ちょっと小腹が空いた時にスーパーやコンビニで買って帰るみたらし団子…そのみたらし団子は京都の下鴨神社前にある加茂みたらし茶屋という甘味処の発祥です。みたらし団子の「みたらし」とは下鴨神社境内にあるみたらし池(御手洗池)に由来していて、みたらし池に浮かぶ泡をイメージして作られたのがみたらし団子というわけです。
そんな歴史的背景のあるみたらし団子の元祖ってどんなものか、ある時ふと興味を持ってお店に行ってみたのですが…
加茂みたらし茶屋はSnow ManがYouTubeで紹介した創業100周年の老舗甘味処…わらび餅やあんみつなど和の甘味メニューが充実
加茂みたらし茶屋は創業1922年の老舗の甘味処で、今年でちょうど創業100周年になります。京都でも有名な団子屋さんの1つで、最近ではジャニーズアイドルのSnow ManがYouTubeでお店を紹介したことでも知られています…
店内には売店とイートインスペースがあって、客席は全部で30人分くらいはあるでしょうか。狭いながら雰囲気の良い庭には和風のテラス席もあって、和服を着ているときにはハマると思います。天気が良い時にはテラス席の争奪戦になるかもしれません。
そんな加茂みたらし茶屋では…
- ぜんざい 1000円
- あべかわ 700円
- 磯まき 700円
- わらび餅 600円
- フルーツみつ豆 700円
- 白玉クリームあんみつ 800円
- 抹茶(季節の生菓子付き) 730円
など、和の甘味メニューが充実しています(値段は税込)。どちらかというと大人向けのお店ですが、コカコーラやオレンジジュース、アイスクリームもメニューにあるので、子供連れでも何とかなるとは思います。
市販の団子とちょっと違う…これが元祖・みたらし団子の姿
僕がこの日に加茂みたらし茶屋で注文したのは計3品。まずは元祖・みたらし団子(3本でお値段 450円)をご紹介しましょう。画像はこちら…
普通僕たちが食べるみたらし団子って、大きな団子が1串に3つか4つついてませんか?比べてこの元祖・みたらし団子は小さめの団子が1串に5つ、さらに先端の1つだけ他の4つと離れています(1本だけ刺さった爪楊枝は、食べやすくするための配慮でしょうか)。
市販のみたらし団子と比べると団子の大きさがかなり小さめですが、実はこれがみたらし団子の本来の姿です。串に刺さった5粒の団子は人間の頭と両手両足を表していて、無病息災をお祈りするために神様に捧げていたのがみたらし団子の由来。つまり、市販のみたらし団子はこうした神事的な要素を取り除いてカジュアルにしたものと言うことができますね。
それはさておき、実食…お団子にたっぷりかかった醤油ダレは、黒砂糖の独特な甘みが強い一方で醤油感は控えめ。甘塩っぱい感じの市販のタレとは味がかなり違います。こんがり表面が焼かれた団子は香ばしく、表面はカリッとしていて、中はモチモチではなくしっかりとした歯応えがあります。こちらも市販のみたらし団子とはかなり違う印象ですが、元祖みたらし団子には団子に粘りがない分、食後に団子が歯にくっつかないという利点があります。
団子1粒1粒は小さいんですが、市販のものよりぎゅっと実が詰まった感じがありますし、黒糖の甘みがかなり効いているので、これだけでも結構お腹は満たされます。下鴨神社にお参りをした後は、休憩がてら加茂みたらし茶屋に立ち寄って、この元祖・みたらし団子を試してみてはいかがでしょうか?
元祖・みたらし団子には裏メニューがあった!店員さんに声をかける勇気を持った人だけが楽しめる「醤油焼き」のお味はいかに?
さて、この元祖・みたらし団子には、実は裏メニューがあるんです。その裏メニューとは、みたらし団子を醤油で味付けしてこんがり焼いた「醤油焼き」。お値段は表メニューのみたらし団子と同じく3串で450円ですが、お店のどこにも醤油焼きの存在を書いていませんし、店員さんもその存在を仄めかすことなく普通に注文を取りに来ます。
なので、この裏メニューを楽しみたければ、ちょっと勇気を振り絞って自分から「醤油焼きありますか?」と店員さんに声をかけなければなりません。その勇気を持った人だけが楽しめる裏メニューの醤油焼き、実際どんなものかというと…
こんな感じ。表メニューのようにタレはかかっていませんが、醤油色に染まった団子に焦げ目がついて、見た目に香ばしく焼けているのがよくわかります。
で、甘い黒糖ダレがたっぷりかかった元祖・みたらし団子とは違って、裏メニューの醤油焼きは焦がし醤油の香ばしさを存分に楽しめる一品。加えて、上に軽く振られた粉山椒がふわっと香ってきて、ピリッと刺激はあるものの香り的にとっても気持ちいい串団子になっています。僕個人的には、こっちの醤油焼きの方が好みですね。辛いものが苦手でなければ、ぜひ一度試してみてください。おすすめです。
京都は白味噌雑煮だけじゃない!加茂みたらし茶屋では醤油出汁ベースのお雑煮も食べられます
最後にもう一品、お雑煮もご紹介しましょう。京都でお雑煮といえば白味噌ベースのお雑煮が有名ですが、加茂みたらし茶屋では白味噌雑煮とは別に醤油出汁ベースの「すまし雑煮(お値段 650円)」も注文することができます…
こんな感じで味噌汁椀で出てくるので、ランチとしてお腹を満たすほどのボリュームはありませんが、お餅の他にも蒲鉾と麩がぎっしりと入っていて、かなり具沢山のお雑煮になっています。
中村軒や志る幸など、京都で有名なお雑煮と比べて大きく違うのは、加茂みたらし茶屋のお雑煮では焼き餅を使っていること。このお餅の焦げ目が醤油出汁に移って、焼きあご出汁のような香ばしさが口から鼻へ広がっていくんです。この香ばしさ、ホントたまりませんね。僕は鰹節が香る京都の白味噌雑煮が大好きなのですが、今回ばかりは「すまし雑煮を注文して良かったぁ〜!」と思いましたね。
みたらし団子はテイクアウトもできます!加茂みたらし茶屋へのアクセスは、最寄り駅の京阪電鉄・出町柳駅から徒歩15分
さて、今回ご紹介した加茂みたらし茶屋の元祖・みたらし団子はテイクアウトにも対応しています。お持ち帰り用は5本でお値段 税込650円。賞味期限は1日と短いですが、値段も手頃ですし、京都観光のお土産として考えてみてはいかがでしょうか?
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
JR京都駅や四条河原町方面からだと、京都市営バス205番系統北大路バスターミナル行きで下鴨神社前バス停下車が便利です。
お店の評価に客観性を持たせるために、他のブログの口コミも紹介しておきますね…
P.S. 京都で美味しいお雑煮をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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