京都市桂にあるステーキハウス「くいしんぼー山中」と言えば、テレビ番組で「肉好きの聖地」として崇められ、日本全国から牛肉を愛するファンが訪れブログで絶賛する名店中の名店です。食べログでも5点満点中4点以上の高評価を獲得しています。
但馬牛の血統を引き、最高の飼育環境で育てた未経産の近江牛のみを提供する同店。そんなお肉へのこだわりようですから、当然値段も半端じゃありません。ディナーメニューになると、コースお一人様10000円超えは当たり前…われわれ庶民にはちょっと手を出しにくい「雲の上」感が漂うお店です。
でも、ランチタイムとなるとちょっと事情が変わります。くいしんぼー山中では、われわれにも手が届く値段で、近江牛を使った絶品メニューが提供されるのです…
高級店だけどアットホームで居心地がすごく良い…くいしんぼー山中はこんなお店
くいしんぼー山中は、阪急京都線の桂駅から西へ15分ほど歩いた閑静な住宅街で1976年に創業。大きな一軒家を改築したような白い建物の壁に「特選近江牛steak」と書かれていて、入店する前からこれから食べられるであろう超高級肉の味に期待を大きく膨らませてくれます。
玄関を潜ると、店内はちょっと歴史を感じるウッディーで高級感を感じる内装になっていて、客席数は一直線のカウンター席10脚に4人がけテーブル席が3卓。階段を上がって2階にも客席スペースがあるのですが、僕が訪店した時には使われていないようでした。僕はカウンター席に案内されたのですが、どこに座っていても厨房の中の様子がしっかり見えるのがいいですね。肉塊からステーキをカットするところやフライパンで調理しているところ、そして最後に盛り付けしているところ…そんな様子を眺めながらこれから出てくる料理を想像するのは、カウンター席ならではの特権と言えるものですよね。
さて、そんな感じでその辺のステーキ専門店とは格が1段も2段も違うくいしんぼー山中なんですが、その雰囲気とは対照的に接客はすごくアットホーム。家族経営なんでしょうね…ご主人と女将さんを中心に、本当に気さくに僕たちに接してくれます。ドレスコードもないので、仮にTシャツと短パンで訪店しても大丈夫(注:決しておすすめしているわけではありません)。お金以外の部分では本当にリラックスして過ごすことができますし、せっかく高級店に行くのなら、ランチと言えども気後れせず優雅なひと時を思う存分楽しんでくださいな。
赤ワイン風味のデミグラスソースに絶妙な火加減の半熟卵…くいしんぼー山中の人気メニュー・ハンバーグランチには、実はもう1つのお楽しみが…
それでは、くいしんぼー山中で食べられる近江牛ランチメニューの中から2品をご紹介しましょう。まずはこのお店へランチに行ったら必食!と言ってもいい人気メニュー・近江牛のハンバーグランチ。このランチには、前菜のベイクドポテトからポタージュスープ、ライス、サラダと食後のコーヒー or 紅茶が含まれています…
ベイクドポテト、ポタージュスープに続いて運ばれてきた近江牛ハンバーグはこんな感じで、ドーナツ型のハンバーグの中央に半熟玉子が鎮座しています。その玉子を取り囲む肉の隙間から肉汁がじんわりと滲み出てきて、食べる前から至福の瞬間を想像できるようなビジュアルです。
では、卵の黄身を箸で崩して、続いてお肉を箸で割っていきます…
肉の堤防が壊れ、滝のように黄身がお皿に流れ出ていきます。その脇のお肉からもジュワーッと肉汁がにじみ出て、黄身の流れに合流していきます。その行き着く先は、たっぷりお皿にかかったデミグラスソースの海。このソースも大活躍してくれるのですが、その話はちょっと後で…
牛肉100%のハンバーグはどちらかというとしっかりとした造りで、箸を入れた感触からちょっと硬さが伝わってきます。でも、口の中では話が別。程よい歯ごたえがあって、噛めば口の中で近江牛の肉汁が噛み口からあふれてきます。肉の味がダイレクトに伝わりますし、赤ワイン風味のデミグラスソースが上質な風味を口の中に広げてくれます。
そしてこのデミグラスソース。ハンバーグがオーブンで焼きあがったところに、お店の人が通常より多目のソースをかけてくれるのですが、その意味するところは…
たっぷりお皿にかかったデミグラスソースと卵の黄身、そしてハンバーグからあふれてくる肉汁。これを備え付けのスプーンで混ぜて口に入れてみてください…それぞれの旨味を増幅しあい、極上のビーフシチューのようになるんです!
あとは、そのままスプーンですくって飲んでもよし、ハンバーグにたっぷりかけて食べてもよし、ご飯にかけて食べてもよし。あなたのお好みのスタイルで、至福の時をお楽しみください。
某テレビ番組で「お取り寄せ可能」と誤報が流れた曰く付きの1品…1日10食限定のくいしんぼー山中「特選近江牛ビーフカレー」
続いて2品目、1日10食限定の特選近江牛ビーフカレー(ベイクドポテトとサラダ付き)。大皿いっぱいに広がったカレールーの中に、ひと口大の近江牛がゴロゴロ転がっています…
もちろんお肉はとっても柔らかく煮込んであり、咀嚼とともに口の中でホロホロと崩れていきます。そんな感じでブランド牛肉の食感は十分楽しめますが、カレーに入れてしまうとさすがの近江牛もルーに負けてしまって、お肉そのものの味は…という印象は正直ぬぐえません。
一方、ルーはお肉の甘みが溶け込んだマイルドな味。スパイスは軽く効いている程度で、スパイシーなカレーというよりは欧風の上品なカレーという感じです。ここはやはり洋食屋さんですね。市販のレトルトカレー中辛よりマイルドなので、辛いものが苦手な人でも十分食べられると思います。
ところでこのビーフカレー…某テレビ番組で「お取り寄せ商品」として扱われた影響で、インターネット上でも取り寄せ方法についての検索がかなりの数に上っています。でも実際は、カレーを含めてギフト商品・お取り寄せ商品は扱っていませんので、ご注意ください(そもそもお店にホームページがありません)。
くいしんぼー山中の全ランチメニュー(令和6年9月現在、値段は税込)
- ハンバーグランチ 3300円
- ビーフソテーランチ 3300円
- Aランチ(エビフライ&ビーフソテー) 休止中
- Bランチ(ビーフカツレツ) 2200円
- 特選近江牛ビーフカレー 2000円
- 和風ステーキランチ 8800円
ハンバーグは夜もリーズナブルに食べられます…くいしんぼー山中へのアクセスは、最寄り駅の阪急京都線・桂駅からタクシー利用が便利!
こんな感じのくいしんぼー山中、実は夜もハンバーグをリーズナブルに食べられるって知ってました?ディナーにも「ハンバーグコース」というのをやっていて、ランチとほぼ同じ内容でお値段 税込3630円。ランチより1割ほどお値段が高くなってますが、普通にステーキを注文したら平気で1万円超えますからね…くいしんぼー山中で近江牛の味をお得に楽しむには、このハンバーグコースを活用するのがおすすめです。
それでは、お店の詳細です。
1つ残念なのは、お店が駅からちょっと離れていること。阪急京都線の桂駅から歩いても行けますが、ちょっと気合がいる距離です。桂駅東口から出る69番系統「月見ヶ丘」停留所からはすぐですが、このバスも遠回りするのでちょっと不便。駅からタクシーが一番いいかもしれません。
P.S. 京都で美味しいハンバーグをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
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