博多の豚骨ラーメンと言ってもお店によって様々なバリエーションがありますが、今回ご紹介する博多だるまは「濃厚豚骨」で有名なお店。福岡を飛び出して関東地方にも支店を出店しているし、全国のセブンイレブンで「博多だるま」を冠したカップ麺も販売されているので、豚骨ラーメン好きの間では全国的にもかなり知られたブランドではないかと思います。
その博多だるまの総本店は天神から少し南へ下った渡辺通近くにあるのですが、「せっかく博多に行くんだから…」と、前から興味のあった総本店に豚骨ラーメンを食べに行ってきました。お店に近づくにつれて、好きな人にはたまらない豚骨のにおいがガンガン鼻を刺激してきます…
多くの有名人が訪れてきた「芸能人御用達」のお店…博多だるま総本店はこんなお店
博多だるま総本店は昭和38年創業という、すでに60年を超える歴史を持つ博多豚骨ラーメンの老舗の1つ。昭和27年創業の元祖長浜屋とともに「博多の豚骨ラーメンをリードしてきたお店」と言っても過言ではなく、長年続く濃厚豚骨ラーメンを求めて全国どころか海外からも多くのお客さんが集まってきます。
そのお店に僕が到着したのが、とある週末の夜8時過ぎ。数年前に店舗がリニューアルしたという話でしたが、実際にお店に行ってみると昔からの古めかしさを残したというか、「本当に改装したの?」と疑ってしまうようなビジュアルで、好きな人にとってはたまらないレトロ感を携えているお店です。店内の客席数はカウンター席5脚を含めて30人分ほど。店内も比較的簡素な造りになっていて、どことなく昭和時代のチープな居酒屋のような雰囲気も醸し出しています。
そのお店の壁を埋め尽くすように飾られているのが、アスリートや芸能人などのサインの数々。プロ野球選手、有名歌手、芸能リポーター、政治家…新旧問わず、本当にたくさんのサインがありました。このサインを一通り眺めているだけで、このお店の歴史みたいなものが伝わってくるような気さえします。博多だるま本店を「芸能人御用達」として紹介しているメディアもありますが、さもありなんって感じですね。
「呼び戻し」と呼ばれるスープの製法で知られる博多だるま本店のラーメンは一体どんな味なのか?試してみた
それでは、今回僕が博多だるま本店で注文したラーメン(お値段 税込800円)をご紹介しましょう。注文してから待つこと約5分、目の前に運ばれてきたラーメンはこんな感じ…
一般的なラーメン丼と比べてかなり小さめの器で出てきました。安全ラーメンと同じくらいかなぁ。スープの色も褐色に濁っていて、他店のとんこつラーメンとはかなり見た目の印象が違います。醤油のカエシがかなり多めに入っているんでしょうか…
そんなことを想像しながらスープを一口…予想に反して塩分はそれほど感じません。というか、評判通りの濃厚な豚骨風味。それでいてすごくまろやかで、それほど豚骨臭くありません。このスープ、開業当時から60年以上守ってきたスープに少しずつ新しいスープを継ぎ足していくという「呼び戻し」と呼ばれる製法で作られているのですが、その長年の熟成により豚骨スープの味が変わってくるということなんでしょうか?だとしたら、今後も時間が経つごとにスープがより熟成されて、また別の旨味を発揮してくれるのかもしれません。
スープについてもう一点付け加えておきたいのが、表面に浮かぶ細かい泡。いわゆる脂泡というやつだと思われますが、こいつが全然脂っこくなくてクリーミー。これがあるおかげで、スープそのもののまろやか感がさらにレベルアップしているように感じます。あくまで個人的な感想ですが、博多一双の豚骨スープより博多だるまのスープの方が「豚骨カプチーノ」の表現にふさわしいと思いました。
これに対する麺は、こちらもお店独自の製麺法で作られたストレートの極細麺。今回は茹で加減を普通でお願いしたのですが、割と柔らかめでモチっとした茹で上がりになっていました。麺にはしっかり小麦感がありますが、元々の加水率が低いのか、スープを早く吸ってしまうところがあります。博多豚骨ラーメンらしく麺量が少なめなので、替え玉注文(税込150円)を前提にして素早くすすってしまうのがおすすめです。
さて、トッピングのメイン・チャーシュー。小ぶりながら3枚も入っていたのは嬉しかったですね。赤身と脂のバランスが良くて、肉肉しさもしっかり楽しめます。そのままパクリとしてもいいんですが、スープにどっぷり浸してから食べると豚の旨味が半端なくって…今回は初回訪店なので標準のラーメンにしましたが、「やっぱりチャーシューメンにすれば良かったな…」と後悔しました。
こんな感じの博多だるま本店の濃厚豚骨ラーメン、噂通りの濃厚豚骨風味を楽しめだたけでなく、ここにしかないオリジナリティも感じられて、個人的には大満足です。豚骨臭さはあるので万人ウケするものではないと思いますが、そこさえクリアできればその先に待っているものは大きいです。
やっぱり、60年以上継ぎ足しで熟成させてきたスープがすごかったですね。これだけは絶対に他所の豚骨ラーメン屋に真似のできないことですし、さらに熟成が進むとまた別の旨味を発揮してくれるかもしれないし、その意味でも今後何度も通い詰める価値があるお店なんじゃないでしょうか。
博多だるま本店のその他のラーメンメニュー(令和6年2月現在、値段は税込)
- 月見チャーシューワンタンメン 1300円
- チャーシューワンタンメン 1200円
- チャーシューメン 1000円
- ワンタンメン 1000円
- 月見ラーメン 900円
ラーメンの通販もやってます…博多だるま総本店へのアクセスは、最寄り駅の福岡市地下鉄七隈線・渡辺通駅から徒歩4分
そんな博多だるま総本店ではオンラインショップもやっていて、豚骨ラーメンの通販にも対応しています。送料が別にかかってしまいますが、ラーメン1食分が税込540円ってかなりお得じゃないでしょうか?また、楽天を利用すればふるさと納税でのお取り寄せも可能です。ふるさと納税なら条件が整えば実質タダですし、本場の濃厚豚骨ラーメンを一度自宅で試してみてはいかがでしょうか?
それでは、お店の詳細です…
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