かつて京都の祇園で、ランチタイムにものすごい行列を作っていた天ぷら屋さんがあります。と言うと「今は落ちぶれたのか?」という話の流れになりますが、そうではありません。以前から僕はよくお店の前を通っていますが、行列がなくなったのは明らかに新型コロナの流行後。ということは、ある意味行列が落ち着いている今は訪店のチャンス!とも言えるわけです…
天周|祇園で営業する老舗天ぷら屋…京都では珍しく関東風天丼が名物
そのお店は、八坂神社や清水寺など周辺観光地からも徒歩圏内にあるぎおん天ぷら 天周。ランチタイムは穴子丼やかきあげ丼など数種類の天丼を、夜には天麩羅13品をメインとするコース料理を楽しめるお店です。
四条通沿いにあるお店の入り口は京都らしく控えめで、気をつけていないとあっさり通り過ぎてしまいそうです。玄関は通りからちょっと中に入ったところにあり、戸を開けると中は祇園の店らしい風格漂うカウンター席が奥に延びていました。
客席はカウンターが15脚、他に4人掛けくらいのテーブル席が1卓ありました。カウンター席に座ると、目の前で職人さんが天ぷらを揚げるのをライブ感覚で見ることができて、食事以外の楽しみにちょっと得した気分になれます。
穴子が3本も入った名物・穴子天丼がたったの1200円!立地的にリーズナブルなのも魅力の1つ
京都・祇園の店ということで「高いんじゃないの?」と思っているあなた、ご安心を。確かに夜のコースメニューは少し値が張りますが、ランチタイムに楽しめる4種類の天丼はいずれも祇園エリアでは比較的リーズナブルに楽しめます。
その中でも、天周の名物とされる穴子天丼は、丼からはみ出るくらいの大きさの穴子が3本も乗ってお値段たったの1200円(税込)。これを目当てにやってくるお客さんが多く、1日に100本以上の穴子を揚げることもあるのだとか。
正直、他の天丼も魅力的でちょっと迷いましたが、ここはやっぱり名物の穴子天丼にしておきましょうかね。
天周のランチメニュー(いずれも漬物、味噌汁つき)
- 穴子天丼 1200円
- 天周風かき揚げ天丼 1700円
- ミックス天丼 1800円
- 大海老天丼 1900円
穴子天丼:京都では異質の関東風天丼…豪快かつ重厚で食べ応えあり
それでは、天周の名物・穴子天丼をご紹介しましょう…
ご飯の上に川の字になって並んでいる穴子の天ぷら。シンプルかつ豪快です。
では、実食…高級天ぷら屋さんでいただく天ぷらは薄めでサクッとした衣が多いように思いますが、天周の衣は厚めでもちっとした食感があります。揚げたての天ぷらをそのまま数秒間タレにつけてご飯に乗せる関東風天丼ですが、タレでベタベタにせず油から揚げた直後のカラッとした食感も残した絶妙なバランスがプロの技!という感じがします。
その天ぷらにつけるタレは、うなぎのタレのように創業から毎日継ぎ足されているもので、甘味より塩味が強くさっぱりした味。揚げたての天ぷらをタレにつけるときも発するジュワーっという音が、見ている僕たちの食欲をさらに増進します。もしタレの味が薄いと感じたら、テーブルに粉山椒や抹茶塩などと一緒に置いてあるのでお好みでどうぞ。
そしてもう1つ。天周では揚げ油にコーン油とごま油を使っているようで、口に入れるとごまの香ばしさがふわっと口から鼻に広がっていきます。この辺も京都で食べる天ぷらとしてはちょっと異質な感じはありますが、重厚な感じで食べ応えがあって、こういうスタイルの天丼を好きな人もいるに違いありません。特にちょっと刺激を求める気分のときには、ぜひ一度天周の天丼を試してみてください。
重厚で食べ応えある天ぷらを食べたくなったら…ぎおん天ぷら 天周へのアクセスは、最寄り駅の京阪電鉄・祇園四条駅から徒歩1分
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
ぎおん 天ぷら 天周 (天ぷら / 祇園四条駅、京都河原町駅、三条駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
電話番号:075-541-5277
住所:〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側244
営業時間:ランチ 11:00-14:00、ディナー 17:30-20:30ラストオーダー(当面夜は予約のみ)
定休日:水曜日
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
P.S. 京都で美味しい和食をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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