ある日「ブラックカレー」なる食べ物があると知って、どんな味がするのか気になって、その発祥のお店である三重県津市の東洋軒 本店にいってきました。このブラックカレーは川喜田半泥子という陶芸家の要望によって作られたというものなのですが、この川喜田半泥子という人は「東の魯山人、西の半泥子」と、北大路魯山人と並んで称されたスゴい人らしいですね。
そんな由緒あるブラックカレーがどんなものかを楽しみにしながら、とある日のランチタイムにお店を訪問したのですが、そこでさらに興味をそそられるカレーがメニューにあるのを発見したんですよね。そのカレーがどんなものなのか?この後ご紹介していきますので、このまま最後まで記事をお読みください…
宮内庁御用達の老舗洋食店の出張所として創業…レストラン東洋軒 本店はこんなお店
東洋軒 本店は、三重県津市の中心部にあたる津城跡のそばにお店を構えています。このお店は元々は東京東洋軒という宮内庁御用達の洋食店(現在も西洋御料理 東洋軒の店名で赤坂で営業を続けています)の出張所として昭和3年に創業したという歴史があります。その東京東洋軒は創業が明治22年とのことなので、そこから数えればなんと今年(令和7年)で創業136年!もう、老舗の中の老舗って感じですよね。そして何よりも、かつての「宮内省御用達」…明治から昭和初期にかけての皇室の方々が食べてきた料理と同じものを今も食べられるなんて、想像するだけでワクワクしませんか?
それはさておき、東洋軒 本店は2階建ての構造になっていて、食べログによると店内の客席数は1階と2階を合わせて全135席もあるようです。店内にいると昭和初期のレトロ感とハイカラさがしっかりと感じられて、非日常的な雰囲気を楽しめます。お店の2階には少人数から最大70人まで対応できる個室があるようなので、小さな子供連れから宴会まで様々な用途で利用できそうです。まあ、僕が訪れた時のお客さんは地元のマダムばっかりでしたけどね…
超高級ブランド牛の松坂牛がゴロゴロと…東洋軒 本店でブラックカレーの最高峰・ロイヤルブラックカレーライスを食す
それでは、この日の僕が東洋軒 本店で注文した「興味をそそられる」カレーをご紹介しましょう。そのカレーは、元祖ブラックカレーに超高級ブランド牛の松坂牛をふんだんに使ったロイヤルブラックカレーライス(お値段 税込3630円)。まさかここで松坂牛にお目にかかれるとは…という感じで、条件反射的に注文を決めてしまいました。
注文してから待つこと約5分、まずは目の前にピクルスが運ばれてくるのですが…
このピクルス、何だかカラフルですよね…でも、小さなトングが一緒に出てくるということは、このピクルスを後に出てくるカレー皿に移して食べるということかな?
そしてさらに待つこと5分ちょっと、ロイヤルブラックカレーライスが目の前に運ばれてきました。ライスとルーが別々で出てくる昔の高級カレーのスタイル。そしてやはり先ほどのピクルスは、一般的なカレーでいう福神漬けの役割を担うものでしょうね。
それでは、このグレイビーボートに入ったルーをカレー皿に移していきましょうか…
とりあえず盛り付けがヘタクソなところは傍においといて…ブラックカレーなのでルーが黒いのは当然ですが、肉の大きさと量がすごすぎないですか?率直に言って、肉とルーのバランスがおかしいです。実際「カレーライスの具材の牛肉」ではなくて「カレーソースがかかった牛肉料理」って感じでしたから。カレーライス一皿に税込3630円って「上級国民対象のメニューかよ?」と思ってしまいますが、超高級ブランド牛の松坂牛がこれだけたくさん入っているのなら、この一皿3630円はむしろ「安い!」と感じてしまいます。
まあ、カレールーの中に完全に浸かってしまっているので、松坂牛そのものの味はわからないんですけどね。この辺は京都のくいしんぼー山中で食べた特選近江牛ビーフカレーと同じで、そこを期待するのであれば「じゃあステーキにすればいいじゃん!」って感じなんですけどね。でも、期待通り、肉はこの上なく柔らかいです。高級肉でなければ感じられない「歯がスーッと通る」ほどの柔らかさと弾力…ルーの影響もあって脂っぽさはほぼ感じられないし、「めちゃくちゃ高級な肉を食べている」という実感は十分すぎるほど感じられます。
そしてその松坂牛にかかったカレールーは、最初かなりスパイシーなのかな?と思っていたんですが全然違いました。すっごく濃厚なコクをもったまったり欧風カレー。きっと松坂牛の牛脂がここにたっぷりと溶け込むことによって、猛烈なほどのコクがこのカレーに備わっているんでしょう。気になる辛さは僕の舌ではほとんど感じず、全部食べ終わった頃に少しだけ舌に熱さを感じた程度。辛いものが苦手な人や小さな子供でも問題なく食べられるんじゃないでしょうか。でも、子供に食べさせるよりは自分で食べたいですよね?
こんな感じで、松坂牛入りのロイヤルブラックカレーライスに大満足して東洋軒 本店を退店。三重県の関係者には大変失礼な話に聞こえるかもしれませんが、まさか三重県でこんなものを食べられるとは思いもしませんでした。これはカレー好きにとっては「津市に行ったら必食」の食べ物でしょうね。ただ願わくば、肉の量をそのままでルーをもうちょっと増やしてほしいなぁ…
東洋軒 本店のその他のメニュー例(値段は税込)
- 松坂牛カツレツ100g 8140円
- ビーフシチュー 6600円
- 国産牛の赤ワイン煮込み 5280円
- 海老フライ 3300円
- 松坂牛100%ハンバーグステーキ120g 3080円
- カニ入りクリームコロッケ 1980円
- ブラックカレーライス 1650円
レトルト版のロイヤルブラックカレーを購入できます…東洋軒 本店へのアクセスは、JR紀勢本線・津駅から三重交通バス52系統椋本線に乗り換え三重会館前バス停下車、徒歩4分
そんな東洋軒 本店では、レジのところでレトルト版のブラックカレーを販売しています…
標準のブラックカレーだけじゃなく、今回僕が食べた松坂牛入りのブラックカレーも売っていて、気になるお値段は税込で2700円。自宅でご飯だけ用意すれば、お店で食べるより1000円近く安く超高級カレーが楽しめます。贈り物としてカレー好きの人にプレゼントしたら、きっとめちゃくちゃ喜ばれると思いますよ。お店のオンラインショップから通販でのお取り寄せもできるので、気になったらぜひ一度試してみてくださいな。
それでは、お店の詳細です…
東洋軒 本店 5点満点中
住所:〒514-0033 三重県津市丸之内29−17
電話番号:059-225-2882
営業時間:ランチ 11:00-14:30、ディナー 17:00-21:30
定休日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日が休日)
駐車場:あり
クレジットカード払い:可
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