京都における家系ラーメン人気店の1つに、平野神社北に店舗を構えるらーめん紫蔵(しくら)というお店があります。元々は茶山で2009年に創業したお店なのですが、行列に伴う騒音などが問題となって2011年10月に衣笠へ移転してきました。京都では家系ラーメンのパイオニア的存在で、学生さんを中心にいつも大勢のお客さんで賑わっています。
そのらーめん紫蔵で人気のラーメンを食べるべく、とある土曜日の朝10:30にお店を訪問。京福電鉄の北野白梅町駅から西大路通を北大路方面へ向かって歩いていくと…
店頭に並んじゃダメ!金閣寺エリアの人気ラーメン店・らーめん紫蔵の行列への並び方を解説
ラッキーなことに、この日の僕はらーめん紫蔵に一番乗り。土曜日なので「もっと競争が激しいかな…」と予想していましたが、まずは一巡目確保に安堵ですな。
さて、移転前の苦い経験があってか、らーめん紫蔵には行列に並ぶ時の独自ルールが存在します。初めてお店を訪れる人、特に注意が必要です。そのルールとは「店頭に並ぶべからず」。行列ができるほどの人気店なのに店頭に並んじゃダメって、ちょっと頭が混乱しますよね?
実は、らーめん紫蔵の行列は平野神社の北西角から並び始めることになっているんです。お店から南に30メートルほど下ったところに…
赤いコーンが置いてあって、ここが紫蔵の行列の先頭を意味します。ここから南側に塀に沿って順に並んでいく感じ。お店から少し離れているので店員さんに見過ごされないか心配になりますが、順番が来たらちゃんと声をかけてくれますので、その点はご安心を。
ちなみにこの日の行列は、開店時間ちょうどで僕を含めて10人ほど。らーめん紫蔵の店内にはカウンター席が12脚あるので、この時点で並んでいた人は全員一巡目で入店できたことになります。ただ、僕がラーメンを食べ終えてお店を出た時にはさらに15人ほどの行列ができていたので、やはり開店時間前には行列に並ぶ方が待ち時間を短くできる可能性が高まるんじゃないでしょうか。
かつては「開店時からチャーシュー麺が売り切れ」で有名に…らーめん紫蔵の現メニューはこんな感じ
らーめん紫蔵の入り口右手に券売機があり、ここで食券を購入してから入店します。令和5年2月某日のメニューは…
こんな感じで、ラーメンは1種類のみ、ボリュームを3段階で調整できるようになっています。かつては「開店時からチャーシュー麺が売り切れのお店」として京都のラーメンファンの間で有名でしたが、今はもうメニューからチャーシュー麺が外されています。「チャーシュー麺がいつか食べられるかも…」と期待して通っていた常連さんにとっては残念な話ですが、まあ、仕方ないですな。
また、紫蔵でも他の家系ラーメン店と同じように、食券を店員さんに渡すときに醤油の濃さ、油の量、麺の茹で加減をカスタマイズできます。こうした細かなアレンジを楽しめるのも家系ラーメンの特徴の1つ。あなた好みでいろいろと試してみてください。麺の茹で加減で配膳の順番が多少前後しますが、たとえ待ち時間が長くなったとしても、その分完成されたラーメンへの期待を高めておくのも悪くないですよね?
らーめん:京都の家系ラーメンパイオニアとして存在感を示すらーめん紫蔵自慢の一杯、そのお味はいかに?
さて、今回僕がらーめん紫蔵で注文したのは、味玉をトッピングに追加したらーめん並(お値段 税込900+100円)。カスタマイズは全て普通にしています。席についてから待つこと約10分、着丼となったラーメンは…
こんな感じ。中央にドーンと横たわった分厚いチャーシューがインパクト大ですな。標準のらーめんでこれだけのチャーシューが食べられるのであれば、確かにチャーシュー麺は要らないかもしれません。肉の量が多すぎるというのも実際食べてみると顎が疲れてなかなかキツイものですよ。僕も一度ラーメン大栄 本店のみそチャーシューメンでしんどい思いをしましたからね…
それはさておき、まずはスープからいただきましょうか…若干舌先にとろみを感じ、豚骨の旨味は濃厚かつ動物臭を少し残した、昔の豚骨ラーメンっぽさを感じるスープ。家系スープの中でも塩分は強めかつ甘みをほとんど感じず、初代 麺家あくた川のスープと比べてエッジの効いた味になっています。ちょっとクセを感じるので好き嫌いが分かれそうですが、尖ったものが好きな人にとってはあくた川のスープよりこちらの方がハマるのではないでしょうか。
これに対する麺は、麺家あくた川と同じく家系ラーメン御用達・酒井製麺製の中太平打ち麺。「本物の家系ラーメンにしか麺を提供しない」酒井製麺の麺を使っていることで、らーめん紫蔵の家系ラーメンとしてのクオリティが証明されたと言えるのではないでしょうか。ツルツルもちもちで小麦の香りも豊か。家系の濃厚スープの中でもしっかり存在感を示しています。
そして人気のチャーシューは厚さ1cmくらいあって、箸で保持するとズシリと重量を感じます。他店ではチャーシュー4〜5枚切り出せそうなくらいのボリュームがあり、標準ラーメンでも一般的なチャーシューメンに匹敵する肉の量は食べられます。分厚いながらもとっても柔らかくて食べやすく、肉肉しさ満点。そりゃあ人気になるよなぁ…と納得の味。
最後にトッピングで追加した味玉。中を割ってみると、黄身がスープに溶け出さない程度の半熟具合になっています。スープを汚さずに食べられるの、いいですね。口の中で半熟の黄身とスープをブレンドして…胃袋に余裕がある限り、何個でもいけちゃいそうです。
というわけで、京都の家系ラーメンパイオニアの一杯は、今まで僕が食べてきた家系ラーメンの中ではちょっとだけ中央から外れた路線を走っているかのような印象を受けました。「家系ラーメンが初めて…」という人なら、一度他の家系を食べてからの方がいいかもしれません。
でも、もちろん普通にラーメンとして「まずい」ということでは決してなく、チャーシューなどトッピングも含めてしっかりと作り込まれたラーメンだと思います。最近の値上げラッシュの中でもまだ1000円札でお釣りが返ってくる値段で食べられるので、コスパ的にもかなりお得と言えるのではないでしょうか。
おまけ:ごはん(大)をラーメンと一緒に注文して、初代 麺家あくた川の時と同じく「スープがけ海苔巻きごはん」を試してみました。とは言っても、らーめん紫蔵には豆板醤を置いていないので、一味唐辛子での代用なのですが…
麦入りのご飯に一味唐辛子を少量振りかけて、ニンニク投入後のスープを上からかけて海苔巻きにしてパクリ。スープや海苔、ニンニク、唐辛子の味がバランスよく複合的に感じられて、僕はこちらの方が好きですね。
金閣寺や北野天満宮への観光と合わせてどうぞ…らーめん紫蔵へのアクセスは、最寄り駅の京福電鉄・北野白梅町駅から徒歩9分
こんな感じのらーめん紫蔵、京都の観光名所・金閣寺や北野天満宮からも徒歩圏内のところにあります。全国のラーメンファンの方、観光とセットで紫蔵の家系ラーメンはいかがですか?このエリアでラーメン屋をお探しなら、ここはかなりおすすめできるお店の1つだと思いますよ。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 京都で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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