それまで調理経験がなかった地方の会社員が脱サラして立ち上げたとんかつ屋が、創業たった5年で食べログとんかつ百名店の第7位を獲得…すごすぎないですか?そのお店は秋田市の新屋という場所にある、2017年3月創業のかつ丼多勝というお店。令和4年9月某日現在で食べログの星評価3.84と高評価。当然のごとく秋田では有名な行列店となり、この5年で焼肉店「生ホルモンと生ビールの店 多勝」と精肉店「肉匠 多勝」もオープンするという、秋田県内で最も勢いのある飲食店と言ってもいいくらいのイケイケのお店です。
そこまで地元の人に支持されているとんかつ屋さんを、気づかぬふりしてそのまま放っておくのはもったいない。このお店の存在を、是非とも全国の食いしん坊仲間にも知らせなければ…とまでは思いませんが、やっぱり僕は気になるわけです。というわけで、秋田滞在の最終日に時間をとって、ランチを狙ってかつ丼多勝 本店に行ってきたのですが…
来店のタイミングを外すと想定外の待ち時間が…かつ丼多勝 本店はこんなお店
僕がかつ丼多勝 本店に到着したのは、昼営業開始の30分前の10:30頃。最寄りのバス停からお店に向かって歩いていくと、閑静な住宅街に不自然な人だかりができているので、すぐにお店の場所はわかります。
この時点で僕より前に行列に並ぶ人は8名。開店30分前でほぼ一巡目の入店は確定です。でも、これより遅れるとどうかなぁ…開店時間には全部で20人を超える人が行列を作っていましたし、かつ丼多勝 本店のとんかつは低温調理なので普通よりも揚げるのに時間がかかる(この日に僕が注文したものは、オーダーから配膳まで30分くらいかかりました)ので、一巡目を逃すと想定外の待ち時間を要することになるかもしれません。
店内に入ると、左手に厨房とカウンター席が6脚、右手に4人がけの座敷席が3卓。全部で客席数20人弱の小さなお店を、若きご主人と女性スタッフ2名で切り盛りしています。
そうそう、待ち時間についてもう1つ。見ていると店内の座敷席は混雑時も相席にならないようなので、ここに僕のようなお一人様客が座ってしまうとその分多くのお客さんが外で待つハメになります。そんな事情も、もしかしたらかつ丼多勝 本店の待ち時間に少なからず影響しているかもしれません。
かつ丼多勝 本店の定食メニューはご飯、豚汁、キャベツが何回でもおかわり無料!とんかつも肉350gまで増量可能で、ボリューム満点なのが人気の理由の1つ
そんなかつ丼多勝 本店のメニューはこんな感じ…
カツ丼メニューだけでロース、ヒレ、メンチの3種類。さすが店名に「かつ丼」を掲げるだけありますな。お店のホームページによると、初めての来店の人にはまずカツ丼がおすすめなのだとか。ご飯の大盛りとおかわり自由の豚汁がついて、お値段 納得の税込1100円から。実際、この日のお客さんの半分くらいはいずれかのカツ丼メニューを注文していました。
一方のとんかつ定食メニューもロース、ヒレ、メンチ…と多彩で、とんかつの一般的な重量と同じ肉150gでお値段 税込1400円からとお値打ち価格。しかも、これら定食にもおかわり自由のご飯と豚汁、キャベツがついています。都心部ではちょっと見つけることが難しい、コスパ満点のお店ですね。そりゃあ人気になりますわ…
かつ丼多勝 本店のランチメニュー(値段は税込)
- ロースかつ丼 1100円
- メンチカツ丼 1200円
- 国産ヒレかつ丼 1300円
- 上ロース定食(150g) 1400円
- 国産特ヒレ定食(200g) 1500円
- ミックスフライ定食(国産ヒレ、メンチカツ、エビフライ、牡蠣) 1800円
- リブロース定食(250g) 2200円
リブロース定食350g:かつ丼多勝 本店の最上級メニューは、全国的に人気なあのお店と同じ「白いとんかつ」だった
今回僕注文したのは、かつ丼多勝 本店における最上級メニューのリブロース定食350g(お値段 税込3000円)。ヒレカツと迷ったんですが、やっぱりトンカツ屋に来たらガッツリいかないとな…ということで、こうなっちゃいました…
真上から見てもボリューム感が伝わる巨大なリブロースカツにご飯、豚汁…この画像でうまく伝わるかわかりませんが、衣が白くて東京の人気店・とんかつ成蔵の白いとんかつを思い起こさせます。
とんかつの断面を見ると、ミディアムレアくらいの熱の通り具合でしょうか。大阪とんかつ(旧:かつ丼 ちよ松)のリブロースかつほどの分厚さはありませんが、これでも3〜4cmくらいの厚さはあるんですよ(その分、横に大きいです)。
では、まず何もつけずにミディアムレアとんかつをいっちゃいましょう…やや衣は厚めの印象でザクッとした食感を残し、その下にあるリブロースからはご想像通りの肉のジュースが…こんなの、まずいわけないじゃないですか。ほんのり甘く、しつこさを全く感じさせない千葉県産のブランド豚・林SPF豚…これから多くのとんかつ屋さんでお目にかかれそうな気がします。
このとんかつに用意された調味料は甘口濃厚なとんかつソースとわさび、岩塩、柚子胡椒…
そして箸入れの上に置かれた醤油、硫黄風味のピンクソルト、コチュジャン、胡椒入り食塩、七味の9種類。これらの調味料とレモン汁、マスタードを使って、いろいろと味のバリエーションを楽しめます。とは言っても、全部試してみてやはり僕は岩塩と柚子胡椒に落ち着きましたけどね。元々味付けなしでも楽しめる肉質、余計な味付けをして味を壊すのはもったいないです。
あえて一つだけ残念だったことを挙げると、豚汁の中に豚肉が入っていませんでした(涙)。まあ、味噌汁に豚の旨味のエキスがしっかり溶け込んでいたので、ちゃんと豚汁の味はしたんですが…それはさておき、秋田でも白いとんかつが楽しめるって…実は秋田って密かにすごいグルメシティーなんじゃないの?と思ってしまいます。まだまだ行きたいお店がいくつかあるし、また日を改めて秋田に遊びに来ることにしようっと。
全品テイクアウトにも対応!かつ丼多勝 本店へのアクセスは、JR奥羽本線・秋田駅から秋田中央交通バス新屋西線に乗り換え朝日町バス停下車、徒歩2分
そんなかつ丼多勝 本店では、すべての料理でテイクアウトに対応しています(前日までの電話予約がベターとのこと)。実際、僕の滞在中もテイクアウト用のとんかつを同時進行で揚げていて、地元の人たちの多くは自宅にお持ち帰りして楽しんでいるようでした。
テイクアウトだとさすがにレアとんかつは楽しめなくなってしまうような気がしますが、それでもかつ丼多勝のとんかつがボリューム満点であることに変わりありません。僕たち旅行者の立場からすると市街地から少し遠出することになるので、とんかつloverの人ならランチを食べに行った後に夕食用でお持ち帰り…なんてことをやる人いるのかな?
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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