京都できしめんを食べるなら【更科 本店】実際どう？

僕が小学生の頃にやたらときしめんにハマっていた時期があって、親に連れて行かれたうどん屋では必ずきしめんを注文していたのを記憶しています。でも、いつの頃からかパッタリときしめんを食べなくなって（別に飽きたとかいうわけではないのですが…）、それ以来大人になってもきしめんを食べに行くことはなくなってしまいました。

そんなわけで、かれこれ10年以上もきしめんとはご無沙汰だったのですが、ある日の昼過ぎにこのお店の前を通りかかった時に「久しぶりにきしめん食べてみよっか…」という気分になって、新京極通にある更科 本店に入店しました。「更科」って蕎麦のイメージが強いのですが、このお店はきしめんで有名なお店なんですよね…

実は外国人旅行客にも結構人気…更科 本店はこんなお店

更科 本店は明治7年に創業と、今年で創業150年の京都でも老舗の部類に入る歴史の長いお店。創業者が名古屋の出身で、創業当時から蕎麦やうどんに加えてきしめんを売り出して現在に至ります。ただ、京都できしめんが受け入れられるまではめっちゃ時間かかったみたいですね。現在6代目のご主人がお店を切り盛りしていますが、先代の5代目がきしめんを前面に打ち出すことにしたことがきっかけで、今の「更科 本店と言えばきしめん」というイメージができあがったと言うことができます。

お店は歴史を感じる古い木造の建物で、店内にいるとずっと昔にタイムスリップしたかのような気分に浸ることができます。そのレトロ日本の雰囲気がウケているのか、実は外国人旅行者にも結構人気で、店頭に一団が人だかりを作って入店待ちをしていることもしばしばありますね。客席数はテーブル席と小上がりの座敷席を含めて全部で32席。店内にお出汁の香りがほんのり漂っていて、注文した後の待ち時間もワクワクしながら楽しむことができますよ…

僕の持つきしめんのイメージとは違うけれど…更科 本店の看板メニュー・きしめん、実際食べてみてどうだった？

それでは、この日の僕が更科 本店で注文した看板メニューのきしめん（うどんやそばにも変更可、お値段 税込800円）をご紹介しましょう。注文してから待つこと約10分、目の前に運ばれてきたきしめんはこんな感じ…

片手に乗るくらいの小さめの丼から、鰹節の香りがふわりと漂ってきます。トッピングは細長くカットされた油揚げ2枚に花がつお、九条ねぎと3種類あるんですが、ねぎの量が他の2つと比べてかなり少なかったのは物価高の影響？それとも、何か別の理由があるんですかね？

まあ、それはさておき、早速麺を中から引っ張り出してみましょうか…僕のイメージとは違って、1cmほどの幅で薄くひらひらした極薄麺でした。「確か名古屋のきしめんは、もっと麺のつくりがしっかりしてるよな…」と思いながら食べてみたのですが、ツルッとシルキーな口当たりで、極薄の麺ながら噛むと歯応えを感じます。個人的に驚いたのが、極薄麺なのに箸で引っ張っても麺がちぎれないでしっかりとついてくるんです。「この麺にはすごい工夫がされているんじゃないか？」と直感的に感じました。

で、一方のお出汁は見た目に透明感を感じる関西風のお出汁なんですが、味は割と強めに出ています。削り節の出汁感もしっかりあって、しかも全然雑味がなく、シンプルなんだけど分厚い味とでも言いましょうか…こちらも小さい頃に食べたきしめんのイメージとは違いますね。麺もお出汁も京都の人に向けてアレンジした感じになっていますが、これが見事にどハマりしています。

そしてトッピングの油揚げですが、こいつにも驚きました。初めの方は気にならなかったのですが、後半になるとお出汁を中に吸ってめっちゃ分厚くなるんですよ。その厚さ、1cmを楽々超えてました。誇張抜きでステーキ感覚で食べられました。中から甘辛の煮汁がジュワーって出てきて幸せな気分になれるし、このお揚げは大堀史上No.1と言ってもいいかもしれません。

こんな感じの更科 本店のきしめんですが、最後にもう1つのサプライズ。器は小さいんですが、麺がめっちゃ入ってます。別に大盛り指定したわけではないんですが、ラーメンで言うと普通に1.5玉くらいの麺は入っていたように思います。なので、このきしめんを食べきれれば普通にお腹が満たされますよ。この一杯が税込でたったの800円って、物価高のこのご時世で僕には救世主のような存在に思えますね。

更科 本店のその他のメニュー例（値段は税込）

• にしんそば　1150円
• 親子なんば　950円
• 衣笠丼　850円
• ざるきしめん　800円
• きつねうどん　800円

お持ち帰り用きしめんの販売もやってます…更科 本店へのアクセスは、最寄り駅の京都市営地下鉄・京都市役所前駅から徒歩5分

そんな更科 本店では、お持ち帰り用きしめんの販売もやっています…

めんつゆが1個350円、ゆで麺が1個150円（ともに税込）なので、お持ち帰りにすると店内で食べるよりずっとリーズナブルに食べられます。容器を持参すればさらに50円引き。これらをフルに活用すれば、お店で食べる金額の半分ほどの値段できしめんが食べられる計算になりますね。こんなにお得に食べられるなら、近くで食べられる時はぜひ活用したいですね。

それでは、お店の詳細です…

P.S. 京都で美味しいうどんをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…