僕が麺や七彩(めんや しちさい)の存在を知ったのは、秋田県の鳥海山山麓で営業する行列店・湯の台食堂を訪れてから。ここの店主が七彩出身だということを知って、「じゃあ今度はその修行先の本店の方に行ってみようか…」となったわけです。
で、後日ネットで調べてみると、この麺や七彩は元々中野区の都立家政で2007年にオープンしたお店らしいですね。その後2011年から4年間東京ラーメンストリートに出店したのちに、2015年から今の店舗がある八丁堀へ(都立家政のお店は現在も「食堂七彩」と改名して営業中)。以後、2017年にミシュランのビブグルマンを初受賞、食べログのラーメンTOKYO百名店を2018年から5年連続受賞中と、現在進行形でものすごい実績を積み上げている真っ最中。そんなすごいお店、やっぱり東京にいるうちに行っておかないときっと後悔しますよね…
完全無化調へのこだわりがすごい…麺や七彩 八丁堀店はこんなお店
そんなわけで、僕が麺や七彩 八丁堀店を訪れたのが、とある日曜日の午後4:30頃。夕方の開店時間の30分前で無事ポールポジションゲットです。でも、東京でもかなり有名なお店のはずなんだけど、この時はあまりお客さん集まらなかったな…30分後の開店時間で僕も含めてお客さんはたった4人。行列というほどの行列もできず、全員待ち時間ゼロですんなり入店となりました。
とは言っても、お店の周辺は完全なビジネス街なので、休日の夜には立地的にお客さんが集まりにくいんだと思います。まあ、行列に並ぶことなく七彩のラーメンを食べたい!って贅沢な希望を持っている人は、この時間帯にお店を訪れるといいかもしれませんね。
食べログによると、麺や七彩 八丁堀店の客席数は厨房に沿ってカウンター席が13脚のみ。ラーメン屋としては平均的な規模のお店ですが、その割には店内のスペースは広めでゆったり感があります。店内を流れるBGMはB’zの曲のオンパレード。これは店主の阪田博昭氏のこだわりでしょうか?
さて、阪田氏のこだわりといえば、完全無化調へのこだわりがすごいことも有名。しかも、スープの化学調味料不使用だけにとどまらず、麺も注文を受けてから厨房内の製麺スペースで打ち始めるという、他店には到底真似のできないこだわりの強さ。打ち立て麺でラーメンが食べられるお店なんて、全国津々浦々探しても数えるほどしかないでしょうね。美味いまずいは別として、麺や七彩に来れば他所では食べられないラーメンが食べられることは間違いありません。
醤油、煮干、塩…全部で15種類のバリエーションがある麺や七彩のラーメン、あなたはどれを選びますか?
麺や七彩は店頭にメニューを掲げてくれているので、待ち時間の間にその日食べるものを決めておくことができます…
まずグランドメニューとして醤油味、煮干味、塩味の3種類のラーメンがあって、これらに加えて…
限定メニューが数種類。限定メニューについてはお店の公式インスタアカウントで紹介されるので、訪店前にはインスタチェックがおすすめです。
で、ラーメンの方はデフォルトバージョンに加えて味玉トッピング、ネギトッピング、チャーシュー増量、全部乗せの5種類あり、全部で3×5=15種類のバリエーションが楽しめます。とは言っても、デフォルトバージョンでお値段 1200円(税込)は、ラーメンとしては結構お高めかな…まあ、完全無化調を考えれば、これくらいのお値段になるのは仕方ないことでしょうか。さあ、今回はどのラーメンを注文しましょうかね…
麺や七彩のラーメンメニュー例(値段は税込)
- 喜多方らーめん(醤油、煮干、塩) 1200円
- 味玉らーめん(醤油、煮干、塩) 1350円
- ネギらーめん(醤油、煮干、塩) 1400円
- 喜多方肉そば(醤油、煮干、塩) 1600円
- 特製らーめん(醤油、煮干、塩) 1700円
喜多方肉そば煮干:全国的にも珍しい煮干風味の喜多方ラーメン、麺や七彩が作るとどうなる?
今回僕が麺や七彩 八丁堀店で注文したのは、お弟子さんの店・湯の台食堂ではメニューになかった煮干風味の肉そば(喜多方肉そば煮干:お値段 税込1600円)。麺の量を大・中・小の3種類から無料で選べますが、今回僕は中サイズで注文しています。なんでも、煮干し風味の喜多方ラーメンって全国的にもそんなにないみたいですよ。そんな事情を知らずに「湯の台食堂にない」というだけで注文した煮干し味ですが、今回これにしておいてよかったなぁ…
僕も含めて数名のお客さんの注文を受けたところで、厨房内の製麺スペースで店員さんが本当に小麦粉から麺を打ち始めました!事前情報として知ってはいたものの、実際に見るとちょっと驚きです。まあ、僕の席は製麺スペースから一番離れた席だったのもあり、遠目で後ろ姿しか見えなかったのですが…それも含めて注文してから約10分、目の前に喜多方肉そば煮干が着丼となりました…
もう、見た目は湯の台食堂の肉そば醤油そのまんまですよね。中央にレアチャーシューが3枚とそれを囲むようにして中まで熱の通ったチャーシューが7〜8枚。これだけ食べられれば、肉を喰らいたい欲求も十分に満たされるはずです。
では、早速スープから…表面に煮干しの粉が浮いていて、一口目は軽く粉っぽさを感じます。それとともに煮干しの香りが鼻をくすぐり、口の中ではまろやかな醤油の旨味と煮干しの出汁感がじんわりと舌の上に広がっていきます。全体的にはあっさり目ですが醤油の深みは感じられ、一方で煮干しのえぐみはほとんどありません。そして、スープが喉を通った後も煮干しの香りが鼻にふわり…インパクト勝負というよりは、煮干しをしっとりと堪能するようなスープになっています。
これに対する麺は、比較的加水率が高めの平打ち縮れ麺。湯の台食堂と同じように、茹でる前に手揉みで縮れ感を出しているんでしょうね。そのおかげでスープの吸い上げは良好で、麺をすすった時もまろやか醤油味と煮干しの香りが口と鼻にしっかり伝わります。麺は舌触りがプリプリしていて、噛めばもっちり食感。麺の縮れによるプリッとした刺激が、喉元を通る最後の瞬間まで口の中で楽しめます。
そしてトッピングのメイン・チャーシュー。こちらは湯の台食堂のチャーシューとは食感が違って、割とハードな噛みごたえ。レアチャーシューも含めてしっとり感はあまりありませんが、その分肉肉しさは上でしょうか。全体的にあっさり目のラーメンではありますが、このボリューミーなチャーシューがあるおかげで食後の満腹感が大きく変わってきます。
こんな感じの麺や七彩の喜多方肉そば煮干し、個人的には十分に満足できました。湯の台食堂の店主がここのラーメンをリスペクトしているのがよくわかります。打ち立て麺のラーメンって他所では滅多に食べられないものだし、十分にリピートする価値はあると思いますよ。あとは、もうちょっとお値段が安かったら助かるんですが、「完全無化調」だしそれは無理な注文かなぁ…
通販用ラーメンも化学調味料不使用…麺や七彩 八丁堀店へのアクセスは、最寄り駅の東京メトロ日比谷線(JR京葉線)・八丁堀駅から徒歩3分
今回ご紹介した麺や七彩の煮干し醤油そばは、通販でお取り寄せも可能です。このお取り寄せ版のラーメンも化学調味料不使用というこだわりっぷり…阪田氏のその情熱にはホント頭が下がります。気になるお値段は2食分で1800円+税〜と、お店で食べるよりもリーズナブル(注:送料別)。子供に食べさせても安心なラーメン、もしよかったら一度通販で試してみませんか?
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
東京メトロ東西線・日本橋駅から徒歩8分、JR東京駅からでも徒歩11分で行けます。
お店の評価に客観性を持たせるために、他のブログの口コミも紹介しておきますね…
結構太めですごい弾力。しっかりと手で揉んでいるために縮れた部分が麺の食感に違いを生み出していてうまい。というか、この麺すごいおいしい!麺だけで既に今までの冷やし中華のなかでも上位にはいってきそう。
P.S. 東京で美味しいラーメンをお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
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