郡山へのお泊まり出張が決まって、「美味しそうなご当地グルメはないか?」とネットサーフィンしていたときに、真っ先に僕の目に留まったのが寿司割烹 魚紋(ぎょもん)というお店。このお店は棚倉町の小判寿司、いわき市の鮨いとうと並んで、福島の三大寿司としてメディアに掲載されるほど有名な店なんだそうな。そしてその実力はもとより、東京ではありえないくらいの安さで最高級のお寿司を食べられるのだとか。
その魚紋をネットで見つけてほんの数秒、スマホを手に取って早速お店に電話をかける僕。約1ヶ月前に電話したのもあり予約は無事取れましたが、一体どんなお店なんでしょうね?正直、楽しみ半分、ビビり半分です…
老舗なのに一見さんでも気軽に入れる!郡山の名店・寿司割烹 魚紋はこんなお店
寿司割烹 魚紋は郡山駅前で40年近く営業を続けている老舗のお寿司屋さんですが、2016年11月にリニューアルオープンしたため現代風の明るく清潔感のある雰囲気のお店になっています。老舗っぽい重厚感は一切感じられず、僕のような他所から来た一見さんでも気軽に入れますね。
予約した18:30に店内に入ると、奥に向かって厨房に沿ったカウンター席が10脚。一番手前の席が僕用に空けられていて、奥はすでにお客さんで埋まっていました。そしてお店の奥には2階へ上がる階段があって、どうやら上にはお座敷席があるようですね。何かのイベントの時に、少人数で個室的に利用することもできそうです。
寿司割烹 魚紋でご主人にすべておまかせ。何が出てきたのか?そして気になるお値段は…
席について、まずは観光用リーフレットについていた無料券を使って生ビールを1杯。注文は全てご主人におまかせすることにしました。
今回のおまかせで出てきたものをこれから順番にご紹介していきますが、その前に1つお断り。今回、食レポ放棄します!なぜって、僕の言語化能力を遥かに超えるお味のものが「これでもかっ!」ってほど出てきたから。目の前にとびきり美味しい料理がでてきた時、食レポのためにあれこれ難しく考えるのってすごく損しているような気になりませんか?せっかく郡山の名店・寿司割烹 魚紋に来たのですから、まずは思う存分楽しまないと!
イカのがんもどき
まずはお通しとして、イカのがんもどき。ふわっふわできめ細かくて、口の中でイカの風味がほんのり香ります。
お刺身
お通しを食べ終えたら、すりおろしたばかりの天然生ワサビと共にお刺身が目の前に置かれていきます。
まずは兵庫県明石産の真鯛。身が締まっていてぷりっぷりです。
続いて「幻の魚」クエ。鯛と同じく身は淡白ですが、鯛より柔らかくて身に甘味があります。
金目鯛の昆布締め。金目鯛のイノシン酸と昆布のグルタミン酸の相乗効果で旨味抜群!
そして気仙沼産本鮪。左から赤身、中とろ、大トロ。やっぱり本鮪は刺身の王様。これがあるのとないのとでは気持ちの昂揚感が全然違います。
さわらの塩焼き
お刺身を食べ終えたところで、次に登場したのはさわらの塩焼き。淡白ながら身は厚く、脂もしっかり乗っているので、しっかり食べ応えがあります。
ちょっと印象的だったのが魚の焼き加減。皮全体がパリッと焼ける一歩手前くらいの焼き加減で、皮に箸を入れた時の感触が少しハードな感じになっています。その皮の感触もさわらの身の重厚さを表現するのに一役買っているかもしれません。
アオリイカ
そしてここから握りの始まり。まずは若狭湾で獲れたアオリイカ。もっちり食感のイカを塩でさっぱりいただくのですが、上に振られた柚子皮がまた爽やかで…
ホタテ
続いて出てきたのは宮城県産のホタテ。ぷりっぷりの肉厚感と独特の旨味がたまりませんな。
マグロ漬け
湯霜漬けで7時間漬けたマグロの赤身。当然ながら、回転寿司のマグロ漬けとは味が全然違います。
しめ鯖
このしめ鯖、包丁の入れ方がすごく綺麗じゃないですか?その細かな包丁さばきと同じく味も繊細で、鯖独特のクセが良い感じに抑えられ、かつ適度な酢の酸味と上手に調和して、かつて経験したことのない透きとおった上品な味になっています。
うに
ここで寿司のハイライトの1つ、うにが出てきました。北海道の道東産らしいです。もちろんミョウバン不使用の超高級品。ただ一言。甘〜い!
クエ
再びやって来た「幻の魚」クエ。基本白身で淡白なんだけど、他の白身魚にはないプリッとした食感と、ほのかな甘味が感じられます。
本鮪の中トロ
まあ見てください。シャリが見えなくなるくらい分厚い本鮪の中トロです。中トロそのものの味もさることながら、マンゴータンのようにカットされたネタの感触が口の中でとっても気持ち良くって…
いくら
続いて、直接手渡しされたいくらのお寿司。いくらが手からこぼれそうで、写真の撮影に一苦労しました。プチプチのいくらを潰して旨味たっぷりのジュースを堪能…しかしそれで終わらず、喉元を過ぎてからも有明産海苔の香ばしさがしばらく口の中に残ります。
コハダ
ここで江戸前寿司の代名詞・コハダの登場。豪華ではありませんが、高級寿司店でしか食べられない調理の難しい魚。身がキュッと引き締まっていて、酢の甘酸っぱさと独特な旨味が調和してとっても深みのある味に…
本鮪の大トロ
コハダの後ろに大トロって、もうこれ以上ないくらいのコントラスト…もうKO寸前です。もちろん中トロと比べてさらに脂が濃厚なんですが、舌の上で溶ける感じではなく、しっかり肉の食感も楽しむことができます。
豪華三点盛り
このお寿司、何と名付けたら良いんでしょうね?とりあえず豪華三点盛りとしておきました。大トロとウニ、いくらを同時に口の中へ…って、幸せ過ぎませんか?そして喉元を過ぎてから力強い海苔の香ばしさが…もう、控えめに表現しても「神の領域」ですな。
卵焼き
そしてコースの〆として出された厚焼き卵。表面の「魚紋」の焼印が印象的です。卵の味がすごく濃厚で、よっぽど良い卵を使っているんだろうなぁ…と感じます。自宅で再現できる自信、全くありません。
これにアオサの味噌汁が出てきてコース終了。お腹はもちろん、心も満タンまで満たされました。
さて、高級寿司店で値段を考えずにおまかせ注文して、最後に気になるのがお会計。上記おまかせに加えて地元郡山のお酒も堪能して、一体いくらかかったのか?この時に備えて昼間にしっかり貯金をおろして準備万端の僕ですが、やっぱりこの瞬間は戦々恐々としますね。
でも、実際にかかったお金はジャスト2万円くらい。思わずご主人に「これで良いんですか?」と聞いてしまいました。大都市圏で同じものを食べたら、最低でもプラス5000〜10000円はするんじゃないかと思います。
そもそも、お腹を満たすことだけを考えたら、お寿司ってすごくコスパの悪い食べ物ですよね。やっぱり「酢飯にネタを乗せるだけの料理」ではないんだなぁ…そのことを今回僕は再認識しました。
魚紋さんも全国各地から最高級のネタを仕入れ、仕込みにしっかり手間と時間をかけて、卓越した技術でネタを調理して、そのネタに応じて酢飯も替えて…そのすべてが口の中に入った瞬間のためになされた凄まじい努力と気配りなわけです。
なんか、今回僕は、魚紋さんの寿司に武道や書道のような「完璧を追い求めるために果てしなく続く道」みたいなものを感じましたね。これが飲み物込みで2万円って、ランチを抜いてお金を貯めてでも是非一度食べてみてもらいたいレベルだと思います。
ちなみにネット上には、寿司割烹魚紋についてこんな口コミもありました…
ランチもディナーも予約が必須!寿司割烹 魚紋へのアクセスは、最寄り駅のJR東北本線・郡山駅から徒歩3分
そんな寿司割烹 魚紋では、ランチタイムには1人5000円(税別)でいただける「魚紋の昼膳」という人気のランチコースも提供しています。ただ、昼夜関わらずすごい人気のお店なので、事前の予約はほぼ必須と考えておく方が良いでしょう。ネット予約のリンクを下に貼っておくので、もしよろしければご利用ください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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