神戸にしむら珈琲店と言えば、神戸では泣く子も黙るほど有名な喫茶店。戦後の1948年に創業した中山手本店を中心に三宮店や梅田店など阪神エリアに支店を展開していて、古き良き時代のシックな雰囲気の中で美味しいコーヒーを淹れてくれるお店です。
そんな神戸にしむら珈琲店の各店舗の中でも、今回ご紹介する北野坂店は他の支店とはちょっと違った扱いをされているお店。何が他のお店と違うのかというと…
元々は上流階級を相手にした日本初の会員制喫茶店…阪神大震災を機に一般開放され、今は誰でも優雅な時間を過ごせます
神戸にしむら珈琲店 北野坂店は、元々は1974年に日本初の会員制喫茶店としてオープンした、各店舗の中でも最も格式高いお店。前オーナーが過ごしていた上海の英国風洋館をモチーフに建てられた赤煉瓦の洋館の中は、1階がカフェスペース、2階がフレンチレストランになっていて、角界著名人を含めた上流階級の人のみが利用できる特別な場所だったのです。
その会員制喫茶店が、1995年の阪神大震災をきっかけに一般開放され、今では誰でもこの洋館でカフェやランチ・ディナーを楽しむことができます。一般開放されたと言ってもサービスも一般化されたわけではなく、昔の上流階級のカフェタイムをそのまま体験できるのが北野坂店にしかない圧倒的な強みです。
一般解放後も変わらぬ圧倒的な高級感…その分、神戸にしむら珈琲店 北野坂店では他の店舗とメニューの値段が違います
そんな神戸にしむら珈琲店 北野坂店は、僕が訪れた日にはあいにく新装に向けて外側を工事用のネットや足場で囲まれた状態。でも店内は普段と変わらず営業していて、店内に入ってしまえば雰囲気を損なうものは一切目に入ってきません。
店内に入ると、制服を着たスタッフさんにカフェ or ランチ利用のどちらかを聞かれます。通された1階のスペースには高級かつ落ち着いた色調の調度品がところどころに配置され、店内はまさに「戦前の貴族はこんな感じの家に住んでいたんだろうなぁ…」とイメージするそのままの雰囲気。それに合わせるかのように、僕が訪れた時のお客さんも落ち着いた雰囲気の人がほとんどで、誰と申し合わせるわけでもなく普通に静かに利用してくれていました。
その一方で、北野坂店は他のにしむら珈琲店と比べて各メニューの値段も高く設定されています。例えば、北野坂店でコーヒーを注文すると、最低でも1杯900円かかります。お店のホームページによると、同じにしむらオリジナルブレンドが1杯600円とあるので、いわゆる場所代(?)のような感じで1.5倍の値段になっているわけです。
この値段をどう感じるかはケースバイケースでしょうが、お店の雰囲気を保つために必要ということであれば、僕はこのくらいの値段設定は全然許容範囲内だと思います。
神戸にしむら珈琲店 北野坂店のカフェメニュー例(値段は税込)
- にしむらブレンドコーヒー 900円
- にしむらブレンドティー 900円
- 季節のフレッシュジュース 1000円
- ミックスサイドウィッチ 1300円
- キッシュセット 1600円
ケーキセット:ケーキ1品にドリンクがついた神戸にしむら珈琲店 北野坂店のサービスメニュー…初めてのカフェ利用ならこれがおすすめ
そんな感じで、ちょっと敷居が高そうに感じる神戸にしむら珈琲店 北野坂店のカフェメニューの中で、今回僕が注文したのがケーキとドリンクがセットになったケーキセット。8種類のケーキから1つとコーヒー・紅茶(ホット or アイス)のどちらか1つを選べて、お値段 税込1300円。北野坂店のメニューの中ではリーズナブルに設定されているので、初めてのカフェ利用ならこのケーキセットを注文するのがおすすめです…
今回僕は、にしむら珈琲の標準的なコーヒー・にしむらオリジナルブレンドと、ウィーンの伝統菓子・カーディナルシュニッテンをセットにしてもらいました。
で、ケーキの方は、しっとりフワッとした生地に生クリームがたっぷり!クリームはかなり甘味が強く、一口目からスイーツ欲をしっかり満たしてくれます。かの有名な美食マンガ・美味しんぼに「甘味処のデザートには強烈な甘味がないとダメだ」みたいなことが書いてありましたが、こういうことなのか…と妙に納得してしまいました。
一方の生地からはほんのりバター風味が漂い、ふわふわ食感を楽しんでいる中、ところどころにナッツのような歯応えも感じられます。全体的にボリュームもあるので、よほどのスイーツ好きでなければこれ1つで十分満足できると思いますよ。
そして神戸にしむら珈琲店の誇るにしむらオリジナルブレンド(アイス)は、酸味と苦味、コクのすべてがバランスよく調和した味。にしむら珈琲ではデフォルトでコーヒーに砂糖が入るので(もちろん砂糖抜きで注文もできます)、酸味や苦味に加えてフルーティーな感覚も楽しめます。
京都のイノダコーヒーでもそうでしたが、砂糖やミルク入りのコーヒーって昔のカフェ文化の1つというか、昔多くの人が楽しんできたスタイルなんでしょうね。そんな昔の文化を楽しむ意味でも、特別にこだわりがなければまず砂糖入りのコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか?
夏には氷の器のアイスコーヒーも!神戸にしむら珈琲店 北野坂店へのアクセスは、最寄り駅のJR神戸線・三ノ宮駅(阪急電鉄・神戸三宮駅)から徒歩8分
そんな神戸にしむら珈琲店 北野坂店では、毎年夏限定で氷の器に注がれたアイスコーヒーが提供されるようです。氷の器って見た目に迫力ありそうだし、僕も夏になったら行ってみようかな…インスタ映えを狙っているカフェ好きインスタグラマーの方、このお店をチェックしておく方がいいかもしれません。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
神戸にしむら珈琲店 北野坂店 (カフェ / 三宮駅(神戸市営)、三ノ宮駅(JR)、三宮駅(神戸新交通))
昼総合点★★★★☆ 4.5
住所:〒650-0003 兵庫県神戸市中央区山本通2丁目1−20
電話番号:078-242-2467
営業時間:10:00-22:00
定休日:元日のみ
駐車場:なし
クレジットカード払い:可(電子マネーにも対応)
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