小さな町の洋食店が、まさか世界で一番有名なオムライスの店になるとは…今回ご紹介するのは、京都の先斗町でひっそりと営業するザ 洋食屋キチキチというお店。店主の幸村元吉さんによるオムライス作りのパフォーマンスがSNSで話題沸騰となり、海外に住む王様がわざわざお店にやって来たのだとか…
ザ 洋食屋 キチキチはネット予約による完全予約制。訪店時はお店からの返信メールを忘れずに…
そのザ 洋食屋キチキチですが、現在は完全予約制のお店になっています。インターネットで事前予約を受け付けているので、訪店前に必ずネットで予約を済ませておきましょう。
飛び込みで行ってもお店に入ることはできませんし、電話もパフォーマンス中は通じません。そして、ネット予約を済ませた後に受け取る返信メールが入店の際に必要になります。誤って削除してしまわないように、予約の時間まで大切に取っておきましょう。
僕がザ 洋食屋キチキチを訪れたのは、ある平日の20時頃。キチキチは1時間ごとに予約時間を設定していて、いくら前のお客さんが早く退店しても、空いた席に座ることはできません。メールでは予約時間の5分前に来るように書いてあり、そのガイダンスに従ってちょうど5分前に着くようにお店に向かいました。
さて、予約5分前にお店に着いてみると、中からフライパンで何かを炒めているような音が聞こえてきます。扉が空いていたので中に入ると、すでに4人の先客がカウンターに座っていて、オムライス作りのパフォーマンスを鑑賞中でした。時間通りに来たのにすでにパフォーマンスが始まっていたことに一瞬焦りましたが、この後他のお客さんが揃ってからもう一度やってくれると聞いて一安心…
では、ザ 洋食屋 キチキチのオムライス作りパフォーマンスをご覧ください…
僕はこの日、8客あるカウンター席のちょうど真ん中という絶好のポジションをキープ。他のお客さんが10分ほど遅れて来たので少し待ちましたが、僕の入店から15分ほどで2回目のパフォーマンスの始まりとなりました。
そのパフォーマンスの様子は、文章で語るよりビデオを見てもらうほうがよく伝わると思うので、下のビデオにまとめておきました…
上のビデオでは一部をカットしていますが、作り始めから完成まで約6分くらいですかね。特に最後の盛り付けでは3種類くらいのバリエーションがあって、自分のオムライスが完成した後もパフォーマンスを見続けてしまいました…
そんなわけで完成から数分経過してしまいましたが、肝心のオムライスはまだとろとろの状態をしっかり保ってくれていました…
では、実食…口の中に入れて真っ先に感じたのは、デミグラスソースから放たれる赤ワインの香りでした。フルーティーな香りが鼻から脳天まで突き抜ける感じで、特に最初の一口はかなり心地よいインパクトがあります。
続いてやって来たのが、ソースじっくり火を通すことで出てくる苦味成分。ワインの香りとほんのりした苦味が合わさって、庶民の味方・オムライスにちょっと高級な大人の雰囲気を醸し出しています。
そのデミグラスソースでコーティングされたライスは、フライパンの上で十分に煽られてチャーハンのように一粒一粒がパラパラ。濃厚な味ながら口の中にしつこさを残さず、後味スッキリでスイスイと喉を通っていきます。
最後にオムライスの外殻を担うふわとろ卵。外側だけ熱でしっかり固めて、中はとろとろの半熟卵…ビデオを見ても、本当に微妙なところで火加減を調節してつくられているのがわかります。舌触りもきめ細かくて、まさに職人技って感じです。
ただ、キチキチのオムライス、みんなにおすすめできるか?というと、残念ながら賛否両論ありそうです。その理由は値段にあります。キチキチの看板メニュー・オムライス、レギュラーサイズでお値段 2700円(税込)もします(ハーフサイズで1450円)。オムライス一皿のために2700円を気前よく出せる人って、そんなにいないのではないでしょうか?(僕も値段を見てヒヨってしまい、今回ハーフサイズを頼みました)
お店が明らかに高級店というならば、この値段でも納得する人は多いでしょう。でも、カジュアルな雰囲気のお店とこの値段のギャップには、戸惑う人が多いような気がします。
まあ、実際オムライスを食べてみたら、僕はこの値段でも納得できました。手の込んだデミグラスソースがたっぷり使われていますし、一皿の所々に職人の技が感じられましたので…
でも、正直言ってリピートできるお店ではないように思います。僕のように一人での夕食に使うより、特別な日に仲間やパートナーと来て楽しむのが好ましいのではないでしょうか。
メニューはオムライスだけではありません…ザ 洋食屋 キチキチへのアクセスは、最寄り駅の京阪電鉄・三条駅から徒歩5分
そんなザ 洋食屋キチキチですが、「洋食屋」を掲げているだけあって、オムライス以外のメニューもちゃんと用意されています。キチキチのメニューの一部をご紹介すると…
- 本日のクリームコロッケ 1500円
- チキンもも肉のポワレ・クリームソース 1500円
- チキンのチーズカツレツ・粒マスタード風味 1500円
- 超おすすめ!牛タンシチュー 3250円
- 超おすすめ!ビーフシチュー 3100円
どれも高級洋食店並みのお値段ですが、オムライスの味から判断すれば、他のメニューでもきっとよそでは食べられない職人技が詰まった料理を出してくれるのではないかと思います。
ちなみに、この日の僕はもう一品・本日のスープ(お値段 650円)を頼みました。この日のスープはコーンクリームスープで、牛乳の味とコーンの優しい甘さが釣り合いのとれた、これもまた高級感のある味だったことを追記しておきます。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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