郡山滞在中にネットリサーチで偶然見つけたちばからという名のラーメン屋さん…郡山の地に誕生してから地元のラーメンファンの胃袋をガッチリ掴み、今も郡山の行列店として営業を続けているそうな。
郡山でラーメンと言えば、ますや本店の郡山ブラック。それしか頭になかった僕は、このお店の存在を知って軽く頭が混乱してしまいました。行ってみたいんだけど、もうすでに食べ歩きのスケジュールは一杯。どうしよう…
でも、そんな情報を仕入れたが最後、やはり行かねばなりますまい。郡山滞在の最後の夕方、早めの時間に郡山駅からバスに乗って、住宅街のど真ん中にあるお店を訪ねてみることにしました…
お店の歴史はなかなか波瀾万丈…ちばから 郡山店はこんなお店
ちばからは千葉県市原市に本店を構える二郎インスパイア系ラーメン店。創業者はラーメン二郎の支店で修行をされていたのですが、そのまま二郎の屋号を継ぐことなく、2004年の独立を契機に独自の味を探求することにしたのだそうです。
そのちばからが郡山駅前にオープンしたのが2018年6月。ファンも順調に増えていき、順風満帆と思われたお店ですが、2021年1月に当時の運営会社の都合で突如閉店することになります。
しかし、閉店後もお店のツイッターには復活を望むお客さんの声が続々と…そんな状況を見て現店主がクラウドファンディングにチャレンジ。その収益を元にして、駅から5kmほど離れた台新という住宅街に新たな店舗をオープンする運びとなりました。
新店舗は一般の住宅のような外観をしていて、店内にはカウンター席6脚を含めて総席数が26席。メニューもラーメン、つけ麺、油そばと、移転前と全く同じメニューが楽しめます。
ちばから 郡山店のラーメンメニュー(値段は税込)
- らーめん(豚1切れ) 1000円
- らーめん(豚なし) 900円
- ミニらーめん(豚1切れ) 930円
- つけ麺醤油(温泉卵つき) 1070円
- つけ麺ごまだれ(温泉卵つき) 1070円
- 油そば醤油(温泉卵つき) 1070円
- 油そばごまだれ(温泉卵つき) 1070円
ちばからではコールが2回あり!ちばからの独特なコールのやり方を解説します
さて、二郎インスパイア系ラーメンではお馴染みの「コール」。「呪文」とも呼ばれ、ニンニクの有無や野菜増量など、自分好みにラーメンをアレンジするためのお店へのリクエストのことです。このコールは通常麺が茹で上がった時にお店側の「ニンニク入れますか?」の声に合わせて行うのですが、ちばからではそのコールのやり方が独特です。
初心者だけでなく二郎系に慣れている人でも少し混乱しかねない、ちばから独自のコールシステム。ちょっとややこしいですが、その分より細かく好みの形にラーメンをカスタマイズすることができます。そのやり方について、ここで一通り解説しておきますね。
まず覚えておかなければいけないのが、ちばからではコールが2回あるということです。そのタイミングは、食券を渡す時と麺が茹で上がった時。まずはこの事実を頭に置いておきましょう。
1回目のコールでは、ラーメンのボリュームを「減らす」
1回目のコールは、主にラーメンのボリュームを「減らす」ためのコールになります。ここで選択できるのが…
- 麺少なめ
- 麺硬め or 柔らかめ
- 野菜少なめ or なし
- アブラ少なめ
- (味)薄め
といった感じ。特にちばからでは野菜はデフォルトで200gほどあり、他店よりもボリュームが多めだそうな。その点を考慮して、自分で食べられる範囲のラーメンの量を大まかに注文しておきましょう。
2回目のコールでは、ラーメンのボリュームを「増やす」
続いてラーメンの茹で上がりに行う2回目のコール。こちらは他店でのコールと同じように、基本的にラーメンのボリュームを「増やす」ためのものです。選択肢は…
- 野菜
- カラメ
- ニンニク
- アブラ
- ネギ
の5種類。他店と同じように「マシ」「マシマシ」のように注文していきます。
ここでも1つ注意が必要で、ちばからのラーメンにはデフォルトでにんにくとネギが入っていません。そのため、ニンニクやネギを入れたい人はここで忘れずにニンニクとネギをコールしておきましょう。
ミニらーめん:千葉県で歴史をつくった二郎インスパイア系…郡山でも人気となったラーメンのお味は?
さて、今回僕が注文したのはミニらーめん。コールは野菜少なめのみで他はデフォルト状態。過去の当ブログにおける注文歴を振り返ってみても、かなりおとなし目の注文にしています(その理由は、前日に訪店して感激した寿司割烹魚紋にこの後もう一度行くことにしていたから)…
出てきたミニらーめんはこんな感じ。これで見た目のボリューム感は一般的な大盛りラーメンと同じくらいでしょうか。
まずはスープから見ていきましょう…このように、ちばからのスープは乳化を通り越して完全に白濁しています。全国にある二郎インスパイア系の中でも随一と言われる濃度のスープにはしっかりとろみがついていて、当然なのですが豚の旨味は濃厚!なのですが、逆にポタージュスープのようにクリーミーで全てを包み込むような味になり、京都で有名なラーメン荘夢を語れやラーメン池田屋のラーメンにも増して、ワイルドさはかなり減じられています。今まで二郎系ラーメンを「まずい」と敬遠していた人でも、このラーメンなら食べられるかもしれませんよ。
これに対する麺は、オーション粉をベースに独自の配合で小麦粉をブレンドした自家製麺。お馴染みのワシワシ感を残しつつ、もっちりとした歯触りも楽しめるようになっています。スープと同じくワイルドさは控えめになっていますが、その分食べやすさは格段に向上している感じです。
さて、この丼に1枚だけ添えられたチャーシュー…関西の二郎インスパイア系ラーメンと比べるとボリューム感は弱めですが、このチャーシュー…一部の口コミでは「神豚」と称されるものだそうな。口に入れると確かに脂がとろとろで、かつ肉の質感もしっかり楽しめて、美味しく食べられるチャーシューであることは間違いないのですが、肉ガッツリ派の人には量的に物足りないんじゃないかな(チャーシュー1枚追加に200円するのも、お財布的にちょっと痛い)…
こんな感じで、ラーメン二郎出身でありながら独自路線を突き進むちばからのラーメン…一般的な二郎インスパイア系と比べると全体的にお値段が高めなので、「安くてガッツリ食べられる」という大きな魅力の1つが弱まっている感じは否めません。しかし、一味違ったインスパイア系を楽しみたい人にとっては絶好の選択肢になると思われます。機会があれば、是非一度試してみてください。
ちなみに、ちばから郡山店についてはこんな口コミがネット上にありました…
おまけ。ちばから郡山店の店頭に、こんな自動販売機がありました。一列ズラッと黒烏龍茶って…奈良のこってりラーメン聖地・まりお流を思い出しました…
通販でお取り寄せも可能!ちばから 郡山店へのアクセスは、JR東北本線・郡山駅から福島交通バス静団地線に乗り換え、台新バス停下車徒歩6分
そんなちばから 郡山店はお店のサイト上でオンラインショップを開いていて、そのおかげで全国どこにいても通販でお取り寄せができるようになっています。3食分でお値段 税込3000円。野菜はセットに含まれませんが、神豚チャーシューはついてきます。普段から二郎系に食べ慣れて、ちょっと刺激が欲しい人、一度自宅に取り寄せてみてはいかがでしょうか?
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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