京都でもつ鍋を食べたくなったら…二大巨頭と称されるほど人気があるのが、どちらも先斗町にある「京もつ鍋 亀八」と「寅屋」の2店舗。どちらも冬のシーズンにはものすごい行列ができてしまい、「寒い中その列に加わって並ぼう」なんて気はとてもじゃないけど起きないような人気店なのですが…
そんな人気店も、寒いシーズンを過ぎてしまえばその勢いに翳りが見えてしまうのは仕方がないところ。そんなタイミングを見計らって、ある日の夜に僕は当日予約もなしで亀八の本店に乗り込むことにしました。季節はちょうど桜が満開を迎えた頃。さて、僕の突撃は成功するのでしょうか…
看板メニューの京もつ鍋は全部で4種類…京もつ鍋 亀八本店はこんなお店
僕が京もつ鍋 亀八本店に到着したのは、とある平日の夜9時過ぎ。先斗町通と木屋町通の間に位置するこのお店の前の路地は、すぐ隣がSNSで世界的に有名になった洋食店・ザ 洋食屋キチキチなのもあって、夜の早い時間はいつ通っても人だかりができている場所。そんな路地もこの日の夜9時過ぎは閑散としていて、予約なしでもあっさり入店となりました。
店内に入ると、思ったより手狭感のあるのに少し驚きました。2階にも客席があるようですが、1階には厨房とカウンター席が4脚のみ。食べログ情報でも総席数は30席とのことですので、大人数での飲み会なんかには不向きな印象ですね。一方で、店員さんの接客は丁寧ですし、思ったより静かに過ごせました。
それはさておき、メニューの紹介へとまいりましょうか。でも、ちょっと困ったことに、京もつ鍋 亀八本店には、もつ鍋メニューだけでも…
- 本家京もつ鍋「白」:京出汁が効いたあっさり系
- 旨辛の「赤」:韓国味噌を合わせたピリ辛系
- やみつきの「黄」:スープカレーを超えた究極のもつ鍋
- 黄金の「醤油」:定番の醤油ベース
と4種類もあるんですよね(いずれもお値段は1人前1390円+税)。しかも、これらのレギュラーメニューに加えて新メニュー?「明太子もつ鍋(お値段 1人前2000円+税)」の案内も。全部で5種類の味から1つを選ぶって、はっきり言って拷問に近いですよね。何を頼むべきか真剣に悩むじゃないですか。
本家京もつ鍋「白」を目当てにしてたのに、スープカレー風(?)のもつ鍋って…韓国味噌味と醤油味は他店でも食べられそうだけど、スープカレー風もつ鍋は惹かれる…ヤバい、どうしよう…
と、メニューと睨めっこして迷うこと約5分、やみつきの「黄」への誘惑を断ち切って、初志貫徹で本家京もつ鍋「白」を注文することにしました…
本家京もつ鍋「白」:京もつ鍋 亀八本店の看板メニュー。見た目はシンプルですが、味は…
というわけで、京もつ鍋 亀八本店の看板メニュー・本家京もつ鍋「白」のご紹介。メニューには「ご注文は二人前から」と書かれていますが、前に行った京もつ鍋 秀寅さんと同じくお一人様には一人前で出してくれるのでご安心を。
目の前にカセットコンロともつ鍋が運ばれてきて、調理が始まります。アルミ鍋に山盛りになった野菜たちが熱でクタッとなってスープに沈んでいくのを、お通しの「青森県産しめ鯖の燻製(お通し代 300円+税)」をつまみながらじっと眺めます。
ちなみに、このしめ鯖の燻製も普通にヤバいです。身は柔らかく脂の旨味を残しつつ、程よい燻製の香りが口から鼻へふわり…これだけで生ビールジョッキ3杯はいけちゃう感じです。ヤバい、ビール欲しくなってきた…
さて、そうしているうちに鍋がグツグツ煮えてきましたよ。頃合いで店員さんが火を止めてくれて、ついに京もつ鍋「白」の完成です!
白味噌ベースのお出汁に、近江牛のもつに始まり京豆腐、キャベツ、もやし、牛蒡、ニラ…このシンプルな白味噌もつ鍋が、毎年冬になると見ていてドン引きするくらいの行列を生み出しているわけですよね…
それでは、実食へとまいりましょう…白味噌で軽く白濁したスープを口に含むと、白味噌の上品な甘味が舌を優しく癒やしつつ、ニンニクの香りがふんわり鼻を刺激してきます。牛もつの脂や野菜の出汁もしっかりスープにも溶け込んで旨味十分。それでいて全体的にはあっさり目で、確かに京都の人が好みそうな味付けですね。
そして、上質な牛もつのクニュッとした食感と濃厚な旨味、それとお出汁を吸いながらもシャキシャキ感を残した野菜たちとのコンビネーションは、もはや鉄板の美味さ。もつの量もしっかりあるし、野菜とのコラボを十分堪能できます。
こんな感じで、完成してからものの数分であっさり完食。もうちょっと食べたい感じはありましたが、その分はサイドメニューと〆のために取っておきましょうかね。
近江牛もつ炙り焼き:ふっくら牛もつの旨味は濃厚!でもそれ以上に…
〆のメニューにいく前に、亀八本店のサイドメニューを一品ご紹介しましょう。今回注文したのは、サイドメニューの中でも要注目の焼き料理・近江牛のもつ炙り焼き(お値段 780円+税)。もつ鍋だけでお腹いっぱいにするのもいいですが、せっかくなので近江牛もつの味をいろいろ楽しみたいですよね?
出てきたもつ炙り焼きはこんな感じ。醤油ダレで黒く色づいた炙り牛もつですが、ふっくら感が見た目にも伝わってきて、もつの脂も十分に中に残っていることが容易に想像できます。
口に入れると、その想像通り牛もつの脂はたっぷり。でも、それ以上に甘辛醤油ダレの味が濃厚です。噛むと近江牛の脂と混ざり合った醤油ダレがじゅわ〜っと…うん、脂の旨味もありますが、醤油ダレの味が勝っています。これ、完全にお酒のつまみとしての料理ですね。そのまま食べると喉が渇くので、ビールやサワーなどのドリンクは必須です。
究極麺:亀八本店おすすめの〆メニュー、ちょっと意外だったのが…
そしてこの日の〆に選んだのが、京もつ鍋 亀八本店のおすすめとしてメニューに掲載されている究極麺(お値段 980円+税)。牛もつに油カス、豚バラをトッピングした、牛もつ鍋の〆として文句の出ようがないメニューじゃないでしょうか。
でもちょっと意外だったのが、その場でもつ鍋の残りの出汁に麺を投入するんじゃなくて、一度全部下げてから作り直すらしいんです。そんなわけで、目の前に食べ物がなくなった状態で待つこと約10分、目の前に登場した究極麺はこんな感じ…
同じサイズのアルミ鍋なのですが、縁の所々に焦げ目がありますね。お出汁も先に出た本家京もつ鍋「白」と比べて白濁度が強いように見えます。
で、こいつを食べてみると…やはり鍋の時とは味が違いますね。出汁が煮詰まったためか、お出汁の濃度がもつ鍋の時の倍くらいはあるでしょうか。そこに牛もつや油カス、豚バラから出てくる油が溶け込んで、かなりこってり濃厚なスープになっています。
麺は「京都石臼挽き麺」という名のこだわりのストレート中太麺で、人類みな麺類の麺のようなプリッとした食感が持ち味。でも、スープが濃厚すぎて麺の存在感はちょっとスープに押され気味。お肉がたっぷり入っているのは嬉しいですが、〆の一品としてはちょっと重たすぎな気がします。濃厚な味を好む人にとっては合っていそうですが、そうでなければ〆を雑炊にするか、もつ鍋だけで終わりにする方がいいかもしれません。
冬のシーズンにはウェブ予約がおすすめ!京もつ鍋 亀八本店へのアクセスは、最寄り駅の京阪電鉄・三条駅から徒歩5分
こんな感じの京もつ鍋 亀八本店、今回の僕はちょっと鍋と他のメニューとのギャップに戸惑いましたが、看板メニューの京もつ鍋は流石に行列を作るだけあるなぁ…と感じる一品でした。
特に冬のシーズンは予約なしで行列に並ぶのはしんどいので、ウェブ予約を利用するのがおすすめです。公式のウェブ予約サイトへのリンクを貼っておくので、亀八の京もつ鍋が気になったら是非一度ご利用ください。
それでは、お店の詳細です。店舗データはこちら…
京もつ鍋 亀八 本店 (もつ鍋 / 三条駅、三条京阪駅、祇園四条駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0
住所:〒604-8017 京都府京都市中京区材木町185−3
電話番号:075-213-0729
営業時間:17:30-翌0:30
定休日:不定休
駐車場:なし
クレジットカード払い:可
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