兵庫県加西市の田んぼに囲まれたのどかな場所に、がいな製麺所という人気の讃岐うどん専門店があります。店主の水谷克也さんは、讃岐うどん界の超有名人「るみばあちゃん」が営む池上製麺所で2年間の修行を積んだ、るみばあちゃんの一番弟子と言われている人。その人が修行を終えて2006年2月にオープンしたお店は、創業から18年で食べログのうどん百名店を何度も受賞し、他府県からもツーリングを兼ねてお客さんがやってくるほどの人気店になりました。
そんなお店のことはテレビ番組やフードブログなどを通じて僕もよく知っていて、「何とかして行けないか…」とチャンスを窺っていたところ、ちょっとしたきっかけから家族でのドライブ途中にお店に立ち寄ることになりました。とにかく交通不便な立地にあるお店ですから、気軽に再訪などできません。「この1回の訪店でがいな製麺所の味を十分に堪能しなければ!」と気合満点でお店に向かいました。さて…
「香川県にはこんな感じのお店あるよね?」な素朴な雰囲気…がいな製麺所 加西店はこんなお店
我が家ががいな製麺所 加西店に到着したのが土曜日の11時過ぎ。まだランチタイムとしては少し早めの時間に着いたので行列ができるほどの混雑ぶりではありませんでしたが、さすがに車やバイクに乗って続々とお客さんやってきますねぇ。入り口をくぐってすぐのレジで注文を終えてテーブル席に着いた頃には、店内に「満席です!」の声が響いていました。その後はお店の外に結構な人だかりができていたので、12〜13時頃だとかなりの待ち時間が発生するんじゃないでしょうか。
それにしてもがいな製麺所、お店の雰囲気がいい感じですねぇ。木造の古民家の中をぶち抜いてできたスペースにテーブルと椅子を配置しただけの、この上なくシンプルな店舗の構造。香川県に讃岐うどんを食べに行ったことがある人ならわかってくれると思いますが、こんな感じの讃岐うどん専門店、香川にありますよね?わざわざうどん県まで行かなくても本場と同じ雰囲気で名店直伝の讃岐うどんが食べられる…兵庫県民や隣県の讃岐うどん好きにとっては、めちゃくちゃありがたい存在ではないでしょうか。
そんな感じでこの上なく素朴な店内には、ざっと数えたところで4人がけテーブル席が10卓と、お一人様用のカウンター席が10脚ありました。テーブル同士の間隔が広めに取られているので、店内満席状態でも全然圧迫感がありません。小さな子供連れでベビーカーを店内に持ち込んでも大丈夫そうです。加えて店外にもテラスに4人がけテーブル席が2卓あり、小さな子供どころかペット連れでも気軽に食事できそうな気がします。
バター釜たま:テレビ番組で度々紹介されるがいな製麺所の人気メニュー、実際食べてみてどうだった?
今回僕ががいな製麺所 加西店で注文したのは、テレビ番組でも度々紹介される人気メニューのバター釜たま。気になるお値段はうどん1球で税込800円ですが、今回僕は追加で300円払ってうどん特盛り(うどん3玉)で注文しています。
注文を終えてからうどんが着丼となるまで10分ちょっとの時間がかかりました。というのは、がいな製麺所ではうどんを作り置きせず、注文を受けてから麺を湯がき始めます。そのため、某全国チェーン店のように注文してササっと食べて退出…という感じにはなりません。まあ、せっかく加西まで来たんだから、少しゆっくりしていきなさい!ってことでしょうかね…
目の前に着丼となったバター釜玉はこんな感じ。これを見て僕は驚きました。なぜ驚いたかというと、その理由は麺の量ではなくてトッピング。麺3玉に増量しただけで他に追加注文していないのに、卵黄とバターが増量されて出てきたんです。これは全くの想定外。この神サービスに食べる前から感激してしまいました(ちなみに画像上の小さな揚げ物はハムカツです)。
さて、バターと卵黄を全体に馴染ませる前に、まずは出汁醤油だけで麺をすすってみましょう…表面はツルッと滑らかで、噛むともちもち食感。小麦の香りも豊かな麺です。でも、モチッとした歯応えはありながら噛み切りやすく、極太麺でありながらめちゃくちゃ食べやすいのが印象的でした。なので、今回うどん3玉で計算上麺量が約800gと、ラーメン二郎の茹で上がりの麺量に匹敵するくらいの重量があったのですが、二郎の食後感とは対照的に全然顎が疲れずペロリでした。
そしてぶっかけうどん用の出汁醤油はかなり甘口で、魚介系の出汁がガツンと来る感じ。そんなにたくさん回しがけしなくてもしっかり味がついてくれました。
出汁醤油でうどんを楽しんだ後は、卵黄を潰してバターと一緒に全体をかき混ぜて…
本来の形でいただきましょうかね。うどんをすすってみてまた驚きました。卵黄がめっちゃ濃厚なんです。麺3玉に卵黄2個なので、普通なら麺に対して卵黄が不足気味に想像してしまうと思うのですが、この卵黄は麺3玉をしっかりカバーして余りあるほど濃厚。ここに粗挽きブラックペッパーの刺激的な香りが加わって、「和風カルボナーラ」という表現がぴったりの至福の味を楽しむことができます。
前に大阪で食べたUdon Kyutaroの玉バターと見た目はほぼ一緒なんですが、味は全然違うものに感じましたね(どちらが「美味い」「まずい」の話ではなく)。その理由はやっぱり卵かなぁ?これなら確かにテレビ番組で評判になるのがよくわかります。再訪店は物理的にかなりハードですが、それでもまたチャンスを狙って加西まで来たくなりました。
【おまけ】今回のおまけは、こちらもがいな製麺所でかなりの人気となっている名物とり天(お値段 税込230円)。大きさは成人男性の手のひらくらいかなぁ。他店で出てくるような鶏天とは違った形のものが出て来ました。
このとり天を食べてみると…中身は柔らかくてジューシーなもも肉でした。下味もしっかりついていて、断面から味のついた肉汁がじんわり…うどん出汁に浸さなくてもそのままパクリと食べられちゃう感じ。うどんを食べて「ちょっと物足りないな…」という時にはこの名物とり天、おすすめです。
がいな製麺所 加西店のその他のメニュー例(値段は税込)
- かけうどん 470円
- ぶっかけうどん 470円
- 釜揚げうどん 470円
- たまご醤油うどん 540円
- 釜たまうどん 540円
- きつねうどん 660円
- 温泉たまごのとり天おろし釜たま 830円
ふるさと納税でうどんのお取り寄せも可能!がいな製麺所 加西店へのアクセスは、JR神戸線・三ノ宮駅から神姫バス山崎(宍粟市)行きで泉バス停下車、徒歩25分
そんながいな製麺所の作る讃岐うどんは、楽天ふるさと納税でお取り寄せできます。麺350gを1人前として全部で12人分とかなりのボリュームがあり、讃岐うどん専用の出汁醤油もついてくるので、これだけあれば自宅で美味しいぶっかけうどんが作れちゃいます。賞味期限が20日とやや短めなのが難点ではありますが、4人家族で食べると仮定したら6食分くらいはあっという間になくなっちゃいそうですしね…しかもふるさと納税なら条件が整えば実質タダで手に入るわけですから、讃岐うどんが好きなら一度自宅に取り寄せてみてがいな製麺所の味を試してみてはいかがでしょうか?
それでは、お店の詳細です…
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