食べログのピザ百名店2021で第2位に輝いたピッツェリアが沖縄の那覇にあるって知った時、僕は少なからぬ衝撃を受けました。だって、東京や大阪のような大都市ではなく、那覇ですよ。大都市ほど多くのお客さんがいるわけではないだろうし、口コミもきっと集まりにくいはず。それなのに全国2位ですから、このお店がもし大阪にあったら全国1位でも不思議じゃない!って感じるのは、僕だけでしょうか?
そんなわけで、次に沖縄に行く機会があれば絶対に行く!と決めていたピッツェリア・バカール(BACAR OKINAWA)に行くチャンスが巡ってきて、1ヶ月前に電話で予約。全国トップクラスのピッツァがどんなものか、思いっきり期待を膨らませて夜の国際通りを歩いて行きました…
スタイリッシュな店内にも和やかな雰囲気あり…でもすごい人気なので事前の予約は必須
沖縄随一の繁華街でランチ営業なし、夜のみ営業のバカールは、スタイリッシュなバーのような雰囲気のあるお店。店内には厨房に沿ってL字型にカウンター席が11脚、4人がけテーブル席が3卓。さらにテラス席も2卓用意してあって、繁華街を行き来する通行人を眺めながら料理とお酒を楽しんでいる人もいました。
この日の僕は、夜7:30に予約を入れて訪店。当然のことながら、さすが沖縄の超人気店、店内は満席です。客層は若者を中心に幅広く、中には小さな子供を連れてワイワイ楽しんでいたグループもあって、どことなく沖縄らしさというか、お洒落な雰囲気の中にもゆる〜い感じがありましたね。
ただ、お客さんの入れ替わりを見ていると、やはり事前の予約は必須のようですね。飛び込みの来店ではほぼ確実に撃沈の目に遭いそうなので、沖縄行きの予定が決まり次第電話で予約を取ることをおすすめします。
お店でしか食べられないバカールのピッツァメニューはマルゲリータとマリナーラの2種類のみ…ワンドリンク制で別途席料がかかります
ただ1つだけ空いていたカウンター席に促されて着席。メニューを開いて注文を決定します。
バカールに来て絶対に外せないのはピッツァですが、実はピッツァメニューはマルゲリータとマリナーラの2種類しかありません。この2種類へのピッツァのこだわりは、どうやらオーナーの仲村さんの修行先である東京・中目黒の聖林館を踏襲してのもののようですね。焼き上がったらすぐに食べるのが、ナポリピッツァをおいしくいただく大前提。なので残念ながらお持ち帰りには応じていません(緊急事態宣言中は例外的にテイクアウトをやっていたようですが)。
ピッツァ以外のメニューは、スペイン料理を中心にして前菜からメイン、デザートまで数種類ずつ揃っています。値段は料理によってまちまちですが、一品1000〜3000円程度といったところでしょうか。お値段的には高級イタリアンのアラカルトメニューと同じくらいするので、正直言って高めです。加えてバカールはワンドリンク制になっており、1人1杯のドリンク注文が必要なのと、席料として1人350円かかります。
バカール自慢のピッツァ2種類を含む合計3種類を注文…食べログ全国2位のお店の実力はいかに?
この日の僕は、ナポリピッツァ2種類を含む合計3品を注文。ノンアルコールビールを片手に、カウンター右手にある薪窯内で揺れる炎を眺めながら、時間が過ぎるのをゆっくりと待ちます…
この日のバカールのフードメニュー例
- 山羊のカルパッチョ 1600円
- 秋トリュフのフリッタータ 2600円
- 夜光貝のジェノヴェーゼ 2600円
- カジキのにんにくパン粉焼 2200円
- ピスタチオのバスクチーズケーキ 1350円
豚もつのトマト煮モルシージャ入り
まずはピッツァの前に前菜としてオーダーしたのが、豚もつのトマト煮モルシージャ入り(お値段 1800円)。モルシージャとは家畜の血液を材料として加えたソーセージのことで、バカールのモルシージャには沖縄らしくヤギの血が入っているようです…
グツグツと煮えたぎったトマトスープの中央に、紫色の巨大なソーセージがドン!と鎮座。紫色の「ヤギの血入り」ソーセージは、やはり見た目にインパクトありますね…
それはさておき、実食…トマトの酸味がついた豚のもつには、ほんの少しだけホルモン特有のニオイが残っています。このニオイが苦手な人もいるでしょうが、お酒を飲むとなるとこのクセがグラスを惹きつけるんですよね…今回僕の手にあるのはノンアルなので効果は半減でしたが、これが本物のビールだったらきっとたまらんでしょうねぇ…
一方のモルシージャは僕も初体験。中身はこんな感じで、口にいれるとちょっとボソッとした感じがします。クミンを中心に香辛料がしっかり使われているので血生臭さのようなものは感じませんでしたが、逆に旨みもあまり感じなかったので「モルシージャなくても良かったかも…」という感じでした。
マルゲリータ
豚のもつ煮を完食した頃に合わせて、ご主人がピッツァの作成に取り掛かりました。先に完成したのは、モッツァレラチーズたっぷりのマルゲリータ。トマトの赤とチーズの白、そしてフレッシュバジルの緑がいつ見ても鮮やかです…
耳の部分はこんがり、中はトマトとオリーブオイルでジューシー…こんなの、絶対美味しいに決まってるじゃないですか。
このように、持ち上げると重力に抗えずに下に垂れていくとろとろの具材…トマトとオリーブオイルでジューシーだし、バジルの爽やかな香りが鼻に抜けていくし、もう至福以外の何物でもありません。でも、僕が一番驚いたのがピザ生地。薄くて簡単に熱が通ってしまうところなのに、バカールのピザ生地はもちっとした食感が焼いた後もしっかり残っているんです。
耳は香ばしく、中はもちもち。この感覚は、他のナポリピッツァ専門店でも出会った記憶がありません。もしあなたがピッツァ好きなら、沖縄に来た時には無理をしてでも食べておく方が良い一枚でしょうね。
マリナーラ
そんな感じですから、もちろんマリナーラも絶品です。マルゲリータと同じく見た目にジューシー。薄くスライスされたニンニクがギザギザポテトチップのようで、シンプルなのにどこか上品さも感じられます…
トマトの酸味にニンニクの香ばしさ、そしてオレガノの清涼感。これだけでも十分魅力的なのに、ここにもちもち生地が加わったら、そりゃあもう神ですよ。これで全国2位なんですから、じゃあ全国1位はどんなもんなの?と別の意味で興味が出てきました。
実はマルゲリータとマリナーラ、この2種類だけメニューに金額が書いてなかったんですよね。お会計から逆算すると、ピッツァ1枚1500円から2000円しないくらいでしょうか。これだけ美味しいピッツァが食べられるんだから、値段的には妥当〜むしろお得だと思います。
でも、アラカルトメニューはやっぱり高いなぁ…同じ値段を取られるなら、僕は接客神レベルの高級イタリアンに行きますね。僕がこの次バカールに行くなら、注文はピッツァとドリンクだけにしようかな。でも、雰囲気的にピザだけは頼みにくいんだよなぁ…このお店。う〜ん、悩ましい…
不定休もあるのでインスタを要確認!バカールへのアクセスは、最寄り駅の沖縄ゆいレール・県庁前駅から徒歩4分
そんなバカールですが、定休日の他にも時々不定休があり、開店日がやや不安定なところがあります。せっかく本土から沖縄に行くのですから、お店のフェイスブックやインスタでスケジュールをきちんとチェックして、「せっかく行ったのに休みだった…」なんてことがないようにしたいですね。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
コメントを残す