新宿東口から歌舞伎町へ向かう途中、スタジオアルタの裏側に新宿アカシア(Shinjuku ACACIA)という名前の洋食レストランがあります。昭和38年(1963年)創業の老舗洋食屋で、ロールキャベツとクリームシチューを合わせたロールキャベツシチューを編み出したお店。過去にタモリやビートたけしなど芸能人も足繁く通ったことでも知られていて、今では口コミで「新宿で洋食といえば…」と言われるくらいの圧倒的な知名度を携えるようになりました。
今回はそんなアカシアの新宿本店で名物のロールキャベツシチューを食べようと、東京滞在中の最後の食事場所としてお店を訪れた時の話。ランチタイムに行くと長時間並ぶ必要があるのがわかっていたので、混雑を避けるためにあえて午後4時という中途半端な時間に行ってみたのですが…
昭和レトロながら高級感があって大人の雰囲気…新宿アカシア 本店はこんなお店
そんなビミョーな時間帯でも新宿アカシア 本店には多くのお客さんが集まっていました。店頭に行列はできてませんでしたが、店内に入るとレジ周囲の狭い領域で先客7人くらいが席に案内されるのを待っていました。この時点で待ち時間30分を覚悟したのですが、幸い食事を終えたお客さんが次々と会計を済ませて出ていくタイミングだったので、列に並んで10分ほどで席に案内されました。
お店の外観・内装共にダークブラウンの木材を多めに使っていて、昭和レトロながら高級感を感じさせる店内には客席数が食べログ情報で40席。どことなくヨーロッパのビアバーのような雰囲気があり、まだ早い時間帯なのにビールを飲んでいるお一人様が結構いましたね(注:喫煙は不可)。
店員さんも若いバイトさん中心ではなく、それなりに落ち着いた方々が多いので、パッと見かなり大人な雰囲気があるお店です。でも、もちろん小さな子供連れでも利用OKで、「小さい頃にこの店で食事をした記憶は、大人になってすごく懐かしく思い出されるんだろうな…」と、そんな子供時代を過ごした人を羨ましく思えます。
創業当初はロールキャベツ専門店だった新宿アカシア 本店、名物・ロールキャベツシチューがついたセットメニューが充実
さて、新宿アカシア 本店のメニューなんですが、ランチ・ディナー共通で…
- オムライス 1380円(ミニサラダつき)
- ハヤシライス 1250円
- ポークソテー 1050円
- 豚ロースのオイル焼き 900円
- 自家製ソーセージソテー 900円
- ミートポテトコロッケ 2貫880円〜
- 帆立貝のクリームコロッケ 2貫700円〜
例を挙げるとこんな感じ(値段は税込、その他お店のTwitterで限定メニューの紹介あり)。ご飯は別注文で、小盛+250円、中盛+270円、大盛+320円で追加できます。正直に言えば、単品メニューの種類はそんなに多くないです。元々創業当初はロールキャベツ専門店だった新宿アカシア 本店、そこから徐々にメニューを増やしていってこうなった…という感じでしょうか。
でも、やっぱりここに来たら名物のロールキャベツは外せませんよね。そのロールキャベツが2貫入った一番人気メニュー・ロールキャベツシチュー2貫とご飯が、お値段 税込980円とめっちゃお得。また、他の単品メニューを注文するときも、ロールキャベツシチューを1貫550円で追加できます。
このロールキャベツシチューを単品メニューに追加したセットメニューが充実していて、しかもご飯の中盛が実質無料になってこちらもお得。アカシアに来たらほとんどの人はロールキャベツを食べたいだろうと思うし、このセットメニューはホントおすすめです。
ちなみに、新宿アカシア 本店ではほとんどのメニューでテイクアウトにも対応中。新宿駅のすぐそばにあるお店ですから、もはや南関東に住んでいる人全員がアカシアのお持ち帰り商品の対象者になっていると言ってもいいかもしれませんね。
新宿アカシア 本店のセットメニュー例(値段は税込)
- 極辛カレーライスとロールキャベツシチュー 1450円
- コロッケの二種盛りとロールキャベツシチュー 1440円
- ポークカレーライスとロールキャベツシチュー 1400円
- 豚のミンチカツとロールキャベツシチュー 1250円
- 釜揚げソーセージソテーとロールキャベツシチュー 1550円
新宿アカシア 本店に来たらまずはこれ!のロールキャベツシチューに、もう1つの名物メニュー・極辛カレーライスを追加注文。さて、これらのお味はいかに?
今回僕が新宿アカシア 本店で注文したのは、ここに来たらまずはこれ!のロールキャベツシチューに、もう1つの名物メニューとされている極辛カレーライス(単品 税込900円)の2品。一応、この2品のセットメニューもあるのですが、せっかく関西から新宿まで来ているのにロールキャベツ1個で終わるなんてあり得ない!って僕の食い意地が沸々と湧き上がってきたので、単品のロールキャベツシチュー2貫と極辛カレーライスを別々の形で注文しています。
ロールキャベツシチュー2貫
先に目の前に運ばれてきたのが新宿アカシアの名物・ロールキャベツシチュー。テレビ番組・マツコの知らない世界でも紹介されて、全国的にも有名になったお店の看板メニュー。白いシチューの海に、大人のゲンコツ大はあろうかというロールキャベツが2貫。これだけでも十分にお腹いっぱいになれそうな気もします。
このキャベツの中には豚のミンチがぎゅっと詰まっていて、柔らかいながらもシャキシャキ感を残す外殻のキャベツを突き破ると、中から豚肉の肉汁がじんわりと滲み出てくるわけです。
これだけでも、このロールキャベツが「まずい」なんてあり得ないことはお分かりいただけるでしょうか?しかも、これにかかっているシチューも、僕たちが想像するようなホワイトシチューではないんですよ。というのは、牛乳やバターなどの乳製品ではなく、小麦粉とラードがベースになっているからです。そこに鶏の出汁をしっかり効かせていて、ほっこりではなくガツンとした旨味を含んだシチューになっているんです。ロールキャベツのソースとしても有能なだけでなく、このシチューとご飯だけでもスイスイと食べ進めていけますね。
追加でもう一つ言っていいですか?このページに新宿アカシアのロールキャベツの作り方のコツ(レシピまではいかないんですが…)が紹介されているんですが、このお店で使われている食材はすべて一般家庭で手に入るものと同じなんだとか。つまり、ここの料理の美味さはすべて職人さんの技術で成り立っているわけです。最近は希少食材を使った料理で独自性をアピールするお店が増えていて、それ自体を否定するわけではありませんが、僕は新宿アカシアのようなお店にこそ喜んでお金を払いたいですし、今後もずっと残っていてほしいと思いますね。
極辛カレーライス
そして、新宿アカシアのもう1つの名物メニュー・極辛カレーライスも運ばれてきました。平皿にライス、そしてカレールー入りのグレイビーボート…昔ながらの洋食カレーのスタイルですね。ちなみに「極辛」というのは「めちゃくちゃ辛い」という意味ではなく、「辛口カレーを極める」という意味なんだそうな。
でも、このカレーは洋食系の欧風カレーではなく、今で言うスパイスカレーに近いです。トマトと玉ねぎをベースにして、クミンやカルダモン、クローブなど15種類以上のスパイスで味を整えたカレー。辛さは一般の中辛程度で食べやすく、玉ねぎのみじん切りの粒々した食感の中にホールスパイスが混ざっていて、そいつが歯に当たると口から鼻へ鮮烈なスパイス感が一気に広がります。
で、この極辛カレーライスにはとろとろになるまで煮込まれたチキンウイングが2本入っているのですが、正直僕はチキンがなくても十分満足です。味は異なりますが、神保町の名店・エチオピアのカレーと並んでお家スパイスカレーのお手本とも言うべき逸品。さらに言うと、新宿アカシアの極辛カレーライスは昭和50年(1975年)に誕生!とのことで、エチオピアのカレーよりもずっと長い歴史があるわけです。
今は「新宿アカシア=ロールキャベツのお店」として有名ですが、この極辛カレーライスももっと有名になっていいんじゃないか?と思いますね。カレー好きの人、特に自宅でスパイスを調合してカレー作りをしている人は、この極辛カレーライスを一度は食べておくことをおすすめします。
でも、新宿までなかなかいく機会がない?大丈夫。今回ご紹介した新宿アカシアのロールキャベツシチューと極辛カレーライスは、Amazonや楽天の通販でお取り寄せができるからです。下に商品購入用のリンクを貼っておくので、気になったらボタンをポチッと押してみてくださいな。
羽田空港内でも名物のロールキャベツと極辛カレーライスを食べられます…新宿アカシア 本店へのアクセスは、最寄り駅のJR新宿駅から徒歩2分
最後に、今回ご紹介した新宿アカシアの名物・ロールキャベツと極辛カレーライスは、羽田空港第2ターミナルビル内にある新宿アカシア 羽田空港店でも食べられます。新宿本店とは違ってカジュアルな雰囲気のお店で、フライト待ちのビジネスマンから家族客まであらゆる用途で幅広く利用できるので、羽田空港での食事の際にはぜひ一度立ち寄ってみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 東京で美味しい洋食をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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