築地場内市場時代から寿司大と人気を二分していた超人気寿司店・大和寿司(だいわずし)。タレントの石野卓球が足繁く通う店としても知られていて、こちらも特に週末になると想像を絶するような長蛇の行列ができていましたね。
その大和寿司へ、豊洲市場移転後4年経って今回初めての訪問。ある土曜日の朝5:30頃にお店に到着するように早起きして、新橋経由で豊洲市場へ向かったのですが…
相変わらずの凄まじい混雑ぶり…豊洲市場へ移転後の大和寿司の気になる行列と待ち時間は?
まずは、大和寿司が広大な敷地を持つ豊洲市場のどこにあるのか、ゆりかもめ線・市場前駅からの行き方からご説明しましょう…
市場前駅の改札を出ると、目の前に上のような案内パネルが出ています。このパネルで説明すると、大和寿司の場所は左手の駐車場と青果棟、漬物鳥卵卸売場棟に囲まれた「関連飲食店舗」と書かれた位置にあります。そのパネルの位置から駐車場の裏へ回るように連絡通路を歩いて行き、階段で1階に降りてすぐのところにお店はありますが、寿司大とは違って屋外にあるので、冬場の防寒対策は十分に行ってからの訪店が望まれます。
予定より数分遅れて、朝5:35頃にお店に到着した時の店頭の様子はこんな感じ。先頭から数えると先客は25名で、食べログ情報で総席数が26席(カウンターのみ)となっているのを考えると、一巡目に駆け込みセーフかな?というビミョーなところでした。
結局、その日は一巡目を逃して、開店時間から待ち時間40分で店内に案内されたのですが、僕が食事を終えてお店を出た7:10頃には、行列がざっと数えて70〜80人級に成長していました。ものすごい混雑ぶりです。大和寿司の営業時間は公式では13:00までになっていますが、この様子だとランチタイムを待たずに朝8〜9時には受付終了となってしまいそうな勢いで人が集まってきます。そんな状況なので、できれば平日の来店を僕はおすすめしますし、週末ならとにかく早めに来店して行列に並ぶ必要がありますね。
豊洲市場へ移転後の大和寿司のおまかせコース、築地市場時代から大きく変わったなぁ…
席に座ると、職人さんから「おまかせ」のコースと、自分の好きなものを1つづつ注文していく「お好み」のどちらかを選ぶように聞かれます。大和寿司ではおまかせのコースが圧倒的に人気で、今回の僕も過去に何度か食べて満足度が高かったおまかせコースを注文。注文を終えると…
すぐにしじみの味噌汁が運ばれてきて、職人さんが手際よく寿司を握り始めます…
本鮪の大トロ
いきなり本鮪の大トロが出てきました。北海道の噴火湾産。舌の温度で脂が溶けて、濃厚な脂の甘味がねっとりと舌に絡みつく一方、旨味が詰まった瑞々しい鮪肉を歯で突き破る時の「プツッ」という歯応えもしっかり堪能できます。
白イカ
続いて出てきたのが白イカ。初めはコリコリと歯応えがあって、噛んだ後はねっとり。噛んだ断面からイカ特有の旨味と甘味がとろ〜っと舌の上に広がっていきます。
生ボタン海老
3貫目は生ボタン海老。見た目通り肉厚で、喉元を通り過ぎるまでプリプリな身の食感を思う存分楽しめます。そしてボタンエビの持つ濃厚な甘みが、噛めば噛むほど口の中に広がって…
むらさきうに(玉子焼き付き)
ここで再び高級食材・青森県産のむらさきうにの登場。うにの中では比較的薄味と言われているむらさきうにですが、それでも十分に感じるほどのねっとり濃厚な旨味…それにも増して驚いたのがうにの量で、この軍艦巻きの上半分はうにだったんじゃないか?というくらいの大盤振る舞いでした。
巻物(鉄火巻きとイカいくら巻き)
5品目はちょっと小休止的に巻物2種類。「イカといくらの巻物は美味いよ」と職人さんがおすすめしてくれましたが、確かにプチプチのいくらが破れた時に中から流れてくるジュースとねっとりしたイカの旨味が合わさった味はクセになる味でした。
本鮪の中トロ
巻物の後は握りの5貫目、本鮪の中トロ。中トロとしては比較的脂があっさり目でやや赤身に近いかなぁ。大トロと同様で身は瑞々しく、赤身の旨味と脂の甘味をバランス良く味わうことができます。
ぶり
握りの6貫目はぶり…ですが、僕たちが回るお寿司屋さんで食べる白身ではなく、赤身魚のような色をしています。そういえば、天然物のぶりは養殖物より血抜きが不十分になりがちで、血が身の方に残って赤身になる…という話を聞いたことがあるぞ。ということは、このぶりの赤身もそういうことなんでしょうかね。
とは言え、このぶりの身は全然生臭くなく、きちんと処理されているのがわかります。脂は少なめで、身から出る出汁のような旨味が断面からじんわりと滲み出てくる感じ。普段食べるぶりとは一味違った味わいを楽しむことができました。
穴子
握りの7貫目は穴子。もはや高級鮨ではお馴染みの、煮穴子にツメを塗ったもの。煮穴子の柔らかさはさすがの出来栄えで、あなごのふわふわ食感をしっかり堪能できたのですが…
なんと、ここでおまかせコースが終わってしまったんですよね。まだ鮨7貫ですよ。あまりにも唐突な終わりを迎えて驚きです。というか、僕が知っている昔の大和寿司は、おまかせで10貫くらいは出してくれて、しかも最後はお好みの1貫を握ってくれたはず…前回の訪店から数年という時間が経ってしまいましたが、その時代から比べるとコース内容がとっても寂しくなった気がして愕然というか、悲しかったですね。
でもその一方で、ネタのグレードは昔よりグッと上がった気もするんですよね。鮮度や質はもちろん、マグロも鰤も口に入れると見た目よりずっとネタが分厚くて、刺身を2〜3切れまとめて食べているような感じだったし、うにも軍艦巻きの半分くらい入っていて大盤振る舞いされたようだったし…この変化をポジティブに捉えるかネガティブに捉えるか、なかなか難しいなぁ…
この握り7貫プラス巻き物、味噌汁で、気になるお値段は税込5500円。もちろん追加オーダーもできますが、今回はこれでお会計することにしました。同じ日の寿司大のおまかせコースが税込5000円だったので、お得感はやっぱり寿司大の方が上かなぁ。大和寿司にはメニュー表や価格表などが一切置かれていないので、お好みで注文する時には勇気がいるという点もありますし(まあ、それでも都会の高級寿司店よりはずっと安いですけどね)…
逆に大和寿司が寿司大より勝っている点を挙げると、大将の影響か職人さん全員握りのペースが早く、時間のロスが少ないことが一番かな。あと、クレジットカードや電子マネーが使えるのも大きいし、外国人観光客に対する接客は大和寿司の方が慣れているように感じます。豊洲市場でも相変わらず人気を二分する寿司大と大和寿司、どっちに行くかは人それぞれ。この情報を参考にして、より気になった方から試してみてください。
悲報:ネット予約ができなくなりました…大和寿司へのアクセスは、最寄り駅のゆりかもめ・市場前駅から徒歩3分
最後に大和寿司に関する悲報を1つ。以前、大和寿司は食べログを通じてネット予約ができたのですが、令和4年12月の訪店時にはネット・電話ともに予約不可になっていました。これはかなりの痛手です。何かトラブルでもあったのでしょうか?まあ、仕方ありません。もはや、できるだけ早めの時間に来店して、行列に並んでじっと待つのみです。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 東京で美味しい和食をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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