豚骨ラーメンの名門・無鉄砲グループで9年間修行した店主が2018年1月に尼崎にオープンしたぶたのほし。名前の通り豚骨ラーメンの専門店で、創業してからまだ5年とまだまだ歴史の浅いラーメン屋ですが、すでに食べログのラーメン百名店を複数回受賞していたり、雑誌「究極のラーメン関西版2021」で総合グランプリを獲得したりと、関西のラーメンファンなら知らない人はいないほどの人気店になっています。
そんなぶたのほしではどんな豚骨ラーメンが食べられるのか?気になって、とある平日のお昼過ぎに尼崎まで行ってきました。でも、お店の前に着いて「あれ?」と思いましたね。覚悟していた行列が全然なかったんで…
工場をリノベーションした店舗は開放感抜群!尼崎の豚骨ラーメン専門店・ぶたのほしはこんなお店
ぶたのほしのお店の前に着いて、最初に感じたのは違和感でした。
のれんが出ているからお店は営業中のはず。なのに人気店の割には行列ができていないし、何となく活気が感じられない。これはどういうことだ?
まあ、この日は雨が降っていたので、たまたまお客さんが少なかっただけなのかもしれないな。それならばむしろラッキー!と思い直してお店の中に入りました。
でも、実際は全然ラッキーじゃなかったんです。ぶたのほしは店内に広い待機用スペースがあり、ここに軽く15人を超える先客が行列を作って並んでいたからです。このお店は元々工場だったところをリノベーションしたらしく、スペースが広いだけでなく天井も高くて開放感抜群!多分、このスペースだけで30人くらいは並べるんじゃないでしょうか。雨の日でも濡れずに待ち時間を過ごせるので、これはものすごくありがたいですよね。
お店に入って左手にある券売機で食券を購入して列の最後尾に並びます。待機スペースの壁には有名人のサインやら各種メディアのロゴやらがたくさん飾ってありましたね。その待機スペースの奥にはカウンター席が全部で14脚。厨房では店主と奥様らしき人が2人で仕事に没頭していました。側から見ていると、マンパワー的にギリギリでお店を回している…という感じが伝わってきます。そんな状況で、行列に並び始めてからの着席までの待ち時間が約30分。お客さんの回転もかなりスムーズな方じゃないでしょうか?
とんこつスペシャル:ぶたのほしの豚骨ラーメン最上級メニュー、実際試してみて…
それでは、この日の僕がぶたのほしで注文したとんこつスペシャル(お値段 税込1200円)をご紹介しましょう。画像はこちら…
一般的なラーメン丼より一回り小さな器で出てきました。トッピングはなるとと刻みネギを中心にしてチャーシュー、煮卵、メンマ…これを見て「チャーシューと煮卵の間にある白い物は何だろう?」って思ったんですが、よく見たら煮卵から削れて取れてしまった白身でした。まあ、味は変わらないのでいいんですが、商品なので形の崩れた煮卵を出すのはちょっと…という気もします。
それはさておき、まずはスープからいってみましょう…かなりしっかりしたとろみがついていて、濃厚な豚骨の旨味と醤油のカエシがバランス良くまったりと口全体に広がっていく感じ。めちゃくちゃ濃厚なんですがきめ細かさがあって、無鉄砲のワイルドな感じのスープと対照的に上品な感じすらします。全然豚骨臭さもないですしね。その中で、焦げ目がついたような香ばしさが微かに感じられ、これが他店の濃厚豚骨スープとは一味違った個性的な風味を生み出しています。
これに対する麺は軽く縮れのついた中太麺で、硬めの茹で加減でゴワッとした食感があり、どことなく二郎系のオーション麺に近い印象もありますね。濃厚なスープにも負けない存在感があり、一口一口でしっかり「食べている」感覚を味わえます。
トッピングのメイン・チャーシューは、薄切りですが全部で7枚入ってました。豚バラで柔らかく、スイスイ食べられる感じ。スープでガッツリ豚骨アピールしている分、チャーシューはあえて控えめにしているんでしょうか?チャーシューもガッツリにして暴力的にいくのも面白いんじゃないかなぁ…と個人的には思います。
そして今回はちょっと残念な姿で登場となった煮卵ですが、割ってみると中から黄身がとろ〜っと流れ出てきました。そのまま半熟煮卵として口に放り込むのもいいですが、とろとろの黄身をスープの味変アイテムとして使うのもありですよね。
ちなみにテーブルには、味変アイテムとして豆板醤とニラ唐辛子(いわゆる壺ニラ)が備え付けてあります。両方唐辛子系なので「他の味変も欲しいなぁ…」と感じる人もいるかもですが、少なくともこの濃厚豚骨スープと唐辛子の風味はしっかり噛み合います。多少の辛さは濃厚豚骨スープが打ち消してくれますし、少し多めに投入してスープの風味を大きく変えて最後まで食べ切るのもおすすめです。
こんな感じのぶたのほしのとんこつスペシャル、ボリュームは少なめですが、めっちゃ濃厚な豚骨スープとワシワシ系の中太麺のおかげで、食後の満足感はしっかり得られました。個人的には、スープにほんのりついたお焦げのような香ばしさがすごく印象的でした。多分濃厚スープを煮込んでいる間に出てくるものなんだと思いますが、これって狙って出しているんでしょうか?この香ばしさを狙って出しているんだとしたら、すごい技量だなぁ…と感じてしまいます。
その一方で、ワイルドなインパクトばかりでなく上品さも兼ね備えているので、コアなラーメンファンじゃなくても普通に美味しく食べられそうです。お店の雰囲気も優しい感じで、女性のお一人様でも大丈夫。ぶたのほしのとんこつラーメンが気になっているあなた、ぜひ一度お店を訪問してみてください。JR大阪駅から新快速で1駅だし、行ってみる価値は大いにあると思いますよ。
ぶたのほしのその他のメニュー例(値段は税込)
- とんこつラーメン 900円
- さかなとんこつラーメン 900円
- とんこつ煮卵 1000円
- さかなとんこつ煮卵 1000円
- とんこつチャーシュー 1100円
- さかなとんこつチャーシュー 1100円
- さかなとんこつスペシャル 1200円
ラーメンだけじゃなくチャリティー活動も…ぶたのほしへのアクセスは、最寄り駅のJR神戸線・尼崎駅から徒歩8分
そんな豚骨ラーメン専門店・ぶたのほしでは、ラーメンの他にオリジナルTシャツや帽子なども販売しています。これはお店のチャリティー活動の一環で、ラーメン以外の商品の売上収益金は全て尼崎の児童福祉施設へ寄付されるそうです。慈善活動に興味のある方は、お店の券売機でこれらの商品を購入してみてはいかがでしょうか?ただ、試着ができるかどうかはわかりませんけどね…
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
ぶたのほし (ラーメン / 尼崎駅(JR))
昼総合点★★★★☆ 4.0
住所:〒660-0807 兵庫県尼崎市長洲西通1丁目16−7
電話番号:06-7709-5319
営業時間:11:00-15:00
定休日:火曜日(臨時休業あり、訪店前にお店のFacebookを確認)
駐車場:なし(近隣のコインパーキングを利用)
クレジットカード払い:不可(食券制)
P.S. 兵庫で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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