大阪で讃岐うどん人気を支えるうどん屋さんの中で、ビジネス街の本町で連日行列をつくっている本町製麺所。黒門市場で古来からの出汁文化を伝える山長商店の直営店で、その自慢の出汁を使った讃岐うどんを武器に、本場香川県にある数々の人気店に混じって食べログうどん百名店WESTに選出されるほどの実力店です。
その本町製麺所の名物である鶏天薬膳カレーうどんを狙って、ある晴れた平日のお昼時にお店を訪問。ビジネス街のランチタイム、ある程度の待ち時間覚悟でお店に行ってみると…
本町で働くビジネスマンが殺到!本町製麺所 本店の待ち時間はどれくらい?
僕が本町製麺所に到着した12時頃、お店の前には8人の先客が行列をつくって待っていました。ここから入店まで待ち時間は約25分。讃岐うどんなので、麺を茹でるのに時間がかかるのに時間がかかることが、待ち時間が長めになる主な理由でしょうか…
もちろん、僕の後にも本町製麺所目当てのお客さんはゾロゾロとやってきます。この日も「長蛇」とまではいきませんでしたが、絶えず店外に10人前後は並んでいた感じ。なので、時間が限られている時にはちょっとこのお店はちょっと使いにくそうです。とは言っても、この程度の行列で済むならむしろラッキーかもしれません。何せ、以前心斎橋にあった系列店「本町製麺所 天 本店」は「お店のキャパを超えるほどの長蛇の行列」を理由に閉店してしまいましたから…
店内のスペースはこぢんまりとしていて、客席は厨房に沿ってカウンター席が7脚のみ。内装は割と一般的なうどん屋さんのスタイルですが、全体的に照明を落とした店内に頭の上からスポットライトが当たるような演出がされていて、若い女性にも喜ばれそうな洒落た雰囲気がつくられています。
本町製麺所のメニューは讃岐うどんだけじゃない!丼物とのセット注文が戦うビジネスマンのスタンダードな利用法
まずは、入り口すぐ右手にある券売機で食券を購入します。でも、ターゲットの「鶏天薬膳カレーうどん」のボタンがない⁈そんなバカな…ちょっと焦りました。しばらく目をウロウロさせた結果、かなり下の方にボタンを発見し、無事食券を購入することができました…
実は本町製麺所 本店の券売機が少し興味深くて、讃岐うどん各種のボタンよりご飯ものメニューのボタンの方が上の目立つ位置にあるんですよね。一番目立つところに「いくら温玉天ごはん」や「名物 炙り鴨と白葱天ごはん」、そのすぐ下の列にも「本日の定食」ほか各種定食メニューが…
これは「本町製麺所に来たら、まず飯を食え!」という、お店からの暗黙のメッセージなのでしょうか?実際、この日の男性客の多くは讃岐うどんに加えて丼を1つ付けてましたね。きっとご飯物メニューも美味いんでしょうね…讃岐うどんと丼物のセット注文が本町のビジネスマンのスタンダードな利用法なのかもしれません。
本町製麺所 本店の讃岐うどんメニュー例(値段は税込)
- かけうどん 550円
- ぶっかけうどん 550円
- 鶏天うどん 800円
- 鶏天ぶっかけ 800円
- 冷やし梅わかめきつねうどん 800円
- 牛肉温玉うどん 900円
- 熱盛牛ぶっかけ 900円
鶏天薬膳カレーうどん:本町製麺所の名物メニューはうどんとご飯で二度美味しい
それでは、今回のターゲットである本町製麺所の名物・鶏天薬膳カレーうどん(お値段 税込950円 → 980円、令和4年6月に値上げ確認)をご紹介しましょう。これには〆のコシヒカリがついてきて、最後にカレーライスもいただけるというカレー好き歓喜のメニューになっています…
うどんのトッピングも鶏天に加えて温泉卵と九条ねぎ…なかなかのボリューム感がありますね。
まずはお出汁からいただきます…かなりしっかりしたとろみがついたお出汁というか、粘度的にはもうカレールーそのものと言ってもいいくらい。クリームが入っているかのように白く濁ったこのお出汁を口に含むと、最初は「あれっ?」と思うほどカレー感がなくマイルドなのですが、少し遅れてクミンを中心としたエスニックなスパイスの香りやらピリッとした唐辛子系の辛さが押し寄せてきて、気がついたら額にじんわり汗をかいているという始末。見た目も味も本格的なスパイスカレーです、これ。その一方で、京都のカレーうどん人気店・味味香のカレーうどんやつくもうどんのとり天鶏卵カレーうどんのような和風出汁感はほぼゼロで、大阪の出汁とカレーとの融合を期待するとがっかりするかもしれません。
一方の麺は、太さは讃岐うどん級でありながら、茹で加減はかなり柔らかめ。コシではなくてもっちり感を楽しむような感じで、どちらかというと香川より京都のうどんに近い気がします。
トッピングのメインを張る鶏天は、胸肉を使ったあっさりタイプ。衣は極薄で、鶏肉にもわずかに漬けだれの味が染みているので、そのままでもあっさりといただけます。でもやっぱりカレー出汁にヒタヒタに浸して食べるのが鉄板ですよね。
麺を食べきったら付属のコシヒカリを丼に放り込んで、カレーライスとしてお出汁をすべて回収します。改めて、やっぱりカレーうどんよりスパイスカレー寄りですね、これ。粘度の高いお出汁がご飯粒1粒1粒にしっかり絡んで、欧風カレーのような感じで食べられます。たった1000円で二度美味しい本町製麺所の名物・鶏天薬膳カレーうどん、本町周辺で働くビジネスマンに人気なのがよくわかります。
梅田や天王寺、東京の恵比寿にも系列店あり…本町製麺所 本店へのアクセスは、最寄り駅の大阪メトロ堺筋線(中央線)・堺筋本町駅から徒歩4分
そんな本町製麺所の系列店が、梅田のルクア内や天王寺、東京の恵比寿でも営業しています。大阪で古くから伝わる出汁を使った讃岐うどん、どんな味がするか近くの店舗で一度試してみてください。香川名物と大阪名物の合体…こうして食べ物がどんどん進化していくのって、僕たち食いしん坊にとっては嬉しい限りですよね?
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
お店の評価に客観性を持たせるために、他のブログの口コミも紹介しておきますね…
横に添えられたわさびが嬉しいな。
葱と大根おろし、天かすはフォーマットでついてくるようです。
揚げたて舞茸天を濃い目のお出汁にジュワッとつけて、冷たいうどんとすすると、もう至福!
麺はもっちり柔らかな歯ごたえですが、コシもあります。
丼も美味しいけど、やっぱりここは製麺所。
麺がたまらなく美味しかったです。
P.S. 大阪で美味しいうどんをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
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