ミート矢澤で有名な東京の黒毛和牛卸売業者・ヤザワミートが、京都に超高級焼肉店「焼肉矢澤 京都(やきにくやざわ きょうと)」をオープンしました。この焼肉矢澤(Japanese BBQ Restaurant YAZAWA)は、元々はジャパニーズスタイルの焼肉を世界に広めるべくシンガポールで誕生した焼肉屋さん。現時点でシンガポール以外にイタリアのミラン、アメリカのビバリーヒルズ、ベトナムのホーチミンでも営業していて、日本では東京駅近くの焼肉矢澤 東京に次いで2店舗目です。
さて、この焼肉矢澤 京都、普段は夜営業のみで、普通に焼肉を食べて1人1万円は軽々飛んでいってしまうような超高級店。でも、土日祝日にはランチタイムにもお店を開けてくれていて、超高級焼肉のハイライト部分がリーズナブルに楽しめる「極上おまかせ焼肉ランチ(お値段 税込8800円)」をコースメニューとして提供しています。
今回その極上おまかせ焼肉ランチをターゲットに、とある週末のお昼過ぎに電話予約して訪店。ランチで1人8800円払っても食べる価値があるものかどうか、財布にたった1枚残った1万円札を元手に検証してみることとしました…
シンガポールから逆輸入された焼肉矢澤 京都、海外の富裕層を相手にした飲食ビジネスを垣間見れます
焼肉矢澤 京都は、京都市の大動脈・四条通りの一本南側にある綾小路通り沿いにあります。お店のエントランスがブラックで統一され、かつ余計なものを一切置かず手の内を見せないようなところは、ミーハーな客を拒むというか、入ったら財布がどうなるかわからないぞ…的な、高級店独特の威圧感すら感じさせます。明らかに周囲の建物とは雰囲気が違うので、綾小路通りを普通に歩いていればお店の場所を見逃すことはまずないでしょう。
ちょっと奥まったところにある入り口をくぐると、正面に大きなワインセラーがどーん!と目に飛び込んできます。焼き肉とワインって、イメージ湧きますか?育ちの良くない僕なんかは…
と思ってしまうのですが、海外の富裕層は焼き肉にもワインを普通に合わせるんでしょうかねぇ?もしあなたが…
と思っているなら、ぜひ記事下のコメント欄にその魅力を思いっきり書き連ねていってくださいな。
それはさておき、焼肉矢澤 京都は食べログ情報で総席数が70席の、焼肉屋としては中規模くらいの大きさのお店。店内をくまなく歩いたわけではありませんが、少人数向けにプライバシーに配慮した客席の配置になっているような気がします。個室は店内に全7室。ベビーカーの持ち込みもOKとのことで、小さな子供連れの時にも安心して利用できそうです。
この日お一人様で訪れた僕は、4人用の個室になったテーブル席に案内されました。ランチタイムのピークを過ぎた時間帯もあってか比較的店内は静かで、一人焼肉に没頭することができる環境が整っていたのが嬉しかったですね。
で、席についてメニューを眺めるのですが…いやいや、凄かったですね、ワインの値段が。ボトル1本20万〜30万以上もするワインがリストにゴロゴロしているんですよ(さらに、同じくらいの値段がする日本酒も…)。もうね、あまりにも桁が違い過ぎて思わず笑ってしまいましたよ。
こちとら、たまに奮発して行く高級フレンチ・イタリアンでも恥を忍んで一番安いワインを頼む人間。ボトル1本1万円を超えるワインなんか、意図的に視界の外に追いやっているわけです。さすがに「ワイン、いっちゃえっ!」とはなりませんでしたね。海外の富裕層、恐るべし…
極上おまかせ焼肉ランチ:焼肉矢澤 京都が土日祝日のみ提供するお得なコースメニュー、実際食べてみてどうだったかというと…
それでは、この日に僕が注文した焼肉矢澤 京都のサービスランチ・極上おまかせ焼肉ランチの全容をご紹介しましょう。
このランチメニューではお店の名物・サーロインの矢澤焼きを含めて、おすすめの部位が合計7種類楽しめます。これに前菜のサラダやキムチ or ナムル、週替わりの一品料理、ライスとスープ、そして食後のデザートがついていて、焼肉をメインにしたコース形式のランチになっています。
まずは前菜のサラダから。このサラダはグリーンサラダと春菊のシーザーサラダの2種類からの選択制で…
今回はグリーンサラダを選択。中くらいの大きさの皿にこんもりと盛られた生野菜…肉を堪能する前には、野菜もしっかり摂取しておきましょう。
続いての一品もキムチまたはナムルの盛り合わせの選択制。僕が選んだのは…
キムチの盛り合わせ。辛さもニンニクも控えめで、フルーティーな風味が強い高級店の味。
この後に出てきた週替わりの一品料理は…
バーニャカウダーでした。カリフラワーや赤かぶなど彩り豊かな野菜をアンチョビー&ニンニクベースのコク深いソースでいただきます。
さて、ここからがメインの焼肉タイム。まず運ばれてきたのが下の3種類…
右上から薄切り黒タン、極上タン、ハラミの3種類。タンが2種類出てくるってことは、2つを比較してみてほしいということなんでしょうね。
というわけで、タンの食べ比べ。まずは薄切り黒タンを焼いて…
続いて極上タンを焼いて…
それぞれ口に運びます…もう、これはお店の思惑通り、全然違うとしか言えませんな。極上タンの方が明らかに柔らかく、しっかりと脂が乗っていて旨味が強いです。一方、薄切り黒タンの方は牛タン独特の歯応えがウリ。「牛タン食べてるなぁ…」という感覚はこちらの方が上ですね。
忘れてはいけないもう1切れ。もう、ここで言うまでもありませんね。ハラミ、めちゃくちゃ柔らかいです。
ここで出てきた焼肉矢澤名物のサーロインの矢澤焼き。通常メニューで1枚2500円もするやつです(ちなみに、他の肉は通常メニューで4枚出てくるそうです)。
これだけ店員さんが目の前で焼いてくれるのですが、薄切りサーロイン肉の両面を軽く炙って…
卵黄ととろろ芋が入ったすき焼き風の割り下につけていただきます…ああ、至福の瞬間。肉の柔らかさ、脂が焦げた香ばしさ、そして豊富な肉汁の旨味…この一口に全てをかける!というお店の思いがダイレクトに伝わってくる気がします。僕たち食べる方も全神経を口の中に集中しておかないと、食べ終わって後悔するかもしれません。
で、この矢澤焼きのすごいところが、お肉だけじゃないんです。というのは…
この残った割り下を白ごはんにぶっかけて…
黒毛和牛の旨味が詰まった卵かけご飯(TKG)まで楽しめてしまうんです。こんなの、死んでも「まずい」なんて言えるわけないじゃないですか。もう、こいつは焼肉矢澤に行ったら必食です。
さて、まだまだ終わりではありません。お肉のおすすめ部位がまだ4種類も残っています。続いて運ばれてきたのは…
左側にあるのが上ミスジで、肩甲骨の裏側にある希少部位。右側がトモサンカクで、後ろ足の付け根にある希少部位ですね。
トモサンカクも赤身とサシのバランスが良くて美味だったのですが、上ミスジには正直驚きました。マシュマロのようにふわっふわなんです。「歯がなくても噛み切れる」柔らかさじゃなくて、弾力を感じる柔らかさ…焼肉でこんな食感が味わえるなんて、ちょっと想像できませんでしたね…
そして最後の2種類。左がカメノコで、後ろ足の付け根の部分にある赤身肉。右がリブキャップで、リブロースの最も背中側にある最高級部位です。
カメノコは舌触りが繊細な感じで、脂が少なく味はあっさり目、噛むとしっかりとした歯応えを感じます。塩ポン酢でさっぱりいただくのがおすすめ。
そしてリブキャップは、脂が甘い…これに梅肉を練り込んだわさびをつけると、その脂の甘みが一層引き立つんです。上品かつ濃厚な脂と肉の旨味…最後にこれが来るなんてニクいですね(注:親父ギャグではありません。本心です。)。
以上、お肉が全部で7種類。味に満足したのはもちろんのこと、今まで食べたことのなかった希少部位の味の違いに驚きっぱなしでしたね。ランチで8800円を失うのは経済的にはかなりの痛手ですが、内容的にはお値段を大きく上回る価値があったと思います。仲間同士で来店するのも良いですが、一人焼肉でやって来て肉に集中するのが焼肉矢澤の最も贅沢な楽しみ方ではないでしょうか。
<おまけ>流れで紹介できなかった聖護院大根のポタージュスープ。きめ細かい舌触りのスープに、甘酒の麹のような風味がふわっと漂ってきます。
お土産に「炊きたてご飯にかける焼き肉」はいかが?焼肉矢澤 京都へのアクセスは、最寄り駅の阪急京都線・烏丸駅(京都市営地下鉄烏丸線・四条駅)から徒歩3分
さて、そんな焼肉矢澤 京都では、来店のお土産として「炊きたてご飯にかける焼き肉」という名の商品を売っています(お値段 1瓶3900円)。高級焼肉店で一人焼肉を思う存分堪能した後は、その幸せを家族や友人におすそ分けしてみてはいかがでしょう?
ちなみにこの商品、同じくヤザワミートが独自開発した「秘伝のカリカリ」とセットでAmazonの通販でも購入できます。肉好きの人にプレゼントしたら、絶対に喜ばれるやつです。下にリンクを貼っておくので、興味があればぜひ取り寄せてみてください!
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 京都で美味しい焼肉をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
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