京都の人気ラーメン店・新福菜館本店や本家第一旭たかばし本店、ラーメン大栄 本店などに麺を卸している近藤製麺工場の直営店として、1972年に創業したラーメン藤(らーめんふじ) 京都本店。新福菜館や本家第一旭と比べて全国的知名度には劣るものの、このお店も昨年で創業50周年を迎えた老舗のラーメン屋…京都のラーメンを語る上で当然無視することはできません。
そんなわけで、とある週末のランチタイムにお店のある十条に行ってきました。時間も時間だし、ある程度の混雑は覚悟していたのですが、お店の前にできていた行列は想像していたのと少し違いましたね…
長年通い詰めるコアなファンがたくさん?ラーメン藤 京都本店はこんなお店
というのは、ラーメン藤 京都本店の行列に並ぶ人は、僕より上の年代の人が圧倒的に多かったからです。この時がたまたまそうだっただけなのかもしれませんが、入店待ちをしている人も、お店から出てくる人も、明らかに僕より先輩と見てわかるような人達。一部子供連れの家族客もいましたが、新福菜館や本家第一旭の行列のように、大きなカバンを抱えた人やガイドブックを片手に持った若者は皆無でした。
この行列、僕なりに解釈するならば、一見さんじゃなく昔から通い詰めている人が多い…ということになるでしょうか。つまり、コアなファンがたくさんいるわけです。メディアの露出度は高くないけれど、地元民で行列ができる実力のあるお店…そんなお店、あなたも好きじゃないですか?この行列を見た瞬間、僕の直観が「当たり!」を宣言しましたね。
この日は先客が13人だったのですが、お客さんの回転はスムーズで、並び始めてから15分ほどで入店となりました。店内には横にかなり長いカウンター席があって、客席数は全部で24席。お店の内観もかなり年季が入っていて、昭和のノスタルジーを感じさせる雰囲気があります。このお店のコアなファンの人たちは、きっとこんな雰囲気も好きなんでしょうね…
50年以上続く歴史を誇る一杯…ラーメン藤 京都本店の最上級メニュー・特製ラーメンはどんな味?
そんなラーメン藤 京都本店で今回僕が注文したのは、50年以上の歴史を誇るお店の最上級メニュー・特製ラーメン。注文時に麺の硬さやネギの量をカスタマイズできるのですが、今回は全部普通で注文しています。
注文を終えてから待つこと15分超、特製ラーメンが僕の目の前に着丼となりました。画像はこちら…
第一印象としては、デフォルトなのに九条ネギともやしが結構しっかりと盛られていますね。横を見やると、ネギ増量バージョンは丼を覆い尽くすくらいの大量の刻みネギがトッピングされてましたから、ねぎ好きの人ならそれだけで大喜びできるんじゃないでしょうか。その一方で、表面から見える範囲ではチャーシューの存在感が薄めな気もします。でも、スープの下に大量に潜んでいる場合もあるし、見た目で判断せず食べてから再評価することにしましょうか。
というわけで、まずはスープから…本家第一旭たかばし本店と同じ、いわゆる豚清湯の醤油スープなのですが、本家第一旭のスープと比べると豚骨の旨味よりも醤油の味が前面に出たスープになっています。香りは控えめ、かつ全体的にスッキリ目な味わいながら、醤油の塩味がいい塩梅で舌に刺さる感じで、すぐに次の一口を飲みたくなってしまいます。この一口を飲むだけで、創業から50年以上続いてきた理由がわかる気がしますね。
これに対する麺は、近藤製麺工場が誇る低加水系のストレート中太麺。唇に触れた瞬間は柔らかい触感だったのですが、口の中に入れてみると意外と強めのコシがありました。しっかりスープを吸い上げて、噛むごとにふわっと小麦の風味を感じられる麺。喉越しもスルスルと心地よく、これは「さすがのクオリティ」と言うしかありません。
そしてお目当てのチャーシューは、薄切り肉ですが全部で11枚入ってました。程よいサシが入っていて柔らかく、薄切りなのでスイスイ食べられちゃいます。十分にスープに浸して味を染み込ませて食べるのもいいですが、たっぷりのネギやもやしを肉で巻いて食べるのもおすすめ。11枚もあるので、いろいろな食べ方を試せるのもいいところ。
こんな感じのラーメン藤 京都本店の特製ラーメン、豚清湯の醤油ラーメンの中でも醤油を際立たせたシャープな印象がある一杯でした。出汁感がそれほど強調されていないところなんかが昔ながらの味を感じさせてくれるし、メディア露出で集まったラーメンファンに惑わされずに昭和の雰囲気に浸りたい時には特におすすめです。
この記事を書いている令和5年7月現在、ラーメン藤は五条店、福知山店、守山店など、京都・滋賀・大阪・福井・石川に全部で20店舗で営業しています。京都発祥のラーメン屋ですが、どちらかというと滋賀県にかなり力を入れて店舗展開しているようですね。お店の近くを訪れた時には、ぜひ一度お店に立ち寄ってみてください。特に昭和の時代を生きた世代にとっては、何かグッと込み上げてくるものを感じる場所ではないでしょうか。
ラーメン藤 京都本店のメニュー例(令和5年7月1日以降、値段は税込)
- ラーメン(並) 850円
- 特製ラーメン 1050円
- メンマ入ラーメン 900円
- 味噌ラーメン 900円
- Aセット(ラーメン、餃子、ライス) 1100円
- Bセット(ラーメン、餃子) 1050円
- Cセット(ラーメン、豚めし) 1050円
注:お持ち帰り用ラーメンもあります(並 900円〜)。
実は名古屋の人気店・ラーメン福のルーツのお店…ラーメン藤 京都本店へのアクセスは、最寄り駅の京都市営地下鉄烏丸線・十条駅から徒歩3分
そんなラーメン藤 京都本店ですが、実は名古屋の人気ラーメンチェーン店・ラーメン福のルーツのお店でもあるらしいですよ。そんな話を聞いてしまったら、今度名古屋に行った時にラーメン福を試してみなくちゃいけなくなりますよね。次に名古屋に行く時のために、忘れずにリストアップしておかなくちゃ。名古屋からお越しの方も、ラーメン福の味と食べ比べをして、その感想を下のコメント欄に書き残していってくださいな。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
ラーメン 藤 京都本店 (ラーメン / 十条駅(京都市営)、十条駅(近鉄)、伏見稲荷駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒601-8033 京都府京都市南区東九条南石田町111−1
電話番号:075-661-3839
営業時間:10:00-22:00(水曜日は17:00閉店)
定休日:木曜日
駐車場:あり
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
P.S. 京都で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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