かつて大阪梅田に、この上なく透明感のあるスープで伝説的となった揚子江ラーメンというお店がありました。このお店は残念ながら新型コロナ禍の間に人知れず閉店になってしまったのですが、幸いその味を引き継いだお店が2店舗、同じ梅田で今も営業を続けてくれています。
今回僕は久しぶりにその味を楽しみたくなって、その暖簾分け店のうちの1店舗・揚子江ラーメン 名門に行ってきました。おそらく全国的にも唯一無二であろうこのラーメンの味を想像しながら、梅田駅方面からお店に向かって歩いていくと…
飾ったところが何もないシンプルな店内にポツンととある有名人のサイン色紙がポツンと…揚子江ラーメン 名門はこんなお店
揚子江ラーメン 名門は、中崎町から程近いちょっとディープな商店街・阪急東通商店から北に折れた筋にお店を構えています。メインの通りから北に折れたとはいえ、通りの雰囲気はほとんど変わらず、男性なら若いお姉さんの客引きにちょこちょこ声をかけられるような場所です。でも、ちょっと南にある歓楽街・兎我野町と比べて人通りが多くて夜も明るいので、もう1つの暖簾分け店・揚子江ラーメン 林記よりはずっと行きやすいお店じゃないかな…と思います。お店のラーメンと一緒にそのディープな雰囲気を楽しむのもいいんじゃないでしょうか。
さて、揚子江ラーメン 名門の店内には、厨房を囲うようにしてカウンター席が全部で14脚あります。店内の雰囲気は、装飾したところが一切ないシンプルそのもの。でもその中に、ポツンと俳優の中村倫也さんのサイン色紙が飾られていました。今まで壁一面に有名人のサイン色紙や写真を飾ってるお店を数多くみてきましたが、壁に一枚だけっていうのが妙に僕のツボにはまりましたね。ただ、このサインをした日付がたった1ヶ月前のものなので、もしかしたらこれからテレビのバラエティ番組なんかでこのお店の存在が一気に広まって、サイン色紙の数もガンガン増えていくかもしれませんが…
スープも相変わらずすごいけど、トッピングも…揚子江ラーメン 名門で特製・排骨ラーメンを食す
それでは、今回僕が揚子江ラーメン 名門で注文した特製・排骨ラーメンをご紹介しましょう。注文してから約5分、目の前に運ばれてきた排骨ラーメンはこんな感じで…
ラーメン丼としてはかなり底が浅く平たい器で出てきました。これは今は無き総本店と全く同じスタイル。かつての総本店を知るファンなら「これこれ!」と思ってしまうのではないでしょうか。
それでは、まずはこの透明感半端ないスープから…鶏清湯がベースのスープですが、鶏の旨味だけじゃなく豚骨や野菜など他の旨味と一体となった調和系の旨味を感じます。そこに塩味が程よく付いていて、口に入れると旨味が身体にじんわりとしみ渡る感覚が得られるのと同時に、次の一口を猛烈に欲しくなっちゃいます。そして後味もスッキリしていて、身体に負担がかからないというか、最後まで飲み切っても全然舌が疲れないんですよね。相変わらずすごいスープですなぁ…
これに対する麺は、見た目に弱々しさすら感じる極細ストレート麺。最近の人気ラーメン店のようなこだわり抜いた麺とは違う昔っぽい麺ですが、こいつも舐めちゃいけません。極細ながらもモッチモチふわふわで、麺を噛んだ時にふんわりと優しい抵抗を顎に与えながら、程よいところでプツッと噛み切れる潔さみたいなものがあります。それなりにボリュームもしっかりあるのですが、喉越し良好で全然重たくないので、スープと同じく食べ終えてもそれほど胃袋の負担を感じません。
そして水菜、もやしと一緒についてきたメイントッピングの拝骨…大口を開けないと入らないくらいの豚バラ肉の煮込みが全部で4つも入っていました。弾力があって肉肉しく、噛むと中から醤油ダレと一体となった肉汁がジュワーっと滲み出てきます。サイズは違いますが、これを食べていて人類みな麺類の極厚チャーシューを思い出しました。また、拝骨をスープの中にしばらく放置しておくと、醤油ダレが徐々にスープに溶け込んでいくのですが、そんな味変アイテムとしても使えてさらにお得!って感じです。
こんな感じの揚子江ラーメン 名門の特製・排骨ラーメン、あっさり系ラーメンにコッテリ豚バラ煮込みが喧嘩することなくマッチしていて、別の揚子江ラーメンの魅力を感じられる一杯になってました。これが税込980円って、インフレ真っ最中の今の世の中において目から汗が流れ出てくるほど嬉しいことじゃないでしょうか。強いてケチをつけるとすれば、総本店や林記には卓上に置いてあったフライネギがなかったことくらいですが、デフォルトのラーメンで最後まで全然いけちゃいますからねぇ…もちろんランチとしてでもいいのですが、やっぱり大阪梅田においてこのラーメンに勝る夜の〆はないんじゃない?って感じです。
揚子江ラーメン 名門のその他のメニュー例(値段は税込)
- チャーシューワンタンメン 980円
- チャーシューメン 930円
- ワンタンメン 930円
- ラーメン 880円
- 天津飯 980円
- 焼飯 880円
- 餃子 380円
すぐ近くに揚子江ラーメン名門 神山店もあり…揚子江ラーメン 名門へのアクセスは、最寄り駅の大阪メトロ谷町線・中崎町駅から徒歩4分
そんな揚子江ラーメン 名門のすぐ近くでは、名門ブランドの唯一の支店・神山店が営業しています。これらのお店は徒歩5分ほどの距離しか離れてなく、「なにもそんなに近くに支店を作らなくても…」と思うところもありますが、噂では揚子江ラーメンの看板を掲げているお店の中でも特にメニューが充実しているとのこと。となると、ラーメン以外のメニューは少なめの揚子江ラーメン 名門とは違った楽しみ方ができるということですね。ラーメン以外にどんなものが食べられるのか、めっちゃ興味出てきたなぁ…
それでは、お店の詳細です…
揚子江ラーメン 名門 5点満点中
住所:〒530-0027 大阪府大阪市北区堂山町17−1
電話番号:06-6316-1865
営業時間:12:00-翌4:00
定休日:日曜日
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
阪急電鉄の大阪梅田駅から徒歩7分、JR大阪駅からだと徒歩10分で行けます。
P.S. 大阪で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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