京都の新京極に、酒好きのおっさん達の聖地とも言えるディープな居酒屋があります。創業時の昭和2年からのスタイルをそのままに、作り物ではないリアルなレトロ感を楽しめるお店です…
そのお店・京極スタンドは、若者があふれる新京極に紛れ込むように一軒たたずむ異色の大衆居酒屋。とは言え、京極スタンドは新京極に若者が集まるようになる前からずっと同じ場所で営業していたわけで、若者を基準に考えるのは京極スタンドに失礼というもの。京都には、京極スタンドのように長い歴史を刻んできた伝統ある居酒屋というのもあるんです。
さて、僕が京極スタンドを訪れたのが、ある平日の午後3時頃。普通であればランチ営業が終了して一息という時間帯ですが…いますいます、生ビールや日本酒を片手に携えたおっちゃんおばちゃん達。そのほとんどがお一人様で、お店のおばちゃん達と他愛のない話をしたり、たまたま隣に座った他のお客さんと世間話をしたりと、今の日本ではなかなかお目にかかれないようなやりとりが当たり前のように行われています。
よくもまぁ、真っ昼間から…と内心思わずにはいられないのですが、そんなおっちゃん達の聖地に最近は若者も進出してきているようです。実際、僕が行った日にも学生風の若者や女性を連れたビジネスマンなど(仕事しろよ)、年配の方に紛れてお酒を飲みながら談笑していました。
飲兵衛の聖地・京極スタンドでは、お酒だけでなくリーズナブルな定食メニューも提供
その若者進出の理由の1つが、30年くらい前から提供するようになったというリーズナブルな定食メニュー。毎日ではありませんが、京極スタンドではお酒だけでなく、昔ながらの定食が格安で食べられます。
仮に定食が食べられない日でも、店内にはお酒のつまみとなるようなフードメニューも多数。ちょっと小腹が空いた時の軽食としての利用も全然OKなのではないでしょうか。
揚げそば:京極スタンドの人気メニュー…野菜たっぷりでかなりのボリューム
そんな京極スタンドのメニューで最初にご紹介するのが、京極スタンドの人気メニューの1つでもある揚げそば(お値段 税込850円)…
画像では伝わりにくいと思いますが、実際目の前にするとかなりのボリュームを感じます。白菜や人参、もやしなどたっぷり野菜のあんかけが、カリッと揚った揚げ麺の上を覆い尽くすようにまんべんなくかかっています。野菜もたくさん摂れますし、これだけボリューミーなら腹ペコの学生さんでも満足できるのではないでしょうか。
では、実食…揚げ麺の上にかかったあんかけはほんのり醤油味で、もう少し味が強くてもいいかな…と個人的には思います。そんな時には、丼の端についている和がらしを溶かしたり、一緒に出てくるお酢を回しがけして味を整えます。個人的には和がらしを多めに溶かして、京都のご当地グルメ・からしそばのようにして食べるのがおすすめです。
関連記事:からしそばとは…
一方の麺は、最初は揚げたてでパリパリ、時間が経つにつれてあんかけの水分を吸ってしんなりして…その変化を楽しめるのがさすが揚げそば!あんかけなので時間が経っても冷めにくく、最後まで熱々のままいただけます。
かしわ唐揚げ定食:こちらもボリューム満点!鶏肉の旨みをじっくり味わう京都的な味の唐揚げ
定食メニューから続いてご紹介するのが、こちらも人気メニューの1つであるかしわ唐揚げ定食(お値段 税込880円)…
上の画像では伝わりにくいですが、鶏卵大の唐揚げが6個とボリューム満点です。
その唐揚げは衣が薄くサクッと食べられて、中のもも肉からは肉の脂がじんわりと溢れてきます。下味はほとんどなく、鶏肉の味そのものを純粋に楽しむタイプ。昔から京都に住む人が好みそうな味になっていますが、今時の若者目線だともう少し味付けが欲しいところでしょうね…
戦後の雰囲気を残す、京都でも歴史のある大衆居酒屋。会話好きな大人の聖地でもありながら、腹ペコ学生にピッタリのガッツリ系定食メニューも豊富。激旨グルメを期待して行くお店ではありませんが、非日常を体験したいならぜひ一度京極スタンドを試してみてください。あなたもこの雰囲気にハマってしまい、ヤミツキになってしまうかもしれませんよ…
タバコの煙が残念…京極スタンドへのアクセスは、最寄り駅の阪急京都線・京都河原町駅から徒歩4分
そんな京極スタンド、お店の雰囲気はとても気に入っているのですが、喫煙OKなのが個人的にはちょっとキツいですね。お客さんの喫煙率がかなり高い印象で、相席になった他のお客さんとの距離もかなり近いので、僕のようにタバコの煙が苦手な人にとってはちょっと居づらいのが残念なところです。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
P.S. 京都で居心地のいい居酒屋をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
コメントを残す