かつて京都で「伝説」と言われたらーめん杉千代で店長を務めていた人が独立して、2002年にラーメン京都てんぐを創業しました。今ではそのらーめん杉千代が復活して四条河原町で営業していますが、それまではこのお店が杉千代のDNAを継ぐ唯一のお店として、かつての杉千代ファンの受け皿になっていました。
僕はかつての杉千代の味を知らないのですが、伝説とまで言われたラーメンがどんな味だったのか、1人のラーメン好きとしてすごく気になっていたわけです。なので、このラーメン京都てんぐ 常盤店には機会があればぜひ行ってみようとずっと思っていて、ちょうど太秦で用事ができた冬のある日にあわせて念願の訪店となりました。さて…
一見目立たないけれど結構な人気…ラーメン京都てんぐ 常盤店はこんなお店
僕がラーメン京都てんぐ 常盤店を訪れたのは、とある週末の午後2時頃。JR太秦駅方面から丸太町通を東に歩いていくと、最近のラーメン屋にありがちなギラギラした感じのない、素朴な店構えのお店が右手に見えてきます。
空気の冷たい冬の日に素朴な雰囲気の飲食店を見るとホッと落ち着くのって、僕だけでしょうか?誰もが羨む行列店で人気メニューを食べるより、ほっこりとした雰囲気で温かいものを食べる幸せ…お店に着いた時、そんなささやかな幸福感が得られそうな気がしてちょっと嬉しくなりましたね。
食べログによると、ラーメン京都てんぐ 常盤店の店内にはテーブル席・座敷席合わせて客席数が38席。ラーメン屋としてかなり広めなお店を、ご主人含めて3〜4人のスタッフで切り盛りしていました。この日は待ち時間なくすんなり席に着けたものの、午後2時過ぎという中途半端な時間でも半分くらいの席はお客さんで埋まっていましたね。その後も絶えずお客さんはやって来るし、一般的な客席数10席程度のラーメン屋に換算するならば、このお店も行列店と同じくらいのお客さんを集めていることになるのではないでしょうか。そう考えると、このお店は一見目立たないけれど結構な人気のあるお店と言うことができますね。
背脂醤油だけでなく、塩ラーメンや味噌ラーメンも…ラーメン京都てんぐ 常盤店のメニューはこんな感じ
そんなラーメン京都てんぐ 常盤店のラーメンは、らーめん杉千代と同じく背脂醤油ラーメンが中心なのですが…
- てんぐラーメン 820円
- 塩ラーメン 820円
- みそラーメン 820円
- チャーシューメン 980円
- キムチラーメン 880円
- 豚キムチラーメン 950円
- 豚角煮ラーメン 1200円
こんな感じでトッピングのバリエーションが楽しめるだけでなく、塩ラーメンや味噌ラーメンも食べられるようになっています(値段は税込、ラーメン大盛りはプラス100円)。お値段的にも最近の傾向から考えるとリーズナブルですが、並盛で麺110g、大盛りで麺170gと一般的なラーメンよりやや量が少ないことには注意しておく必要があります。
この他にも水餃子やエビ焼売、小籠包などサイドメニューもいくつか揃えてあって、これらをつまみながらビール…という利用法も可能。らーめん杉千代よりはメニューの選択肢が多くて、いろいろと楽しめそうな気がします。
てんぐラーメン:ラーメン京都てんぐ 常盤店の標準メニュー、復活したらーめん杉千代と比べてみると…
今回僕がラーメン京都てんぐ 常盤店で注文したのは、このお店の標準メニューであるてんぐラーメン(並)。注文を終えるとまずは…
刻みネギが入ったザルが目の前に運ばれてきます。この中のネギはラーメンに好きなだけ入れてもOKで、足りなければプラス80円でネギのおかわりができます。
そして注文してから待つこと約10分、目の前にてんぐラーメンが着丼となりました。画像はこちら…
刻みネギが別で出てくる以外には、杉千代のラーメンと見た目はほぼ一緒ですね。強いて見た目の違いを言えば、杉千代のスープの方が白濁度は強いかなぁ…でも、ひと目見ただけでかつての伝説のラーメンにかなり近い造りになっていることが容易に想像されます。
まずはスープからいただきましょう…豚骨鶏ガラベースのスープには動物系の臭みが少し残っていて、一昔前のラーメンを食べているような懐かしさを感じます。その分動物系の旨味もスープに溶け込んでいて、舌の上でしっかりとコクを感じる濃厚な味付けになっています。カエシの醤油や一味唐辛子の辛味はマイルドで、動物系の旨味を前面に出したスープ。どちらかというと、味は杉千代よりも中華そばますたにのスープに近いような気がします。
これに対する麺は、杉千代と同じく低下水系のストレート細麺。やや硬めのゆで加減で、スープをしっかり吸い上げた後はもっちり感とコシを同時に伝えながら歯切れよくプツッと切れて、スルスルッと喉元を通り過ぎていきます。
そしてこの大判チャーシュー、大きいだけじゃなくて結構分厚いんですよね。それなのに、箸で持ち上げようとすると簡単に形を崩してしまうんです。それくらい柔らかく煮込まれたこのチャーシュー、口に入れると噛まなくても舌の運動だけでほろっと崩れ、豚の旨味を放出した後すぐに口の中からいなくなってしまう感じ。このチャーシューを一口食べて、今回チャーシューメンにしなかったことを僕は強く後悔しました。だって、たったのプラス180円でこのチャーシューがあと2枚ついてくるんですから…
こんな感じのラーメン京都てんぐ 常盤店のてんぐラーメン、ちょっと動物系のクセはありますが、そこさえ気にならなければきっと最後まで美味しく食べられます。杉千代のラーメンと少し味が違いますし、杉千代のラーメンが好きな人も一度食べに行くといいんじゃないでしょうか。また、お酒を飲んだ後の〆の一杯としてはボリューム的にもちょうど良い気がします。お店は深夜まで営業しているし、近くにお住まいの方はぜひ活用してみてください。
西陣にも支店あり…ラーメン京都てんぐ 常盤店へのアクセスは、最寄り駅の京福電鉄・常盤駅から徒歩3分
最後に、今回ご紹介したラーメン京都てんぐ、常盤店の他に西陣でも支店を営業しています。お店のサイトによると、西陣店の方がサイドメニューが充実していて、ご飯ものとおかずで定食的にしても楽しめそうな感じがします。京都で伝説となったお店で店長を務めていた人が作るラーメン、どんな味か気になる人は他にいませんか?ぜひ一度お店に足を運んで、あなた自身の舌でその味を体験してみてください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
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