群馬県高崎市って「パスタのまち」と呼ばれているらしいですね。なにしろ高崎市が公式ホームページで「パスタのまち高崎」と自称しているくらいなので、きっと高崎市民のパスタへの思い入れはものすごく深いものがあるんでしょう。町おこしの一環として来場者の投票でパスタNo.1を決める「キングオブパスタ」というイベントも毎年行われていて、高崎市内のイタリア料理店がパスタの技術を競い合っているんだとか。
そんな高崎市民のパスタ愛に火を付けた店とも言える、昭和43年創業の老舗イタリアンレストラン・シャンゴが今回のターゲット。少なくとも高崎市民なら知らない人はいないくらいの、地元の超人気店です…
殺風景なエリアに佇む居心地のいいイタリアンレストラン…シャンゴ 問屋町本店はこんなお店
シャンゴ 問屋町本店があるのは、高崎市の中心部から北へ4kmほど離れた、その名の通り問屋街。最寄り駅で列車を降りると問屋街独特の殺風景な景色が広がっていて、お店に向かって歩いていても市民より業者さんらしき人とすれ違う方が多い、1人で歩くにはちょっと気が引けるようなエリアです。
僕がお店に着いたのは日曜日のランチタイム真っ只中の12:30頃だったのですが、当然の如く店内にある57席分の客席は満席で、前室に置いてある記名帳には18人の先客の名前がありました。一応食べログのページには「予約可」と書いてあるんですが、どうやらランチタイムに予約をして来店している人はいなさそうです。記名帳が出ているわけですから、そりゃそうですよね。
この状態から待ち時間20分ほどで店内へ…建物の年季は感じられますが、天井が高く開放的で、洋風レストランのちょっと背伸びした雰囲気があって居心地はいいです。実際は小さな子供も全然OKのファミレス的なイタリアンレストランなんですけどね。子供の頃にこんなお店に連れて来られていたら、きっといい思い出として記憶に残っているだろうなぁ…このお店の雰囲気だけでも、子供がいたら「また行きたい!」とせがまれるようなお店だと思います。
「シャンゴ風」と「ベスビオ」が2大名物!30種類もあるシャンゴ 問屋町本店のパスタメニューから、あなたは何を選びますか?
さて、この辺でメニュー紹介といきましょうか。シャンゴ 問屋町本店のメニューは、パスタのグランドメニューだけで30種類あります(実はスープパスタの発祥がこのシャンゴ 問屋町本店という説あり)。パスタ以外にはハンバーグとピッツァが数種類ずつ、さらに月替わりメニューや休日限定ランチメニューも用意されています。
これらのメニューのうち、「シャンゴ風」と「ベスビオ」がシャンゴの2大名物とされていて、これらのソースは商品化されていてレジ横で購入することができます。これら2つのパスタはケンミンショーや帰れマンデーなどの人気テレビ番組で何回も紹介されているので、もうすでにあなたもご存知かもしれませんね。
となると、僕にとっての大きな問題は、この2つの人気メニューのうちどちらを注文するか…両方注文しちゃってもいいんですが、シャンゴのパスタはデカ盛りメニューとしても有名なんですよね。う〜ん…とメニュー帳を眺めながら迷うこと数分、名案が思い浮かびました。実は、この問屋町本店から徒歩圏内にシャンゴ 問屋町支店というお店があるんですよね。もし問屋町本店でパスタを食べて満腹にならなかったら、問屋町支店に行ってもう一方のパスタを食べればいいや!そう心に決めて、店員さんに声をかけて注文を済ませました…
シャンゴ 問屋町本店のメニュー例(値段は税込)
- 特製ソースのナポリタン Sサイズ850円〜
- ペペロンチーノ Sサイズ850円〜
- カルボナーラ Sサイズ920円〜
- ボンゴレ Sサイズ920円〜
- ペスカトーレ Sサイズ920円〜
- イカスミ Sサイズ960円〜
- 渡りガニのグラタンスパゲッティ Sサイズ980円〜
シャンゴでは容器代別でテイクアウトにも対応しています。
シャンゴ風:自ら「群馬の代表パスタ」と謳うシャンゴのおすすめパスタ、そのお味はいかに?
今回僕がシャンゴ 問屋町本店で注文したのは、2大名物メニューの1つ、シャンゴ風(Mサイズ、お値段 税込1080円)。写真付きのメニュー表にデカデカと「群馬の代表パスタ」と書かれていて、お店からのおすすめ熱がひしひしと感じられます。
注文してから待つこと約15分、シャンゴの名物メニューの1つ「シャンゴ風」が目の前に運ばれてきました…
ダークブラウンのミートソースにデフォルトでチーズがかかっていて、さらにトンカツが1枚トッピング…これを見た瞬間、僕は京都市民のソウルフード・キッチンゴンのピネライスを思い浮かべました。チャーハンとパスタの違いはあれど、メニュー開発のアイデアとしては近いものがあったんでしょうね。「あれもこれも食べたい!」という無尽蔵の食欲にしっかり応えてくれるメニューになっています。
その一方で、「デカ盛り」とのネットの口コミで注目していたボリュームについては、ちょっと期待外れでしたね。だいたい、メニュー帳を見ていてもSサイズ(150g)とMサイズ(200g)の2種類しかないし…「なんで大盛りサイズないんじゃ!」って感じ。でも、この時の僕は知らなかったのですが、実際は裏メニュー的にLサイズ(250g)、LLサイズ(300g)というのも注文できるみたいですよ(注:重量は乾麺の状態でのもの)。ならば、LLサイズを頼めば「デカ盛り」と言えるくらいの量は出てくるでしょう。
それはさておき、実食といきましょうか…パスタの上にかかったミートソースは思ったよりねっとりしていて、パスタにしっかりと絡んでいます。このソースはトマトソースベースではなく、どうやらデミグラスソースがベースになっているようですね。子供でも食べられるような甘口で、挽肉とにんじんのみじん切りが口の中でゴロゴロと感じられて、赤ワインの芳醇な香りが鼻にふわっと漂ってきて…全体的な味付けもややこってり目で、強いインパクトとして記憶に残る味。普段関西圏に住んでいる僕からすると少し味が強すぎるような感じもするのですが、群馬県出身の芸能人が「群馬県民はしっかりした味付けのものが好み」というような発言をしていたので、それを思い出して「なるほどなぁ…」という感じでした。
これに対するパスタは「高崎スパゲッティ」と名付けられた自家製パスタのようですね。一般的なスパゲッティの太さよりやや細めで、茹で加減はアルデンテを通り越して柔らかめになっていますが、決してくたくたに茹で上がっているわけではなく、もちもち食感を最後の1本まで楽しめます。
そしてトッピングの薄切りロースカツ…脂身を最初から取り除いてくれていたのか、思ったよりサラッと食べられました。まあ、実際食べてみたら「パスタにとんかつ要る?」と少し疑問の残る感じのトッピングではありましたが(注:あくまで組み合わせの問題で、「まずい」って意味じゃないですよ!)、その遊び心はすごく好きですね。
こんな感じのシャンゴ 問屋町本店の名物パスタ・シャンゴ風、見た目も味もインパクトがあって、「確かにテレビ受けしそうだな…」と感じる一皿でした。個人的な味覚にはそれほどハマりませんでしたが、関西とは違う味の嗜好やとんかつ乗せのアイデア含め、面白いと感じる部分はありますね。群馬県民のソウルフードの1つとも言えるメニューですから、あなたに今後群馬を訪れるチャンスがあれば、一度トライしてみるのもいいと思います。群馬県民との会話のネタにもすごくいいと思いますし…
前橋南店、前橋石倉店、Due伊勢崎店など群馬県内で全8店舗…シャンゴ 問屋町本店へのアクセスは、最寄り駅のJR両毛線・高崎問屋町駅から徒歩15分
そんな人気イタリアンレストラン・シャンゴは、問屋町本店の他にも前橋南店、前橋石倉店、Due伊勢崎店など、群馬県内で全8店舗営業しています。地元では知らない人がいない高崎パスタの先駆けのお店、群馬に行くことがあったら一度試してみませんか?特にここのスパゲッティは群馬に行かないと食べられないものなので、パスタ好きならチェック必須です。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
シャンゴ 問屋町本店 (イタリアン / 高崎問屋町駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
住所:〒370-0006 群馬県高崎市問屋町1丁目10−24
電話番号:027-361-5269
営業時間:11:00-21:30
定休日:月曜日
駐車場:あり
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
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