京都市の南端・中書島というやや交通が不便な場所に、つけ麺きらりという名の行列ができるつけ麺専門店があります。まだつけ麺専門店を謳う店がほとんどなかった2010年の創業で、ラーメン雑誌にも多数紹介され、食べログラーメン百名店WESTにも選出されるなど既に実績も十分。京都市南部のラーメン・つけ麺業界をリードしてきたお店と言っても過言ではないでしょう。
そんなお店のことは当然僕も前から気になっていて、たまたま日中に休みが取れた日に京阪線で南下して中書島まで行ってきました。京都の中心から離れた閑静な住宅地にある行列店、どんなお店なんでしょうか?興味津々です…
食べログ全国1位を獲得したあのお店とも深いつながりが…中書島の人気店・つけ麺きらりはこんなお店
まずは1つ誤解を正しておきましょう。このつけ麺きらりというお店、フードブログなどでは「(食べログで全国1位を獲得したことがある)俺のラーメンあっぱれ屋で修行したお弟子さんが開いた店」と紹介されることが多いのですが、実際は師匠と弟子の関係ではなく、両店主が独立前に働いていた店の兄弟子・弟弟子の関係のようです。
ただ、つけ麺きらりの店主が独立するときにあっぱれ屋へ2週間ほど勉強に行ったという事実はあって、実際これからご紹介するつけ麺もあっぱれ屋の影響を受けていると感じられる部分が多々ありますね。
さて、ある平日の10:30頃につけ麺きらりに到着すると、その時点で待ち人らしき人はゼロで、僕がポールポジションゲットとなりました。お店の案内通り、歩道の通路側に並んで待つこと30分、開店時間には僕を含めて7人が短い行列を作るという状態でした。
店内のレイアウトは一般的なラーメン屋そのもので、厨房を囲うようにしてL字型のカウンター席が全部で11脚。中では店主を含めて3人のスタッフが働いていますが、ラーメン屋にありがちな無骨な雰囲気がなく、接客もとても丁寧なので、女性のお一人様でも安心して利用できるお店だと思います。
つけ麺きらりが提供する4つの味のつけ麺…あなたはどの味を選びますか?
まずは入り口左手にある券売機で食券を購入します。つけ麺きらりのメニューはこんな感じで…
魚介豚骨つけ麺をデフォルトとして、海苔を増量したのりつけ麺と、レアチャーシューなどのトッピングを豪華にした特つけ麺の3つのグレードが用意されています。一方で味付けの方は魚介豚骨の他に自家製ラー油を加えた辛つけ、自家製カレーオイルを加えたカレーつけ、1日15食限定の海老つけの4種類の味があり、つけ麺だけで3×4=12種類のバリエーションが楽しめる…ということになります。
つけ麺専門店を名乗るだけあって、さすがのつけ麺の品揃え。さて、どれを注文しましょうか?全部試してみたいのは山々ですが、せっかくポールポジションを獲ったんだから、やっぱり行くのはアレですかね?というわけで…
つけ麺きらりのメニュー例(値段は税込)
- 魚介豚骨つけ麺 900円
- 辛つけ 950円
- カレーつけ 950円
- 海老つけ 1000円
- 塩とんらぁめん 800円
つけ麺の麺大盛りは無料、海苔増量は+100円、特つけ麺は+350円です。
特海老つけ:1日15食限定のつけ麺きらり最上級メニュー、そのお味はいかに?
今回僕がつけ麺きらりで注文したのは、1日15食限定メニューの最上級バージョン・特海老つけ(大盛、お値段 税込1350円)。注文してから待つこと約5分、目の前に現れたつけ麺は…
こんな感じ。茶色に濁ったつけ汁と、綺麗に折り畳まれた光沢のある太麺、そして奥にレアチャーシュー4枚を含むトッピング…煮卵の黄身もとろとろだし、この見た目だけで食欲をそそる要素が満載です。
では、カウンターに備えてある「きらり流つけ麺の食し方」に従って…
まずは麺を1本、そのままいただきます。表面がツルッとしていてすすりやすく、噛めば強いコシを感じると共に小麦の香りがふわり…最近、まず麺そのものを食べさせるつけ麺屋が増えてきましたね。それだけ麺に自信があるということなんでしょう。当然ながら、つけ麺きらりの自家製麺も「まずい」なんてことはあり得ません。
続いて、この麺をつけ汁に浸して食べるのですが…このつけ汁、海老の殻の香ばしさだけでなく、ミソのコクもしっかり感じられるんです。これはいい意味で驚きでした。デフォルトの魚介豚骨つけ麺のつけ汁をベースにしているのでしょうが、旨味は濃厚ながら豚骨臭さは感じず、さらに魚粉で無理やり魚介感を出したような不自然さもありません。その上で海老の風味がガツン!と…これは人気になりますよ。海老にうるさい人も納得の出来栄えじゃないでしょうか。
半分程度食べ進めたところで、味変アイテムのすだち酢を麺に投入!予想に反していきなり液がドバッと出てきたので少し焦りましたが、そんなすだち酢まみれになった麺も、この濃厚な海老風味のつけ汁はガッチリと受け止めてくれます。海老とすだちの香りが1:1くらいになっても味と香りのバランスが崩れず、お互いの風味が付かず離れずの絶妙な距離感で共存してました。海老とすだちって、こんなに相性いいんですね。これも驚きでした。
さて、これについてきたトッピングは4枚のレアチャーシューをメインに極太メンマ、半熟煮卵、雑穀米。特にこのレアチャーシューはあっぱれ屋のレアチャーシューにそっくりですね。これに加えて…
つけ汁の中にブロックチャーシューがたっぷり入っているので、肉不足に感じることはまずありません。お皿の端っこにちょんと乗っている雑穀米は〆飯用のご飯で、濃厚海老風味のつけ汁に浸して雑炊風にして食べることができます。
そして最後にスープ割。これまでに濃厚な海老と豚骨の風味に舌がやられてしまったからか、この割スープ自体にはほとんど出汁感を感じませんでしたね。濃度的には一番出汁くらいでしょうか。それでも、元のスープが非常に良い出来なので、それを薄めて飲むだけでも十分美味しく感じられます。スープの最後の一滴まで満足して完食。これはリピートに十分値する一杯だと思います。
お土産に肉まんはいかが?つけ麺きらりへのアクセスは、最寄り駅の京阪電鉄・中書島駅から徒歩3分
さて、そんなつけ麺きらりでは、つけ麺と同じ材料を使って作った魚介豚骨肉まん(冷凍)を販売しています。近鉄伏見駅前にオープンした2号店「きらりの肉まん」の商品で、3個入りでお値段 税込750円。食べログの口コミを見ても、好意的な書き込みが多いです。ホントは店内で蒸したてが食べられるとすごく嬉しいんですけどね…それはともかく、つけ麺だけでは物足りなく感じているなら、冷凍肉まんのお持ち帰りも考えてみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 京都で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄ってみてください…
コメントを残す