神戸でラーメン屋を探していた時、「なんか変わった名前のお店だなぁ…」と気になったのが、地下鉄を意味する「メトロ」を冠したメトロラーメン(METRO RAMEN)というお店。2019年3月に神戸三宮センタープラザの地下にオープンしたお店で、京都産のブランド鴨・京鴨から取った出汁をベースにしたラーメンがウリなのだとか。
その不思議な店名と、まだそれほどメジャーにはなっていない鴨出汁ラーメンを食べられることに惹かれて、その日のランチをここで食べることに決めました。JR三ノ宮駅前から地下街に降りて、お店のある三宮センタープラザに向かって歩いて行ったのですが…
初めての訪店時はご注意を…メトロラーメンはこんなお店
特に初めてメトロラーメンに行く人にとっては、注意しなければならないことがいくつかあります。
まずは、お店のある飲食店街が混乱を招きやすい配置をしていること。メトロラーメンのあるセンタープラザ地下街の両隣には「さんプラザ」、「センタープラザ西館」という別のショッピングセンターの飲食店街があって、それぞれ境界がわからないくらいに一体化しているんです。でも、フロアマップ上は3つのショッピングセンターがしっかり区別されていて、それぞれの飲食店街で独自に店番号が振られているので、「46番という番号をもったお店がメトロラーメンの他にあと2つ存在する」という奇妙な事態が発生しています。
実際、僕もフロアマップを頼りに46番のお店に行ったら、そこにはメトロラーメンではなく「ギョーザ専門店イチロー」があって頭が混乱してしまいました。その時僕がいたのはセンタープラザ地下1階ではなく、さんプラザの地下1階だったわけです。こんな感じなので、もしあなたが飲食街のフロアマップを頼りにお店を探そうとするなら、まずはあなたが今どこの建物にいるのかを把握しなければなりません。
2つめの注意点は、たとえお店に空席があっても、すぐに店内に入ることはできません。中にいる店主があなたに気づいてインカムで声をかけてくれるまで、店頭で待っていなければなりません。店主が人数を確認して、「どうぞ」と声をかけて、そこで初めて入店が許されたということになります。
3つめの注意点は、新型コロナ対策にかなり厳しいです。待っている間のマスク外しはもちろん、ちょっとした会話も許されません。すかさず店主から注意が入ります(怒られるわけではありませんが…)。お客さん全員、黙々と麺をすすっています。良く言えば「新型コロナ対策がバッチリ」「ラーメンに集中できる環境」と言えますが、「正直、やりすぎ」「窮屈すぎる」と感じる人がいてもおかしくありません。もしあなたが気軽にラーメンをすすりたい気分なら、新型コロナ騒ぎが完全に落ち着くまでは別のお店に行く方がいいでしょうね。
さて、そんなメトロラーメンはカウンター9席を店主1人で切り盛りする小さなお店。店主は元デザイナーらしく、内装はかなり都会的でスタイリッシュな感じになっていて、僕はスルーしてしまいましたが店内にドライフラワーなどが飾られているようです。見た目的に女性にとって入りやすいお店であることは間違いなく、実際この日のお客さんも女性の1人客が半分くらい占めていました。
貝出汁ラーメン:貝と鴨のダブルスープで独自性の高い旨味をもった一杯。でも…
今回メトロラーメンで僕が注文したのは、券売機の左上にあった貝出汁ラーメン(お値段 税込900円)。「貝出汁」とありますが、実際は貝と鴨のダブルスープなので、これ一杯で貝と鴨の2種類の味が楽しめるというわけです。
食券を渡してから待つこと約5分、目の前に現れた貝出汁ラーメンはこんな感じ。テカテカに光った油の下にあるスープが独特な濁り方をしていて、見た目からして出汁が濃厚そうな印象を与えます。そこにトッピングとして鶏レアチャーシューが綺麗に並び、竹スミと黒胡麻を練り込んで作った黒ナルトが不思議なインパクトを放っています。
早速スープをいただくと…見た目通り、貝の出汁も鴨の出汁もかなり濃厚です。醤油の味はやや丸味を帯びていて、貝や鴨の出汁から一歩引いて出汁とうまく溶け込んでいる感じ。僕の記憶の中では他店で経験したことがない独自の旨味を持っていますが、一方でえぐみに感じる部分(しじみ由来?)も残っているので苦手に感じる人もいるかもしれません。
これに対する麺は全粒粉入りのやや高加水寄りの中細麺で、茹で加減も若干柔らかめになっています。プリプリもっちりな食感が楽しめて、喉越しも良好なのですが、スープの吸い上げはもうちょっと…といった印象。スープはスープ、麺は麺で別々に味を楽しむ感じになっています。
そしてトッピングのメイン・鶏むね肉のレアチャーシュー。薄切りではありますが、7枚も入っているのは嬉しいですね。肉にしっとり感が残っていて上質な鶏レアチャーシュー、その出来栄えには十分満足なんですが、僕はこういう時いつも「枚数少なくてもいいから、鴨肉にならないのかなぁ…」と感じてしまいます。実際に鴨出汁ラーメンに鴨チャーシューをトッピングしてくれるお店もありますし、不可能ではないと思うんだけどなぁ…
こんな感じの貝出汁ラーメン、それ自体は個性的な味で僕は好きなのですが…正直なところ、僕にとっては居心地が良くなかったですね。もうちょっと気楽にラーメンを楽しめる雰囲気があるといいんですけどね。ランチタイムにお客さんが絶えることはなかったものの、行列にはならないビミョーな感じは、緊張が張り詰めたお店の雰囲気に原因があるのかもしれません。
メトロラーメンで食べられるその他のラーメンメニュー(値段は税込)
- 鴨出汁ラーメン 900円
- 豆乳ラーメン 900円
- 貝だし豆乳ラーメン 950円
カロリーを気にする人は低糖質麺を…メトロラーメンへのアクセスは、最寄り駅の阪急電鉄・神戸三宮駅から徒歩3分
そんなメトロラーメンでは、カロリーを45%もoffにしたという低糖質麺を使ったラーメンも同じ値段で食べられます。ダイエット中でラーメンを制限している人にとっては、悪魔の囁きのような魅惑的な情報ですよね。ダイエットをしていない僕にとっても、通常麺とどう違うのか気になるところです。もしあなたにメトロラーメンで低糖質麺を食べたことがあるなら、その感想を下のコメント欄に書き残していってもらえませんか?
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
METRO RAMEN (ラーメン / 神戸三宮駅(阪急)、三宮駅(神戸市営)、三宮・花時計前駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
住所:〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目9−1 センタープラザB1-46
電話番号:非公開
営業時間:11:00-19:00
定休日:火曜日、他臨時休業あり
駐車場:なし
クレジットカード払い:不可(食券制)
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