大阪ミナミから電車で約1時間という辺鄙な場所に連日長蛇の行列を作る情熱うどん 荒木伝次郎というお店があります。2017年にミシュランのビブグルマンを獲得し、最近では2022年7月の奈良県で人気のうどん屋ランキングで第一位に輝いた人気店。そんなお店があると知ってしまったら、うどん好きの端くれとしてはやっぱり一度お店に行かなきゃなりませんよね。
というわけで、とある週末の開店時間前を狙って、近鉄大阪阿倍野駅から電車に乗り込み橿原に向かう僕。最寄り駅の浮孔駅に降り立ってみると、想像以上にのどかな場所で驚きましたね…
開店前は朝9時頃から整理券配布…情熱うどん 荒木伝次郎はこんなお店
情熱うどん 荒木伝次郎は2010年7月に奈良県田原本町で創業し、今年で創業14年のお店。2020年1月に今の店舗がある橿原市へ移転してきたのですが、今のお店の場所は周囲に民家がポツポツと建っている以外に何もなくて、「本当にこんなところに行列ができる店があるのか?」と、お店に向かいながら疑問に思ってましたね。
実際に僕がお店に着いたのは、開店時間30分前の10:30頃。店頭には誰もいなくて、あっさりポールポジションゲット。「まあ、そんなもんかな…」と心の中で思いました。さすがにこの立地で、開店30分前から長蛇の行列は…って感じで。
でも、実はちょっと状況が違ったんです。店頭に備え付けてあるベンチに座って開店時間を待っていると、僕の数分後に車でやってきたお客さんが僕を通り越して店内に入ろうとするではありませんか。ちょうどお店に入る直前に僕に気づいて「お先にどうぞ」って譲ってくれたんですが、この時僕は何を譲られたのか全くわかってませんでした。で、「何だろう?」と思いながら店内に入ると、入り口すぐ右手の位置に整理券発行機が…
順番が1番から2番になっただけなので大勢は変わりませんでしたが、後で店員さんに聞くと、この整理券は朝の9時頃から発行を開始しているようです。ということは、開店30分前の来店だと日によってはかなり待たされることになるかもしれません。実際この日も僕の後から自家用車でお客さんがゾロゾロと集まってきて行列ができてしまいましたし、ここでうどんを食べると決めたならできるだけ早めに整理券を取りに行くのがおすすめです。
この日はラッキーなことに、公式の開店時間より5分早くお店を開いてくれる神対応!店内はオーソドックスながら清潔感のある内装で、客席数はカウンター席6脚とテーブル席が6卓で合計22人分ありました。ご主人を含めて店員さんはみんな感じの良い人達で、とっても居心地良かったですよ。子ども椅子の用意もあるので、小さな子ども連れの家族客でも安心して利用できそうです。
実は鶏の唐揚げも名物の1つ…荒木伝次郎のボリューム満点セットメニューをカスタマイズして試してみた
今回僕が情熱うどん 荒木伝次郎で注文したのは、メニュー表で「ボリューム満点」と謳われたセットメニューの中から、ぶっかけうどんと唐揚げがセットになった名物‼︎ガッツリ唐揚げセット(お値段 税込1500円)。この唐揚げセットのうどんをオプションで情熱カレーうどんに変更して(お値段 プラス250円)、さらにうどん2玉に増量(お値段 プラス250円)しての注文だったのですが…
注文してから待つこと約10分、出てきたものを見てちょっと後悔しました。うどんの器がめちゃデカいんですよ。以前天スタ本店でスタミナラーメンを食べた時くらいの衝撃がありました。もちろん見掛け倒しではありません。中にはカレー出汁とともに麺がどっさり入っていて…「うどん2玉ってこんなに多かったっけ?」って感じでした。
東京でうどんのデカ盛り店として評判のおにやんま 五反田本店の冷デラックス大盛りよりも明らかにボリューム感は上。しかも、今回これに唐揚げ5個とご飯、サラダが付くんですよ。まあ、食べきれない量ではないのですが、ここで胃袋に負荷をかけることになるとは思わなかったなぁ…
それはさておき、まずはカレー出汁からいってみましょう…味は昆布と削り節が程よく効いたオーソドックスなカレー出汁という印象。スパイスは香るものの辛さ自体は控えめで、全体的に幅広い層に受け入れられやすい味だと感じました。
ただ個人的に1つ残念だったのが、とろみがほんの少しついているだけでシャバシャバ…というか、そのままゴクゴク飲めちゃう感じだったんですよね。実は僕、付属の白ごはんを使って最後にカレーライスとして食べようと思ってたんですが、その目論みは残念ながら呆気なく崩れてしまいました。
これに対する麺は讃岐うどんというより平打ち麺系で、見た目は太さも形態も大阪の人気店・踊るうどんの麺に近い印象でした。太さが一本一本が不揃いで、手打ち感があっていいですね。今回は温麺ということもありますが、実際食べてみるとふわふわもちもちの食感が際立ってましたね。その柔らかさは「白玉」に例えられる神崎川の名店・讃岐うどん白庵に匹敵するほどでした。
さて、この荒木伝次郎には日本唐揚協会認定カラアゲニストなる人物がいるらしく、このからあげも名物の1つになっています。まずは何よりも唐揚げ1個がデカい!このビジュアルだけで、唐揚げ好きなら白ごはん3杯いけちゃいそうな気になりませんか?
実際食べてみると、衣は比較的厚めでサクサク食感、中は胸肉でさっぱり系ながら、甘口に味付けされた醤油だれが断面からじんわりと滲み出てきます。そのまま食べてもいいですし、カレー出汁に浸して食べるのもいいですね。というか、唐揚げ食べるとビール飲みたくなってくるのは僕だけですか?この唐揚げはお持ち帰りができるようなので、近くにお住まいの飲兵衛の方はぜひご検討ください。
こんな感じの荒木伝次郎の名物‼︎ガッツリ唐揚げセット、麺2玉に増量していることを差し引いても、看板に偽り無しのボリューム感でしたね。味の方も「さすがビブグルマン獲得店!」って感じで、特にここまでふわふわで柔らかいうどんにはなかなかお目にかかれないんじゃないでしょうか。そりゃあ人気になりますよ。みんな自家用車で遠くからやって来る理由がよくわかりました。今度お店に来るチャンスがあれば、今度は冷やしぶっかけうどんで麺の食感を試してみたいなぁ…
情熱うどん 荒木伝次郎のその他のセットメニュー(値段は税込)
- 唐揚げおろしぽんずセット 1650円
- とろ〜り温玉唐揚げ丼セット 1500円
- 出汁香るとろとろたまごのロースカツ丼セット 1550円
- 和牛肉とたまごの相性抜群‼︎和牛肉とじ丼セット 1550円
- 情熱カレーライスセット 1500円
うどんは温かけうどん or 冷ぶっかけうどんで選択可、さらにうどん1.5玉 +200円、うどん2玉 +250円、情熱カレーうどんに変更 +250円、ご飯大盛り +100円でカスタマイズできます。
その他の単品メニューはこちら…
店頭でお出汁を売ってます…情熱うどん 荒木伝次郎へのアクセスは、最寄り駅の近鉄南大阪線・浮孔駅から徒歩10分
そんな情熱うどん 荒木伝次郎では、お店で使用しているお出汁を店頭販売しています…
すぐに使える液体タイプと粉末のパック出汁…鰆の出汁ってどんな味がするんでしょうね?今回僕はカレーうどんにしたので出汁そのものを十分楽しめませんでしたが、もし荒木伝次郎のうどん出汁を気に入ったら自宅用に1個買ってみてください。スーパーで売っている普段使いの乾麺でも、出汁を替えたら違った味の印象を受けるかもしれませんよ…
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
情熱うどん 荒木伝次郎 (うどん / 浮孔駅、坊城駅)
昼総合点★★★★★ 5.0
住所:〒634-0836 奈良県橿原市新堂町146−1 ヤングプラザ1階南
電話番号:0744-24-5550
営業時間:11:00-15:00(売り切れ次第閉店)
定休日:月曜日
駐車場:あり
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
P.S. 奈良県で美味しい和食をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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