実は京都というところは、全国的にもうなぎの消費量が多い場所なんだそうです。毎年全国のうなぎ消費量ランキングが公開されているのですが、京都府は例年トップ10の常連で、最新データの平成29年では全国2位のうなぎ消費量を記録しました。
そんな京都には、なんと「日本一の鰻」を自称する強気な店があります。もちろん、本当に日本一かどうかは個人の評価で変わりますが、少なくともうなぎ料理に相当の自信を持っている店であることは間違いないでしょう…
京極かねよ|「日本一の鰻」と豪語する大正時代初期創業のうなぎ料理専門店
大正時代初期に創業して100年余、現在もそのレトロな佇まいを保ち続けている京極かねよ。時代とともに近代的なビルが立ち並ぶことでかえって通行客の目を引くようになり、古典的な日本の風情を視覚的に楽しめるお店として外国人観光客も多くやってきます。
外国人観光客にも人気のうなぎの名店かねよ…予約なしでの訪店は開店時間前から行列と待ち時間を覚悟
普段は開店前から行列ができ、30分程度は待ち時間を覚悟しなければならないほどの、うなぎの名店・京極かねよ。幸いなことに、雨がしとしと降るこの日の開店時間はほとんど混雑がなく、すんなりと席に案内してもらえました(その後すぐにお客さんでいっぱいになりましたが)。
テレビ番組やランキングサイトで一躍有名になったフォトジェニックな「きんし丼」…インスタ映えを狙うなら迷わず(並)がおすすめ
では早速、京極かねよの看板メニューである「きんし丼」をいただくことにします。実はきんし丼はこの店のオリジナルではなく、滋賀・大津の逢坂山かねよが元祖みたいです。今後機会があれば、元祖のきんし丼を食べに大津まで足を伸ばしてみたいと思います。
それはさておき、きんし丼には特・上・並の3種類グレードがありますが、ここは迷わず特上きんし丼(税込価格 3600円)を注文。メニューによると、特上のみ少し待ち時間があるとのこと。多くのうなぎを焼くのに時間がかかるのか…待ち時間がさらに食欲をそそります。
とは言え、注文してから10分ほどですんなり出てきてしまいました。まだ開店直後でお客さんが少なかったから?何にしても、若干拍子抜け感がありました。混雑時には時間がかかるのでしょうね、きっと…
これがきんし丼(特)なのですが、数々のテレビ番組やブログで紹介されている、フォトジェニックな「卵焼きのはみ出し」はありません。これもちょっと拍子抜け。特別きんし丼になって器が大きくなったせいで、出し巻き卵が器に収まるようになってしまったのです。そんなわけで、もしあなたがインスタ映えを狙ってきんし丼をオーダーするなら、迷わず(並)を注文することをおすすめします。
さて、丼の蓋を開けると…中には丼の表面を完璧に覆う大きな卵焼きが、掛け布団のように横たわっていました…
そして、この卵焼きをめくると、焼きたてホヤホヤの鰻の蒲焼きが…
京極かねよの蒲焼きは、うなぎを背開きにして白焼きにし、蒸してからタレをつけて本焼きにする関東流の焼き方。焼く前に蒸すことで余分な脂が抜け落ちて、さっぱりした味わいになります。また、直接火にあてる時間が短くなるので、ふっくら柔らかさを残した上品な焼き上がりになっていました。
このうなぎに絡める伝統のタレも、よくある甘く濃厚なタレとは違いさらっとしていて、これまた意外。お味もあっさりめで、必要最小限しかかかっていないので、その分卵焼きとうなぎの味が引き立っています。もし少々物足りない…という場合は、テーブルに追加用のタレと山椒が備え付けてあるので、お好みに合わせてお使いください。
なお、京極かねよのきんし丼にはお吸い物がついていませんので、ご希望の方は別に注文しなければなりません。ご注意ください。
うなぎ丼と言えばコレが付きもの…売り切れ御免の茶碗蒸しは上品な玉子スープのような味わい
続いてご紹介するのが、「うなぎ丼にはつきもの(京極かねよのメニューから)」の謹製 茶碗蒸し。こちらも1つ600円となかなかの高額ですが、一体どんなお味がするのでしょうか。期待が高まります…
見た目にはいたって普通の茶碗蒸し。表面がプルプルと小刻みにふるえていて、中央の木の芽が視覚的なアクセントになっています。
非常に滑らかな茶碗蒸し。口の中ですぐに溶けて、上質なお出汁の風味が口全体に広がります。和風玉子スープという表現が近いかもしれません。この中に鶏肉、かまぼこ、しいたけ、百合根といった定番の具材が所狭しと入っているのですが、その他に…
なんと、ここにもうなぎの切り身が!しかもご覧の通り、かなりデカいです。これにはちょっと意表を突かれました。うなぎの脂と茶碗蒸しのお出汁のコラボレーションで、うなぎの旨味が増幅されながら後に引かない上品な味わい。茶碗蒸し1つ600円も、これならうなずけます。
お持ち帰りメニューも充実!自宅や職場でも楽しめる京極かねよの看板メニュー
京極かねよでは、各種看板メニューのテイクアウトもOKです。ちょっとだけイートインより割高ですが、特上うなぎ丼なんかをお土産に買って帰れば、きっと喜ばれること請け合いです。主なメニューと値段は以下の通りです。
- 鰻蒲焼き(特) 3510円
- 鰻蒲焼き(上) 2910円
- うなぎ丼(特) 3710円
- うなぎ丼(上) 3110円
- うなぎ丼(並) 2600円
- きんし丼(特) 3710円
- きんし丼(上) 3110円
- きんし丼(並) 2600円
- 鰻棒鮨 1500円、3110円
日本一の鰻を試してみたい人は他にいませんか?京極かねよへのアクセスは、最寄り駅の京阪電鉄の三条駅から徒歩5分
それでは、店舗の紹介です。
JR京都駅からは京都市営バス205番系統に乗って、河原町三条のバス停から徒歩2分程度です。四条方面から新京極や寺町をぷらぷら歩きながら向かうのも気持ち良さそうです。
P.S. 京都で美味しい鰻をお探しのあなた、ぜひこちらの記事にも立ち寄っていってください…
P.P.S. 大阪にもインスタ映え必至の鰻玉丼を出すお店がオープンしましたよ…
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