今や北海道発のB級グルメとして人気が定着したスープカレー。1993年にこの世に生まれた新メニューは、今では札幌市内の200店舗以上で提供される北海道の定番メニューとなっています。
今回ご紹介するのは、そのスープカレーの生みの親、札幌市白石区にあるマジックスパイスというお店。この時がスープカレーデビューで何も知らない僕は、頭の中で勝手に学校給食のカレーのような「カレールーをスープにしたもの」をイメージしていたんです。でも実際目の前に出てきたのは、そのイメージをはるかに超越した不思議な料理だったのです…
閑静な住宅街に突如現れたド派手な建物…真ん中の象が「パオーン!」とあなたをお出迎え
ファンから「マジスパ」の愛称で親しまれているマジックスパイスは、最初から僕の想像を超えていました。なにせ、お店の外観が…

一瞬「ここはパチンコ屋か?」と思ってしまいました。派手好きな人が多い大阪でも、ここまでド派手な飲食店ってあまりないんじゃないでしょうか?壁のど真ん中には、ガネーシャ様を連想させるような大きな象の顔が…こいつが心の中に「パオ〜ン!」と叫んでくるわけです。
これで一瞬心が怯むのですが、とにかくこの日の僕はラッキーでした。何せマジスパは地元でも有名な超行列店。平日でも20〜30分待ちは当たり前というのですが、なんとこの日は行列なし!待ち時間なしであっさり入店が叶いました。
赤い扉を開けて中に入り、玄関で靴を脱いでお店に入ります。席数は1階にテーブル席で20席ちょっと。2階席もあるので、フル活動すればかなりの収容力はあるんじゃないでしょうか。店内も赤を基調とした空間で、所々に黄金の象や龍の置物が飾ってあったり、スピリチュアル系の本が置いてあったり、店員さん同士で謎の言葉が飛び交ったり(マジスパ語というらしいです)…と、なかなかのカオスな空間。ゆっくり落ち着いてランチできる雰囲気ではありませんが、僕はこういう雰囲気、好きですね。

かなり複雑なマジックスパイスのスープカレーメニューと注文方法を完全攻略
さて、ここでスープカレーのメニュー紹介…といきたいところですが、実はマジックスパイスの注文方法がかなり複雑で、初心者には少しハードルが高いです(実際、僕もよくわからず店員さんに聞きながら注文しました)。具材やスープのベース、トッピング、辛さ…これらの組み合わせで何百、何千ものカスタマイズができるマジックスパイスのスープカレー、その注文方法を順を追って説明していきますので、初めてチャレンジする時はぜひ参考にしてみてください。
1.メインの具材を選ぶ
まずはスープカレーのメインとなる具材を選びます。チキンやシーフード、ポーク角煮など、全部で14種類の具材から1つを選びます。具材によってお値段は異なり、一番安いチキンで1045円(以下、値段は全て税込)でした。でも、まだまだこれで終わりではありません。この後のあなたの選択次第で、出てくるカレーもお値段もいろいろと変わっていくのです。
2.スープのベースを選ぶ
メインの具材に続いて、カレースープのベースを選びます。スープはチキンベースのインドネシア料理・ソトアヤムと、トマトベースの元気カレーの2種類。ここで元気カレーを選ぶと、カレーのお値段が121円upします。
3.トッピングを選ぶ
スープを選んだら、お好みでトッピングを選びます。麻の実、豆腐、コロッケなど、トッピングの種類はなんと40種類超!お値段は種類により1品100円〜300円弱くらいです。もちろんトッピングなしでも、この後ご紹介するように十分な具材があるのでご安心を。
4.辛さを選ぶ
そして最後にスープカレーの辛さを選びます。マジックスパイスでは辛さの表現がまた独特で、辛くない方から…
- レギュラー(お子様OKタイプ):追加料金なし
- 覚醒:かくせい(+66円)
- 瞑想:めいそう(+110円)
- 悶絶:もんぜつ(+143円)
- 涅槃:ねはん(+209円)
- 極楽:ごくらく(+209円)
- 天空:てんくう(+231円)
- 虚空:きょくう(+264円)
の基本8種類。さらに虚空を超える辛さのアクエリアスなるものも、1日5食限定で注文できるようです。これだけ見るとそれぞれどのくらいの辛さなのかよくわかりませんが、店員さんによると真ん中の涅槃がちょうど一般的な辛口くらいで標準的だそうです。
こうして段階的にカスタマイズすることで、スープカレーの完成形とお値段が決まるというわけです。メインで使う具材にもよりますが、トッピングなしなら一杯1200〜1500円といったところでしょうか。
これぞスープカレーの元祖!イメージしてたのとは違うけど、確かにめっちゃクセになる
それでは、スープカレーの元祖と言われるマジックスパイスのスープカレーをご紹介しましょう。初回のカスタマイズは、おそらく最も標準的なカスタマイズと思われるチキン・ソトアヤム・辛さ涅槃で、味ごっちという名の半熟味玉をトッピングしています(お値段 +121円)…

左手にキャベツやピーマン、さやいんげんなど大量の野菜が浮かんだスープ料理、右手に半熟味玉がトッピングされたターメリックライス。スープカレーは確かに褐色に色づいていますが、カレーというよりは別のスープのように見えますね。そして…

この大量の野菜に埋もれて、骨付きチキンがゴロっと1個。ボリューム的には満点です。

では、早速スープからいただきます…やっぱり見た目通り、僕たちがイメージするようなスープカレーとは違います。どちらかというと、ピリ辛のチキンコンソメスープと言う方が近い感じ。
でも、確かにこれはハマります。辛さもそれなりにあって、後半になると額に汗をかいてくるのですが、約30種類のスパイスとチキンスープの絡みが本当に絶妙で、辛いんだけどもっともっと飲みたくなる、恐ろしい吸引力を秘めたスープです。
しかも、飲んでいて「絶対これ身体にいいやつだ!」と直感的に感じられるんですよね。単にうまいからというのではなくて、身体がこれを欲している!という感じで、どんどんスプーンが丼に吸い寄せられていきます。

そして、このように野菜もたっぷり。摂取カロリーも恐ろしく低く収まることでしょう。ダイエット食としてもピッタリかもしれません。野菜でしっかりお腹が膨れるので、大食いさんでもきっと大満足。

もちろん、ターメリックライスをスープカレーに浸して…ライスのおかげで辛さはだいぶ和らぎます。でも、やっぱり僕たちがイメージしているようなカレーの味にはなりません。まぁ、美味いから何でもいいんですけど。

最後に、残った骨付きチキンをほぐして…スプーンで簡単にほぐせるくらい柔らかく煮込まれています。ここまでスパイシーなスープをひたすら飲んできたせいか、鶏肉が妙に甘く感じられるのもまた面白い。
これはもうリピ確定ですね。日本人がイメージするようなカレーっぽくはないけれど、この一杯が札幌のグルメ界に旋風を巻き起こしたのはめっちゃ理解できます。これを機に、僕も涅槃から極楽、天空、虚空、そしてはるか上のアクエリアスを目指して、一歩一歩修行の階段を上っていくことになりそうです。
通販もやってます!マジックスパイス札幌本店へのアクセスは、最寄り駅の札幌市営地下鉄東西線・南郷7丁目駅から徒歩3分
そんなマジックスパイスの元祖スープカレー、お店で調理したものを瞬間冷凍して日本全国へ届ける通販サービスもやっているようです。通販サイトを覗くと、お店と同じメニューなのもそうですが、辛さも覚醒から虚空、さらに虚空を通り越してアクエリアスまで注文できるみたいです。
問題は送料ですが、送料が許容範囲内ならもはやお店に行って食べる必要性すらなくなりますよね。もしこの記事を読んでマジックスパイスの元祖スープカレーが気になったら、ぜひ一度マジスパの通販にトライしてみてください!
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…

マジックスパイス札幌本店 5点満点中
住所:北海道札幌市白石区本郷通8丁目南6−2
電話番号:011-1864-8800
営業時間:ランチ 11:00-15:00、ディナー 17:30-22:00
定休日:水曜日、木曜日
駐車場:あり
クレジットカード払い:可
ちなみに、そこまで本格的でなくてもいいから気分だけ味わいたい…というなら、明治乳業からレトルト版のスープカレーが販売されていますので、そちらはいかがでしょうか?
P.S. 札幌で美味しいスープカレーをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
P.P.S. マジスパのスパイスカレーがお好みなら、きっとこっちのカレーもツボにハマると思いますよ…
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