薄暗い店内で煌々と炎をあげる紀州備長炭。そこから煙が立ち込めて、周囲は一気にスモーク状態…京都で予約困難な焼き鳥屋として有名な「馬耳東風」での一コマです。
僕も以前、予約の電話を入れて撃沈したことがあるのですが、ある日の夜ダメ元でお店に突撃したら、ラッキーなことにカウンター席が1つだけ空いていたのです…
馬耳東風|京都の中心地・四条烏丸で営業する予約の取れない焼鳥屋…その秘密は圧倒的なコスパにあり
店内は厨房に沿ってカウンター席が5脚。2階に座敷席が16人分ありますが、お店のスペース自体が狭いので、結構キツキツな印象を受けます。
そんなお店の中を、店員さんが1階、2階と忙しなく動き回ります。あまりに忙しそうで少し注文をしにくいタイミングがあるので、そこは事前に覚悟しておく方が良さそうです。
馬耳東風の焼き鳥は、定番から創作系までボリュームが半端ない…このコスパの高さが人気の秘訣
席について早速注文。焼き鳥屋さんなので、やはり焼き鳥からいきましょう。まずはメニューを見て気になったものを7本オーダー。大将が黙々と焼き始め、焼き上がった順番に次々と目の前に出されました…
1本目:きも(お値段 150円)
最初に焼き上がったのは、こちらの「きも」でした…
甘辛のタレをまとった鶏のレバーが3切れ。表面には軽く焦げ目がついていますが、中はレア状態。熱はしっかり中まで通っていながら肉が硬くならない絶妙な熱の通り加減で、歯を入れた瞬間にとろ〜っと中身が溶けていくようなレバーの食感は健在です。
2本目:つくねのカレー粉焼き(お値段 150円)
2本目は創作系焼き鳥の「つくねのカレー粉焼き」…
馬耳東風の創作系焼き鳥。注文した7本の中でもとくにボリュームがあり、画像をよく見ると、これだけ2本の串で全体が支えられています。さっぱりした肉(むね肉?)の上にまぶしたカレー粉と塩がほんのり香ります。味付けには七味がすごく良く合っています。
3本目:とり皮(お値段 150円)
3本目は定番メニューの1つ、とり皮…
脂肪分が多いので好き嫌いの分かれる部位ですが、このとり皮は余分な脂がしっかり抜けているので脂っこさを感じません。表面は香ばしく焼けていて、中は柔らか…塩が振ってありますが、さらに粉山椒を振りかけると一層風味が増します。
4本目:もも身(お値段 150円)
4本目も定番焼き鳥メニューの1つである、鶏のもも肉(もも身)…
こちらは甘辛のタレでいただきます。肉質が柔らかく、噛むともも肉の脂肪分がじゅわ〜っと肉からにじみ出てきます。
5本目:せせり(お値段 150円)
希少部位の1つである「せせり」を塩でいただきます…
肉質が柔らかく、噛むと中から脂がじんわり滲み出てきます。肉と脂のバランスが取れていて、これ一本で両方の旨味が味わえるお得な一串です。
6本目:しそ巻き(お値段150円)
6本目は、もはや定番となりつつある「しそ巻き」…
5本目に出てきたせせりの上に、梅肉としそをのせたもの。梅肉としその組み合わせはもう定番化しているような感じもしますが、脂ののった焼き鳥と梅しそのコンビは安定の旨さを発揮します。
7本目:やげん(お値段 200円)
そして最後に出てきたのが「やげん」という胸の軟骨…
画像で伝わるかどうかわかりませんが…とにかく軟骨がデカいです。それに伴って、軟骨についている肉もかなり大きいです。まずは見た目のインパクトに一本やられてしまいます。
まずは一口…軟骨のコリコリ感がたまりません。その傍の肉からは肉汁がじゅわ〜っ…軟骨を焼き鳥にしようと最初に思いついた人、誰なんでしょうね?個人的にノーベル賞あげたいくらいです。
こんな感じで7本を完食…実はこの時点で、結構お腹が満たされてしまいました。1本1本かなりボリュームがあるので、下手した焼き鳥だけでお腹いっぱい…ということも無きにしも非ず。最初からたくさん注文しすぎない方が良いかもしれません。
サイドメニューはお酒と一緒に欲しくなる定番揃い…もちろんボリューム満点
とは言え、焼き鳥だけで終わらせるつもりは毛頭ありません。改めてメニューを眺めて、〆までの道のりを考えます。
馬耳東風のサイドメニューは種類が豊富というわけではありませんが、お酒を飲んだ時に欲しくなるような定番メニューは一通り揃っているかな…と思います。下にメニューの画像を載せておきますので、参考にしてください。
このサイドメニューの中から、この日の僕は丸干、若鶏の唐揚げ、そして〆の鶏茶漬けをオーダーしました。
丸干(お値段 400円)
昔ながらの「お酒のお供」の定番で、何となく昭和的なイメージをあわせ持つ一品。独特の苦味としっかりとした歯ごたえが特徴的で、居酒屋メニューの中で貴重なカルシウム源でもあります。レモン汁もいいですが、個人的にはマヨネーズがあれば良かったなぁ…
若鶏の唐揚げ(お値段 530円)
見た目は唐揚げというより竜田揚げに近い気がします。衣が薄く、サクッとした食感よりも肉の弾力が前面に出ています。
甘いツケだれが肉にしっかり染み込んでいて、肉汁と混ざってジューシーな唐揚げです。付け合わせのレモンを搾ってもいいですが、そのままでも全然イケます。
鶏茶漬け(お値段 500円)
出汁に白濁した鶏ガラスープを使っていて、かなり濃厚なお茶漬けです。水炊きの後の〆に出てきそうな感じ。完全にお茶漬けではなくなってしまいますが、溶き卵を入れたくなってしまいます。ボリュームもあるので、確実に満腹感を得られることでしょう。
これだけ食べて総額3000円ちょっと…圧倒的なコスパのに改めて驚き。烏丸駅から近いのですぐ電車に乗って帰れるし、そりゃ何度でも来たくなりますよね。
少人数なら予約なしの突撃でもチャンスあり…馬耳東風へのアクセスは、阪急京都線・烏丸駅(京都市営地下鉄・四条駅)から徒歩
この1日で、馬耳東風がなぜ予約の取りにくい店になったのか、よく分かった気がします。でも、もしあなたが僕と同じように1人だったら、予約の合間にできた空席に潜り込めるかもしれませんよ。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
京都市営地下鉄烏丸線の烏丸御池駅からも徒歩9分の距離なので、自宅が山科や伏見にある人にとっても便利に使えます。
P.S. 京都で居心地のいい居酒屋をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
P.P.S. 馬耳東風の近くには、こんなお店もありますよ…
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