み荷物には注意!万両 南森町店はこんなお店
万両 南森町店は午後4時からの開店なのですが、僕がお店を訪れた16:30にはすでにほとんどの席がお客さんで埋まってたんですよね。驚きました。だって、平日ですよ?「焼肉食ってないで仕事しろよ」って、心の中で思いました。僕はお店の隅の窓際の席に案内されたんですが、席について窓越しに外を眺めていると、その数分後から外に行列ができ始めて…その人の集まる様子は、焼肉店というよりラーメン屋のような勢いでした。
実際のところ、食べログ情報ですが店内に客席は76席と、このお店は結構大箱なんですよ。そんなお店が平日の夕方5時前に満席になってしまうって…その人気ぶりは当初の想像をはるかに超えていました。でもその一方で、客席数は多いけれどスペース自体は広くないので、かなり席と席との間隔がキツキツになってしまっています。通路は人1人通れるくらいの幅しかなく、人とすれ違うのも苦労するくらい。焼肉屋らしく人が集まって活気があると言えば聞こえはいいですが、持ち込み荷物が大きくならないように注意しておく方がいいですね。基本的に子供連れも問題ないのですが、ベビーカーでの来店は控えるべきだと思います。
大人気の理由はよくわかる!万両 南森町店で焼肉+αの全5品、でもね…
それでは、今回僕が万両 南森町店で注文した焼肉メニュー+α、全5品を順にご紹介していきましょう…
万両 南森町店限定・黒毛和牛骨付き三角カルビ
いきなり最初から大物登場!万両 南森町店限定メニューの黒毛和牛骨付き三角カルビ(お値段 1580円+税)。まず、とにかくサシがすごいですよね!で、このお肉、全部で3切れ出てきたんですが、どれも厚さが1cmを悠々超えていて、さらに1辺が7〜8cmくらいあるんですよ。デカすぎないですか?
炭火でじっくり焼いて実食…肉の部分はサクッと柔らかく、断面から肉汁ドバドバ状態。一方の骨の部分はコッテリ濃厚な肉の旨味が楽しめます。もちろん味は文句ないんですが、とにかく1切れがデカいので後半脂がちょっとしつこく感じるかも…いやいや、ホント贅沢な悩みですよね。
画像(そうそう、お肉の味付け用調味料は甘口の焼肉のタレ、レモン汁、ポン酢の3種類。加えて画像奥に酢、唐辛子味噌、おろしニンニクが置いてありました。)
生タンのお造り
続いての注文は生タンのお造り(お値段 900円+税)。実はこの日、僕は生タン初体験。かつて京都の焼肉江畑や群馬のホルモンしま田などで注文しようと思ってたけど、ことごとく品切れで食べられなかったやつ。万両 南森町店では限定メニューにもなってなくて、しっかり入荷があるんですね。
それはさておき、実食…多少牛タン独特のコリッとした食感はありますが、基本柔らかくって、バターのようなねっとりした脂が舌の上に感じます。多分、脂のノリは本鮪の中トロくらいだと思いますが、マグロの脂より融点が高いので(40℃以上らしいので、人間の体温では溶けません)、バターのような舌触りになるんですね。おろしわさびをつけて食べると、そのバターのような脂が中和される感じでスイスイ食べられます。もちろん、肉の鮮度が良いのは言うまでもありません。
ミックスホルモン
3品目はミックスホルモン(タレ or 塩、お値段 1200円+税)。この一皿にハチノス、センマイ、テッチャン、サンドミノ、コテツ、コメカミの6種類が2切れずつ乗っています。まずはこのボリューム感がすごくないですか?2切れずつあるので、普通なら2人で分けてちょうど良いくらいのボリュームです。そんな中、メジャー系ホルモンに混ざって「超」がつくくらいの希少部位「コメカミ」も…このコメカミも、僕は今回初めてです。
ホルモン食べていると、やっぱりビール飲みたくなりますよね?残念ながら、今回僕の左手にあるのは烏龍茶なのですが。子供の頃は正肉系が好きだったのに、大人になったらホルモンへ嗜好が思いっきり傾いてしまって、なんか不思議。そうそう、初体験のコメカミは、肉の旨味もめちゃ濃厚でしたが、それにも増して歯応え・弾力がすごい…顎が弱っている時には食べ切れないかもしれません。
ユッケジャンスープ
ここでひとまず小休止のつもりで注文したユッケジャンスープ(小、お値段 500円+税)。メニュー帳には「激辛」と書いてありましたが、僕の味覚的にはそんなに辛くなく、むしろ溶き卵の影響か辛さマイルドな印象でした。
牛細切れ肉の他に、にんじんやほうれん草など野菜もたっぷり…焼肉を食べに来たからこそ、野菜もしっかり取らないといけませんよね。ちなみにこのスープ、小サイズでもかなりの量があります。特に一人焼肉をしている時には、勢いで普通サイズを頼んで後悔しないようにしましょうね。
しゃぶ焼き20秒上ロース 濃紅赤玉子付
そして今回万両 南森町店での最後の注文・しゃぶ焼き20秒上ロース 濃紅赤玉子付(お値段 1350円+税、白ごはん別料金)。昔からの当サイトの利用者さんで思い浮かんだ人いませんか?使われているお肉はサーロイン→ロースと変わっていますが、それ以外は焼肉矢澤 京都の名物・矢澤焼きとウリ2つじゃないですか!しかも、矢澤焼きは肉が1枚しかなくて一発勝負だったのに対し、万両のしゃぶ焼きは1人前で肉が3枚も(さらに、1枚単位で追加肉もできます)!焼き加減失敗してもさらに2回のチャンスがあるって、もう嬉しすぎて目から汗が…
早速お肉を焼いていきましょうね。メニューでは「20秒」と書いてありますが、今回は片面10秒ずつではちょっと生焼けな感じだったかな。頃合いを見て肉をひっくり返して…
いい色合いになったところで、あらかじめ溶いておいた赤玉の中にドボン!そして…
京都の米料亭・八代目儀兵衛のお米で炊いた白ごはんへドン!これを「まずい」なんて言い放ったら、絶対神様の罰を受けますね。もうね、あなたの期待通りの味です。矢澤焼きとの違いを挙げるとすると、まず矢澤焼きのサーロインより肉が厚いこと(その分焼くのに時間がかかったという説あり)、そして卵が卵黄のみなので、よりねっとりした食感になったこと、この2つかな。
その一方で、七輪で炭火だと網全体に均一に熱が届かないので、これだけ面積があるお肉だとどうしても焼きムラができてしまいます。このメニューに限って言えば、炭火七輪よりもロースターの方が肉を上手に焼けるように思います。
こんな感じで全5品、しっかり堪能してお会計。お通しなし、烏龍茶3杯飲んで、全部で約6500円。安すぎないですか?そうそう、言い忘れてました。万両 南森町店では烏龍茶など4種類のお茶が無料なんですよ。そりゃあ人気になりますよ、このお店。
ただ、残念だなぁ…と思うことも少々。まずは、フロアスタッフさんがあまりにも忙しそうで、呼び出しボタンを押してもなかなか来てくれないこと。これはこちらがイライラするというより、店員さんが気の毒に思うレベル。店員さんを1〜2人増やすためなら焼肉1品100円上がっても全然文句は出ないんじゃないかな?って思います。
もう1つは、焼肉のタレがインパクト弱めだったこと。前に万両 肥後橋店でハンバーグを食べた時に「万タレ」に感激して、南森町店でも焼肉のタレにはかなり期待していたんですが…結局ほとんど使いませんでしたね。まあ、ハンバーグのタレと焼肉のタレが違うのは当たり前なんですけどね。あとは、タレとは別に塩を卓上調味料に置いて欲しかった。タレではなく塩で焼肉を食べる人って、かなりの数いるはずですし…
系列店が大阪市内に5店舗…万両 南森町店へのアクセスは、最寄り駅のOsakaMetro谷町線・南森町駅(JR東西線・大阪天満宮駅)から徒歩3分
そんな炭火焼肉専門店・万両は、今回ご紹介した南森町店の他に、大阪市内で5店舗の支店を有しています。これら5店舗でも同じようにコスパ神レベルの焼肉ライフを楽しめますが、中でも万両 肥後橋店では系列店で唯一ランチ営業をしていて、黒毛和牛100%使用のハンバーグが今時あり得ない値段で食べられます。物価が上がり続けてしんどい時ほど、こういうお店の存在感は一層高まりますよね。大阪で焼肉を食べたくなったら、ぜひこのお店の存在を思い起こしてみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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