大阪の西心斎橋にある若者の流行発信地・アメリカ村(通常:アメ村)の外れに、ニューライトという名のディープな洋食店があります。創業は1959年と古く、アメ村が今のように賑やかになる前から営業を続けてきた老舗で、もはや「アメ村のシンボル」とでも言うべき「超」がつくほどの有名店。過去にとんねるずの番組で「きたなしゅらん3つ星」を獲得してからは、地元民だけじゃなく全国から観光客が集まってくるようになりました。
とある週末のお昼前、アメ村の中心地・三角公園から南に向かってふらっと歩いていると、右手に数人の人だかりができているのに気がつきました。「おっ、そう言えば…」とそこでお店の存在に気づき、そのまま行列に並ぶことにしました。僕自身、ニューライトにやって来るのはおそらく10年振り、あるいはそれ以上?なんか、すごく懐かしい気分になりましたね…
外観はかなりディープだけど、店内は…大阪の老舗洋食店・ニューライトはこんなお店
僕がニューライトに到着したのが開店時間の5分前。お店の前には7人の先客が短い行列を作って並んでいました。僕の後にも数人やって来ましたが、この日の開店前の行列は10人程度で収まって、みんな晴れて一巡目で入店となりました。
それにしてもニューライトって、いつ来てもディープな雰囲気を存分に漂わせていますよねぇ…お店の壁や扉には音楽関係のフライヤーがびっしり貼り付けられていて、店内の様子を全く窺い知ることができないミステリアスな外観。年季が入った建物の外観と相まって、喧嘩がいつ起こってもおかしくないヒッピー系クラブのような雰囲気すら感じてしまうのは僕だけでしょうか?昼夜関係なく、女性1人で訪店するには相当な勇気が必要かもしれません。
でも、そんな怪しい(?)外観の建物の中は、最近なかなかお目にかかれない昭和時代のレトロ感満載の素朴な定食屋。食べログ情報で23席あるこぢんまりしたお店を、ご主人と2人のマダムで切り盛りしています。店内の壁には「きたなしゅらん3つ星」や「となりの人間国宝さん」の認定証をはじめ、芸能人のサイン色紙がズラリ…なんでも、スペースの関係で飾りきれないサイン色紙もたくさんあるんだとか。このお店がどれだけ多くの有名人に愛されているか、あなたもお店に入れば一瞬で理解できますよ…
セイロンライス:きたなしゅらんの代名詞とも言えるニューライトの名物メニュー、実際どんな感じ?
今回僕が注文したのは、きたなしゅらんの代名詞とも言えるニューライトの名物メニュー・セイロンライス(お値段 税込600円)。注文してから待つこと約5分、目の前に運ばれてきたセイロンライスはこちら…
やや小さめのアルミ皿に卵黄乗せカレーライスっぽいのが出てきました。パッと見、大阪のご当地グルメ・混ぜカレーに見えますね。混ぜカレーの元祖として有名な自由軒の名物カレーを見本として、ルーの比率を高めて雑炊っぽくした感じ。見方によっては、大阪甘辛カレーの元祖・インデアンカレーっぽく見えなくもないですね。でも、メニューには別にカレーライス(お値段 税込600円)やカツカレーライス(お値段 税込700円)もあるので、一応カレーライスとは別物扱いです。
で、肝心のお味は?というと…うまく言葉で表現できないのですが、すごく懐かしい感じの旨味があるんですよね。その旨味の元は、創業当時から長年継ぎ足してきた特製デミグラスソースと、豚骨+鶏ガラのラーメン用Wスープ。その旨味の上にカレースパイスをガッツリ効かせていて、旨味に少し遅れてピリリとしたスパイスの刺激が舌を襲ってきます。結構な辛さがあるので、辛いものが苦手な人は要注意。
でも、中央に鎮座した卵黄がその辛さを見事に中和してくれるのでご安心を。この卵黄、まったり濃厚な旨味をルーに加える味変の役割を見事に果たすわけですが、ルーがスープ状にサラサラしているので卵黄を全体に行き渡らせやすいのもいいですね。
ボリューム的には軽食程度なので、これだけでお腹を満たそうと考えると物足りなさはありますが、この一皿が税込でお値段 600円ですからね…「なるべく値上げしないように、昔からの値段を守ろうとしてきたんだろうな…」というお店の気遣いが感じられます。量が足りなければとんかつ乗せバージョンのセイロンカツ(お値段 税込750円)や、セイロンカツに目玉焼きを乗せた裏メニュー「テリスペ」なるものもありますし、セイロンライスとは別におかずをつけても1500円以内に収まるので、ガッツリ系の人のランチとしても十分にイケるのではないでしょうか?
ニューライトのその他のメニュー例(値段は税込)
- ハイシライス 650円
- オムライス 650円
- トンカツ 700円
- ハンバーグ 750円
- グリルチキン 950円
- エビフライ 950円
- ポークチャップ 1000円
その他、ランチタイム(11:00-15:30)にはお得な各種セットメニューもあります…
セイロンライスを食べたければ、できるだけ早めの訪店を…ニューライトへのアクセスは、最寄り駅の近鉄線・大阪難波駅から徒歩5分
こんな感じのニューライトの名物メニュー・セイロンライス…もしあなたも興味があると言うならば、できるだけ早めの訪店を僕はおすすめします。というのは、こんなことを言っては失礼に当たるかもしれませんが、ご主人含めてスタッフさんがみんな見た目かなりのお歳で頑張っておられて、今後いつまで営業を続けてくれるかわからないからです。
もはや大阪にあるアメ村のソウルフードとも言うべき存在のニューライトのセイロンライス、このままずっと食べ続けられるといいのですが…というわけで、全国の自称・食いしん坊にとっては、今後心斎橋・難波エリアに行くことがあれば、このお店への訪問はマストです。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
ニューライト (食堂 / なんば駅(大阪メトロ)、大阪難波駅、JR難波駅)
昼総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒542-0086 大阪府大阪市中央区西心斎橋2丁目16−13
電話番号:06-6211-0720
営業時間:11:00-19:30(土日は18:30閉店)
定休日:不定休
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
大阪メトロ四つ橋線・四ツ橋駅や大阪メトロ御堂筋線・なんば駅からそれぞれ徒歩8分、大阪メトロ御堂筋線・心斎橋駅からだと徒歩10分で行けます。
お店の評価に客観性を持たせるために、他のブログの口コミも紹介しておきますね…
それにカツを乗せた「セイロンカツ」を注文した。
どう見てもカレーなのだが、奥が深すぎてカレーとはまた別の食べ物に感じる美味しさ。一度ハマるとクセになる一皿。
カツも柔らかくてジューシー。あっという間に完食した。
カツは薄めで食べやすいながらも、ジューシな味わい。ソースが最初からかかっている。具としてたっぷりと煮込まれた牛肉と玉ねぎが入っている。カレーにソースをいれる昭和の味が好きな人なら、セイロンカツも間違いなくはまるだろう。
Voyage Bibliomaniac
【ミナミ】隠れた大阪B級カツカレー・ニューライトのセイロンカツP.S. 大阪で美味しいカレーをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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