2018年4月1日、京都の五条で「アメリカから逆輸入の和食モーニングを提供するお店」としてオープンしたロリマー京都(Lorimer Kyoto)。食材の魅力を大切にする和食にニューヨークスタイルを取り入れて、「アメリカ人が考えた日本の和朝食」を携えて日本の古都・京都に上陸。そのロリマー京都が提供する和朝食はJapan Timesなど主要メディアでも紹介され、地元の人のみならず海外からの観光客にも注目されているようです。
そんなアメリカから逆輸入された和食ってどんな感じなのか?前々から気になっていた僕は、とある週末の朝10時頃にロリマー京都を訪問しました。予約無しでの飛び込み訪店でしたが、ちょうどカウンター席に空席があってラッキーでしたね…
かなりの部分で外国人旅行客への配慮を感じる…ロリマー京都はこんなお店
ロリマー京都は東本願寺の北東側、東洞院六条にお店を構えています。外観は民家に最小限のリノベーションを施して綺麗にした感じになっていますが、基本周囲の民家に溶け込んでしまっているので、少し注意してお店を探していないとスルーしてしまうかもしれません。
でも、店内に入ると一転、和風ではなく完全に洋風の内装が施されています。スペースは広めに取られていて、1階にはオープンキッチンに沿ってカウンター席が6脚と2人がけのテーブル席が2卓(入り口側にあるらせん階段を上がって2階へ行くと、4人がけのテーブル席が3卓あるようです)。カフェやバーというよりも、ドラマや映画に出てくるアメリカの民家のキッチンに近いイメージでしょうか。この日の店員さんは全員女性だったのもあり、当初想定していたよりは少し家庭的な雰囲気がありました。
あと気になったところは、入り口すぐのところに両替機が置いてあったことでしょうか。両替機と言っても、僕たちが普段使う一万円を細かくするようなやつじゃなくて、米ドルやユーロを日本円に替えるようなやつ。ロリマー京都はお会計時にクレジットカードも使えますが、こうした両替機があることで外国人旅行客にとってはかなり利便性が高いんじゃないでしょうか?また、ここで働く店員さんは全員英語対応可能とのこと。京都にありながら、かなり外国人旅行客を意識したお店という感じがします。
一汁三菜二魚:ロリマー京都の基本メニューにお刺身2種類を追加…実際に食べてみてどうだった?
ロリマー京都では、魚料理におかず3品をつけた一汁三菜(Ichiju Sansai)を基本メニューとして、オプションでおかずを5種類に増やしたり、ご飯や味噌汁をグレードアップさせたりして、自分好みの朝食にカスタマイズすることができます…
今回僕が注文したのは、基本メニューの一汁三菜に「今日のお刺身2種」をつけた一汁三菜二魚(お値段 2200円+税)。加えてオプションで、付属の味噌汁をあら汁に変更してもらいました(お値段 200円+税)。メインのお魚も2種類から選択できるようで(この日の魚料理「塩味のスズキ」または「醤油味のグレ」の2種類)、今回は「塩味のスズキ」を選択しています。
注文を終えてから待つこと約5分、まずは「今日のお刺身2種」が目の前に運ばれてきました…
この日の刺身は鰹とイカ。もちろん鮮度には問題ありませんが、それぞれ2切れずつしかなくてボリュームはかなり少なめです。正直、これで一汁三菜からプラス500円(税別)はちょっとな…と思いました。美味いまずい以前に、この内容で500円+税も追加で払わなければならないなら、次回から僕は絶対に刺身を追加しないでしょうね。
その刺身を食べ終えてさらに5分経過して、メインの一汁三菜が運ばれてきました…
手前に昆布の乗った白ごはんとあら汁、奥に魚料理とおかず3品がワンプレートで出てきました。この日のおかず3種類は左から白身魚のホワイトソース、玉子焼き、お漬物となっていて、おかず3品の構成も100%和食というわけではありません。
この4種類のおかずの中で、一番僕の印象に残ったのは玉子焼き。甘口の味付けで、舌触りがケーキのような感じでした。これに対して、メインの魚はどうだったかというと、正直「う〜ん…」という感じでした。特に皮目の焼き加減は物足りなかった。生焼けというと言い過ぎですが、ただ熱が通っただけの状態で香ばしくも何ともなく、箸で身を切るときも皮が箸に粘ってくる感じで切り分けにくい…モーニングで2000円近いお金を要求するからには、もっときちんと焼いて欲しかったです。せっかくスズキという高級魚を使っているのに、かなりもったいないなぁ…という気持ちになりました。
そんなわけで、このロリマー京都の一汁三菜にはかなりの辛口コメントします。もしあなたが「オシャレに朝ごはんを食べたい」というのであれば、このお店の利用はおすすめできます。でも、本当に「ニッポンの朝食」を食べたいのであれば、同じ価格帯でもっといいお店が京都にはたくさんあります(例えば旬菜いまりとか…)。この一汁三菜、見た目は和食っぽいんですが、実際に食べるとあまり和食を感じられなかったんですよね。作っていただいた料理に罪はないのですが、これを「和食」と言われると個人的にはすごく違和感があります。
あと、値決めもなんかアメリカ的な思考を感じるんですよね。アメリカであればこの内容でこの値段は妥当だと思いますが、日本ではちょっとな…と思います。やっぱり、このお店をおすすめするとしたら、来日して間もない外国人観光客ってことになるかなぁ。あと「和食」であることにこだわらないなら、オシャレな雰囲気を求める若者にもいいかもしれません。
清水五条に姉妹店・ロリマー京都Jr.が営業中…ロリマー京都へのアクセスは、最寄り駅の京都市営地下鉄烏丸線・五条駅から徒歩3分
そんなロリマー京都には、清水五条で営業しているロリマー京都Jr.という姉妹店があります。お店のインスタグラムを見る限りメニューや料金など本店と大きく変わらないように思いますが、どうやらイギリスのカフェチェーン店であるCOSTA COFFEEのコーヒーが飲めるようです。ということは、カフェ利用ができるのかな?お店が鴨川沿いにあって気持ち良さそうだし、今度コーヒー飲みに行ってみようかな。
それでは、お店の詳細です…
JR京都駅からだと徒歩12分で行けます。
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