御影公会堂食堂。なんかカッコいい店名じゃないですか?この洋食店の存在を知ってからそんな特に根拠もない興味を持っていて、とある日のランチタイムにお店に行ってきました。実際行ってみて、その雰囲気の良さに驚きました。神戸市って、市の施設の中にこんなレストランを入れてくれるんですね。周囲に住んでいる人たちがうらやましい…どんなお店だったのか、これからご紹介していきますので、このまま最後まで記事を続けてお読みください…
公民館の併設施設とはいえ、雰囲気と料理は高級ホテルのクオリティ…御影公会堂食堂はこんなお店
御影公会堂食堂はその名の通り、神戸市が運営する公営施設・御影公会堂の中にある洋食店。公会堂って聞くと飾り気のないごく普通のコンクリートの建物を想像するのですが、そこはさすが神戸、ヨーロッパの建築物のような外観の建物になっています。この公会堂の歴史は戦前の昭和8年から始まり、戦後の改修を経て現在に至ります。昔は結婚式場としても使われていたり、阪神淡路大震災の時には避難所としても使われたり、地域の人たちにとってはなくてはならない存在になっています。
御影公会堂食堂は、その公会堂が建築されたのと同じ昭和8年から、建物の地下1階にお店を構えています。このお店の初代の料理長は元々大阪のリーガロイヤルホテルで部門責任者まで登り詰めた人で、この公会堂の結婚式場としての利用にすごくフィットしていたようですね。 その結婚式場時代の面影が食堂内にも残っていて、レトロながらハイソな雰囲気を醸し出す空間に昔のデザイナーが手がけた重厚な調度品、そしてBGMにはクラシック音楽が流れ、その場にいると伝統ある高級店にいるかのような気分になってきます。公共施設にありながら、雰囲気と料理は高級ホテルのクオリティ。こういうお店、ただ利用するだけじゃなくて、このままの状態でずっと後世に残していきたいなぁ…
3食以上の注文は事前予約が必要…御影公会堂食堂の人気メニュー・黒毛和牛のビフカツ(国産)、実際食べてみてどうだった?
それでは、この日の僕が御影公会堂食堂で注文した人気メニュー・黒毛和牛のビフカツ(国産)をご紹介しましょう。気になるお値段は単品で税込1750円。これにライスとスープのセットをつけて、総額はプラス450円の税込2200円なり…
注文してから待つこと約15分、まずはセットに含まれているスープが運ばれてきました。甘さ控えめでまったりとした旨味を持つ野菜のポタージュで冷えた身体を温めていると、ちょうどスープを飲み終えた頃に…
黒毛和牛のビフカツがテーブルに運ばれてきました。ビフカツはだいたい100gくらいの大きさでしょうか。とんかつと比べるとボリュームダウンは否めませんが、黒毛和牛のビフカツが2000円程度で食べられるわけですからね。これには感謝しないといけません。
それはさておき実はこのビフカツ、食べるのにかなりハードルが高いメニューなんですよ。多分提供できる数が限られているんでしょうね。「数量限定」とは書いていないものの、メニューには「ビフカツのご注文は、2食以内でお願いします。3食以上は予約にて承ります。」と書いてあります。実際僕も以前11:30頃に訪店したことがあるのですが、開店時間から30分過ぎただけですでにビフカツは売り切れになってました。もしかしたら、2食以下の注文の時も事前予約しておく方がいいのかもしれません。
さてさて、それでは実食とまいりましょうか…断面を見ると薄切りの黒毛和牛肉を2枚重ねて、そこに衣をつけて揚げたような構造をしています。そのお肉は脂が少なめであっさりした赤身中心のお肉でしたね。で、お肉は期待通り柔らかいのですが、外を包む衣が厚めでかなり硬めになっています。なので、全体的には衣の硬さが勝ってクリスピーな食感になっています。
そしてこのビフカツにかかったデミグラスソース、個人的な好みにドンピシャです。濃厚なコクに加えてトマトのフルーティーな酸味と赤ワインの芳醇な香りがやや控えめに感じられるんですが、トマトと赤ワインが全然ケンカせずにうまく調和しているんです。そのため、全然尖ったところがなくて、リッチな酸味と香りがふわ〜って感じで口と鼻に広がっていきます。このデミグラスソースは僕の過去の記憶の中でもトップ3に確実に入ってくるんじゃないでしょうか。皿に残ったソースはご飯やパンにつけて食べるんじゃなく、そのまま一滴残さずペロリと舐めたくなっちゃいます。
こんな感じの御影公会堂食堂の人気メニュー・黒毛和牛のビフカツ(国産)、連日売り切れ必至なのがよくわかる完成度でした。特にデミグラスソースの出来がヤバくって、近くに住んでいたらリピート間違いなしだったしょうね。このデミグラスソースを使った他の料理も今度試してみたいなぁ…でも、このお店にはハンバーグないんですね、残念。でもオムライスもハヤシライスも美味しそうだったし、きっと何回行っても楽しめる洋食店だと思います。
御影公会堂食堂のその他のメニュー例(すべて単品、値段は税込)
- Aセット(スープ、ビーフシチュー、有頭エビフライ、サラダ、ライス、コーヒー) 2200円
- ビーフシチュー(サラダ付き) 1800円
- 有頭エビフライ 1350円
- ポークロースカツ(国産) 1350円
- ハヤシライス 1150円
- ビーフカレー 970円
- オムライス 950円
注:御影公会堂食堂ではテイクアウトにも対応しています。
目指せ創業百周年!そしてできればその後も…御影公会堂食堂へのアクセスは、最寄り駅の阪神電車・石屋川駅から徒歩5分
そんな御影公会堂食堂、昭和8年の創業ですからあと8年で創業100周年を迎えることになります。まずはそこを目指して今後も営業を続けてもらいたいですね。そしてできればその後も…個人的には、このお店はもはやただのレストランじゃなく、地域の文化遺産と言ってもいいんじゃないか?とすら思います。
それでは、お店の詳細です…
御影公会堂食堂 5点満点中
住所:〒658-0045 兵庫県神戸市東灘区御影石町4丁目4−1 B1F
電話番号:078-851-2959
営業時間:11:00-14:00 LO
定休日:火曜日
駐車場:あり
クレジットカード払い:不可(現金払いのみ)
P.S. 神戸で美味しいビフカツをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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